今年もお花屋さんの店先に、フクシアの花がたくさん並ぶ季節になりました。
明るい赤紫色の可憐な花です。英語読みだとフューシャというようですが、
Lady's Eardrop(貴婦人の耳飾り)なんていうすてきな別名もあります。
釣り鐘のようにぶら下がって、メシベが出ていて、小さなバレリーナのように
見えます。赤毛のアンのシリーズの何冊目かで、アンが庭でこのフクシアの
花を見ていると、アンを憎からず思っている若い牧師がやってきて、彼女に
「君はこの花と同じように美しい」とかなんとか甘い言葉をささやく場面が
ありました。ところがその牧師さん、お昼にタマネギの料理を食べたようで、
口からプンプンとタマネギのにおいがして、アンが辟易するという場面があ
ったような。ストーリーも他の場面も覚えていないけれど、その一コマだけ、
妙に鮮明に覚えていて、フクシアの花を見ると、タマネギを、タマネギを見
るとフクシアを思い出します。記憶って面白いものですね。
偶然ですが、今、玄関先のプランターには、フクシアと同じ赤紫の花
が揃いました。ナデシコや、
こんなシバザクラのような小花や。