ちび庭日記

借り家住まいのちいさな庭の植物達を中心に、身近に感じたことを載せてゆければいいな~と思っています…(^_^)。

ビューティフル ライフ。

2006年10月26日 | 京都
あ~。ぐすぐす。すみません。お久しぶりでございます。すっかり風邪をひいてしまいました。こんなにしんどい風邪をひいたのはしばらくなかったのではないかしら。まして、狭い我が家の事、連れにうつさない為の涙ぐましいこの努力。ほんと、1回風邪ひくと1人じゃ済まないのが困っちゃうのよね~。みなさん、くれぐれもお気をつけくださいませ。
と、いうことで、お仕事どころか家からもほとんど出られなかった為、あまりネタがないのですが。

さて、そんなこんなで、お医者さんに行く途中で写したこの一枚。なんでもないお家なんですが、なんていうか、私の中の典型的な京都の一般的なお家のイメージ(これもむつかしいんだけど…)なのかな、と思えて、撮ってしまいました。や、もちろん、い~っぱいいろんなお家があるんですよ。でも、なんだか、それがうまく凝縮されているようで。

まず、先日も書いた、「細い格子の引き戸、新聞受け付き」。
もう、「ほとんど読めなくなりそうな表札」に、「黒い箱型のインターホン」。お客さんがお年を召した方が多いので、お返事があっても待つことしばし。そのあいだ、年季の入った柱や貼られたシールなんかについ見入ってしまいます。

数々のそんな風景を思わせるこの玄関。
「コンクリートのたたき」の横には「水栓」があって、「玄関周りもきれいに掃き清められ」ている。仕事の際には、この水栓をお借りできるのが大変ありがたく感じます。

そして、玄関とそろいの「白木の格子窓」に、さり気なく掛けられた「簾(すだれ)」。そう、簾。ほんと、こちらでは簾のかかったお家を何軒も見かけます。ごく普通の最近のこじゃれた(?)洋風建て売り住宅でも、ごくごく普通に簾や「よしず」が掛けられていたりします。
ところで、「簾」と「よしず」の違いって、分かります?そう、簾は上から吊るすもの。よしずは下から立て掛けるもの。ですから、簾は目が横に走っていますが、よしずは縦に走っています。これ、京都の方には常識かもしれませんが、なかなか他の地方にいると、そんなにお目にかからないもんなんですよね~。

そしてそして。極め付けは、「並べて立派に育てられた鉢」。もう、ほんとにかわいがられているのがよく分かります。おみごと!シンプルに、大事に育てられた鉢は、何よりも美しいものですね。はあ~、振り返ると我が家の鉢達は…ゴメンナサイ。もうちょっと努力します。

そうそう。風邪ひいて、すっかり寝込んでる間に、ちょっと水もやりそびれたら、ブドウの葉っぱが大変なことに。新芽がやられちゃった~、ってのと、若い葉に黄色い斑点が出来て、裏を見るとその部分にカビが生えてるの!!!!!があ~~~~~ん!

これって、「灰色カビ病」?葉脈で区切られた四角い部分に斑点&カビが出てるのを見ると、「ベと病」って気もするんだけど、手元に該当するブドウの病葉のサンプル写真がないのよね~。あ~ん、ごめんねごめんね。水切れパンチに雨降りがたたったのでしょうか???そして、もう1つ思い当たることが。

気が付いたのは、買ったままつい日当たりの悪い玄関に置いていたゼラニウムの蕾がカビにやられかけて、あわてて日向のちび庭に置いたのよね。その後で気が付いたってことは…すぐにその蕾のカビの処理をしなかったのがいけなかったって事かしら。ああ~。ほんと、寝込むと碌なことない。はふ~。

やっぱり、この時期はあっという間に気温が下がっていくのね。気をつけなくっちゃ。あ、今日のお題?怠惰な私を諌める言葉でございます。あああ~~~~~。

☆今日のちび庭気温: 12~25℃ お天気が変わりやすい。ああ、まだな~んにも霜対策してない…。(;^^))))) 

