「春のうららの隅田川」と言うには、真夏のように暑い五月晴れの一日、吾妻
橋の浅草乗船場から浜離宮まで、船に乗りました。乗船場は観光客や修学旅
行生でいっぱい!女子高生たちが、松本零士さんデザインの新型遊覧船ヒミ
コ(またはもっと新しいホタルナかもしれない)を眺めています。スカート、短い
ですね。写っていませんが、この後ろに男性アマチュア・カメラマンたちが群
がっていました。
乗船場の向こう岸の景色。なかなか面白い光景です。アサヒビールのジョッキ
型ビルと横の炎のモニュメント。このモニュメント、ほんとは縦に置くはずだっ
たそうです。そのため炎とは思われず、その色と形からウンチなんて言われて
いますが。これに去年からはスカイツリーが加わって素敵な景色になりました。
浅草から築地の方へ隅田川を下りながら振り返ると、スカイツリーがくっきり。
隅田川は高度成長期に大層汚れてしまって、とても舟遊びなど出来る環境じ
ゃなかったのをここまで戻したのだそうです。ご苦労があったのでのでしょうね。
水清くというところまでは行きませんが。ベネチアの運河と変わらないくらい
に見えます。
両岸には超高層のビルが立ち並びます。ここまでビルだらけだとは。
もう少し昔の町の名残をとどめているのかと、思っていました。
駒形橋、蔵前橋、永代橋、佃大橋など江戸情緒あふれる名前の橋々の下
を通りぬけ、今は開かない勝どき橋を抜けると、浜離宮に到着しました。
船でお出ましの将軍様は、この船着場から離宮へ上がられたのだそうです。
昔はりっぱなご門があったとか。その昔なら、船着場を見下ろしてこんな
所へ立っていたら打首ものだったでしょうね。というより、浜離宮の中へな
んか入ることはできませんでした。その意味では良い時代になりました。