”いくたびも参る心ははつせでら 山も誓いも深き谷川”
日本全国に長谷寺は240寺もあるそうです。ここはそのうちでも鎌倉と並んで名高い
大和国長谷寺。その昔雄略天皇の初瀬朝倉宮があったという初瀬の地にあります。
枕草子、源氏物語、更級日記にも登場する古刹で、長谷の観音様の御利益は、
わらしべ長者など昔話にまで登場します。
本堂には、清水寺のような舞台があり、山の傾斜を利用して建てられた寺院
の全貌とその向こうの美しい山並みが見晴らせます。
若葉に囲まれた赤い五重の塔が美しく、
本堂の舞台から見る山も五月晴れの空もすがすがしく、
門から本堂まで399段続く登廊の趣深いこと。
観光客が多いのに、隅々まで掃き清められ、整然としています。
登廊の両脇の牡丹はもう終わりかけていましたが、それでも赤や白や
ちらほらと可憐に咲いて目を楽しませてくれました。