マチノアカリ

2006年10月13日 | 京都
すっかり朝晩寒くなりましたね~。

仕事を終えて山を降りようとすると、彼方に市内の夜景がまたたいています。見えているのは、京都駅方向でしょうか。この季節って、ちゃんと帰る時間には暗くなってくれるから好きさっ。沈んでいくお日様が、ちょうど閉店時に鳴る「螢の光」のようなものよね~。

さて、すっかり暗くなった町の中。京都は上がる、下がる、と申しますように、北の方が標高が高いのです。ですから、庭主の帰り道は延々と続く下り坂。生垣が生い茂るいくつもの細い路地を自転車で下って、ひたすら南を目指します。

ほわっと光る軒先。連なる玄関から洩れる灯りに目を凝らしながら、カイヅカイブキから立ち上る芳香と、暗闇にもこぼれるキンモクセイの匂いをくぐり抜けて、どんどん自転車でつっぱしる。

なんだか、京都の住宅街の路地って、ほっとしますね~。台所からは夕飯の音が聞こえ、どの家にも「団らん」を感じます。

この、「団らん」な感じ。なぜ、こんなに親しみを感じるのか?

今まで住んだ街を思い返してみる。勝手知ったる実家の田舎はさておき、大阪、千葉、東京、神奈川。う~ん。生まれてこの方、海外も含め引っ越すこと9回。でも、こんなに町並に愛着を抱いたのは、そうそうあることではありません。

確かに、緑が多い。これは大きい。緑の多さは、明らかに愛着度に貢献してます。ちなみに、庭主が住んだ街の愛着度の順位は、
1.今住んでるところ
2.実家(ええ、もう、琵琶湖があるくらいですから。)
3.南米(これでもかっ、てくらいな大草原。正に天然、大自然と申せましょう。)
4.藤沢(関東で住んだ中では、一番緑が多かったのよね。なんせ鎌倉のすぐ傍。家の前は桜並木。)
5.南行徳(正にベッドタウン。近所は全く緑なし。近くに川が流れていて目の前が公園だったのが救い。)
6.幕張(新都心建設開始のころ。&はじめて日本で地平線を見た!!!しかも埋め立て地!)
7.大阪(大阪城に近かった。まあ、小さかったのであまりおぼえていませんが…。)
8.小岩(可哀想な街路樹…!!!緑を探し求めてよくプチ旅に出ました。)
後は年齢的に覚えてない…。

まあ、愛着というと住んでいた家や町とのかかわり具合にもよるのですが、上の順位は、あくまで景色としてのインパクト。4.と5.の間には、かなりの隔たりがありますね…。

実は、それ以外で気が付いたことがあるのです。
なぜ、ここなのか。
それはね、玄関のつくり。

まだまだ古い家が多い…といっても、町家、とまではいかずに昭和に建てられたものですが。
込み入った住宅街の、ほとんどのお家は、まだ「引き戸」なのです。
がらがらっ、てあける、あの、細い格子にガラスが入ったやつ。

これ、あんがい、「団らんな感じ」に貢献していると思うのです。

玄関いっぱいに広がる家の中の光。格子の奥から、ほんわかと家の温もりが滲んでいるようです。「外」を遮ってはいるけど、拒絶してはいない光。なんだか、家族の「ただいま」やご近所の「こんばんは」が容易に言えそうな雰囲気。

他の街では、「ドア」がほとんどなんですよね。最近はおしゃれな飾り窓の付いたドアが増えましたが、それでも、光の面積でいえば、この格子の引き戸には勝てません。しかも、洋風のお家なら、内部だってドアです。パタン、と閉まっているのが基本。だから、それぞれの部屋は孤立して、廊下や玄関までそんなには光は洩れてこないのです。まあ、洋風のお家も最近は大分「ワンフロアスタイル」に変わりましたが。

ましてや、マンションは防犯上、ドアは窓なしです(ウチもです)。外部は完璧に拒絶。居留守なんて簡単に使える…。南行徳なんて、一帯がみ~んなマンションだったもんね。庭も一切なし。まるで蚕の繭棚をみているようだった…。よくこんなとこに住んでるよな~、なんて思いながらも6年間も住んでしまったのですが。

でも、昔の和風の家は「開けっ放し」が基本。夏場など、格子戸ばかりか、のれんひとつで奥までず~っと開けているお宅もあったりします。
すだれの向こう、格子の向こうの人の気配。いいですね~。

