
浅草吾妻橋から船で浜離宮に着きました。ここは甲府藩の別邸だったのが、
甲府藩主の息子が6大将軍家宣になったので、幕府のものになり、その後、
色々手を加えられて浜御殿と呼ばれていたのが、明治期に宮内庁管轄に
なり、戦後東京都に下賜されたのだそうです。

アヒルを使ってカモをおびき寄せ、網ですくって取ったという、のどかな
猟場です。武家なのに鉄砲も使わなかったのかなんて思いますが、太
平の時代の遊びだったのでしょうね。

庭園の真ん中にある中島のお茶屋。徳川慶喜がここでビスケットを
召し上がるのを好まれたとか。後ろの高層ビルと強烈なコントラス
トをなしています。ビル群がなかった頃は、庭園のあちこちから富士
山や房総半島が見渡せたそうです。お茶屋のベランダには外国人
客が群れをなしていました。

「東京湾から海水を取り入れ潮の干満で景色の変化を楽しむ、潮入
りの回遊式築山泉水庭」だそうで、塩の満引きで水が海の方へ、また
反対へと移動を繰り返していました。潮が満ちて入ってくることから
金運のパワースポットになっているそうです。

都心にある美しい庭園として、結婚式の写真撮影の場所にはもってこい。
この日も二組のカップルを見ました。今風で、とても背の高い堂々とした
花嫁姿のお嬢さん。

離宮の対岸は現代の東京。東京のど真ん中で昔と今を味わえる所です。