現代は、昔と違ってず~っと1日家にいる人もいないし、近所付き合いも希薄になりつつあるので、そんな暮らしも防犯上なかなか難しいところですが、「団らんな感じ」はやはり町内が安全だからこそ、成り立つものなんでしょうね~。

☆今日のちび庭気温:13~26℃ もうちょっとしたら、霜にむけての対策をしないといけないんでしょうね~。なんだか、去年に比べて秋の進み具合の早いこと!(;^^)))))

園芸福祉士講習会、受けました。

2006年10月02日 | 京都
いや~、いいですね。園芸福祉。たのしい。まあ、たまたまご一緒した方々がよかったというところが大きいのですが。

ええと、ちょっと街の景観をよくすることへの感心から派生して、園芸を通したコミュニティづくりがうまくできないかな~、と前々から考えていたのです。

実は、母校の某ガーデンデザイン学校は、園芸「療法」の盛んな学校でした。魅力的でしたが、迷った挙げ句、その時は園芸療法科は選択しませんでした。
なぜなら。

ウチは実家が医療関係で、とっても「気にしい」の家系なのです。弱い人は助けるべき!との気骨はある反面、ちょっとでも体の悪いところがあると、あれこれ極端に心配してしまうタイプ(医療関係の方、ゴメンナサイ。あくまでウチは、の話です。)。どんなに健康でもそんなに心配ばかりしてじゃ、ほんとに悪くなっちゃいそーよ。

それを克服すべく、(いつか必要になるその日まで)医療系に浸かるのは避けておこう…、と。実際の患者さんとず~っとおつき合いしていくことに、気の弱い庭主はきっととても自分を保てないに違いない…。

なにせ、昔「獣医になりたい!」と言った時、「助けるより殺す方が多い仕事だぞ。耐えられるか?」と聞かれ、あっさりあきらめた奴ですから…。

以来すっかり忘れていた園芸療法。でも、あるときふとネットで見かけた園芸「福祉」のサイト。
ん?園芸福祉?園芸療法となんか違うの?

読んでみると、なんだか日頃自分の心の中であたためていることに近いのでは?と思える内容だったので、急に興味が涌いたのです。
両方とも目的は、「園芸を通して人間の幸福の増進をはかる」ことなのですが、対象とする人が違うんですね。
園芸療法…なんらかの心身の不都合で自分では自由に園芸をできない人
園芸福祉…すべての市民

そして、園芸療法は園芸福祉の中に1つの要素として含まれているのです。

おお、これだ!そうそう、お年寄りから働き盛りから子供まで、男も女も、健常者も障害者も、困ってる人も、そうでない人も、み~んな!そーよそーよ。
しかも、「人を助ける、教える」という、弱い人の上に立った視点ではなく、そこに集う人々はあくまでも対等な関係であり、サポーターとして参加する「自分自身も助けられる」のだ、というところが園芸「福祉」の大きなポイントなのですね。

お祭り騒ぎ(!)の大好きな庭主は、こういうの、好きです。なんとなく、お金だけではない、「豊かな生活」への1歩を踏み出したような気がします(道のりは、なが~~~~~~~~~いんですけれども、ね。ああ、はるか過ぎて見えない…え、そんなものない?ああ~~~~~!カミサマ~!)。

講習に参加された方は、園芸系、福祉・医療系、学校の先生、学生さん、主婦の方、リタイア後を念頭に置いた方、等々、年齢構成も様々で、いろんなお話を聞くことが出来ました。しかも。

他の資格取得の講習と違うところは、講習の間中、ず~っとチームを組んで行動することなんです。全く違う方面で活躍されてる方々と、膝を突き合わせてあーでもないこーでもない、と、テーマに沿った花壇づくりやクラフト等のいろいろなプログラムの組み立ての練習をする。意見をまとめるのって、やっぱり大変ですね。実際に活動するようになったら、ちゃんとできるだろうか、と、ちょっとどきどきしてしまいます。また、同じ資材を使い、テーマを与えられても、実にいろんな視点やアイディアがあるものだなあ、と、それぞれのチームの出来あがった作品やプログラムに感心すること頻りでした。

チームの人たちとはすっかり仲良くなり、充実した4日間でした。これからもよいネットワークを組んで、今はまだ難しくても、そのうち徐々にでも活動していけたらいいなあと思います。魅惑の園芸福祉士。あなたもご一緒にいかがですか???(決して協会のまわし者ではありません。あしからず。)

日本園芸福祉普及協会
http://www.engeifukusi.com/index.html

☆9/29~今日のちび庭気温: 17~26℃ ほんっと、最近夜は寒いくらいですね。なんだか、植物の成長速度もじんわりと落ちてきているのを感じます。そういえば、京都の木々も、一番てっぺんの枝がほんのすこ~しうっすらと色が変わり始めました。花園駅前のハナミズキは、なんともう紅葉していてビックリでした。暑さのダメージがひどかったのでしょうか?(;^^)))))

振り返れば鳩がいる

2006年09月28日 | 京都
これは巣の構築を賭けて戦った2羽の鳩の物語である…って、古いね。

数日前の夜。裏のストッカーにゴミを置に出た時の事。
ちび庭の隅、アラカシの木が1本だけ植わっている。傍らをすり抜けようとすると、木の奥で何やらごそごそ音が。

ん?鳩が寝てたかな?と思って、そのまま忘れていた。
次の朝、ときおり鳩がちび庭に飛び下りているようだったけど、全く気にせず。ん?鳥が来てるなあ。こうやって私がいない内にメダカを食べていったのかしら?(去年、買い足したメダカは知らない内に跡形もなく水鉢から消えていたのだった…)な~んて、思ったりはしたけれども。

さて。水やり。と、ちび庭に降りかけたら、砂利の上に、半分羽を伸ばしてへたばったように座り込んでる鳩が。
「なに?けがしてるの?あしおれてんの?」と様子を伺っていたら、しばらくして、なんでもなかったような顔をしてフェンスの向こうの畑へ飛んでいってしまった。

「???」

さらに時間が立ってから。また羽音がする。降り立つ音、+アラカシの木に突っ込む音。これが、数回。

「?」

木に近い風呂場の窓からのぞいてみると。なんと、窓のすぐ前あたりの枝に枯れ枝がいっぱいぶら下がっている。鳩がせっせと枝をくわえてきては運び込んでる!!!
しかも、よく見ると、枝の奥にもう1羽。

おお!巣作りではないか!!!ななんと!かわいい!
「みてみて~!」と連れに報告すると。「でも、フンとか汚いよ~」との返事。「でも、かわいいよお?」というと、「好きにしてください」と言われた…。ぐすん。

不衛生なのは知ってるけど(昔怪我したやつを保護したことがある。)、そんなに神経質になるほどでもないんじゃ?と、念のためネットで調べてみると。う、案外フンの害は洒落にならないかも…ってか、実際かなり衛生的にやばそう。しかも、一度卵を産んじゃうと、野生動物保護法のため勝手に取り除く訳に行かないらしい。

どうしよう~ッと思いながらもかわいいので何度も見に行っていたら、鳩が警戒したのかいなくなってしまった。が~ん。かわいかったのに~、と思いながらも、家のしかも窓のすぐ真ん前だし、と、涙を飲んで「他で作ってね」っと、まだ形をなしていない枯れ枝を棒で振り落とし。

やっぱりなんだか悪いことをした気になって、あ~あ~、かわいかったのに~、引きずる始末。とはいえ、ちょっとほっとしたような。

ところが。
午後も随分すぎた頃にまたぱたぱたと音が。
「!!!」
いましたいました。
落された枝をせっせと運び込んでいる。わ~いっ!やっぱりかわいい。これ、キジバトだなあ。オスが地面に降りて、枝をくわえて、フェンスに飛び乗って、アラカシの枝まで90°旋回しながら飛ぶ。そして、必ず枝をメスに渡して、メスは受け取った枝を自分の周りに差し込む。ひたすらこれの繰り返し。
オス:「いってくるっ」どさっ。ぱくっ。ぱたぱた。ばたばたばたばた。「はいっ」
メス:「ん~、いいわね。んじゃこっち。次。」
オス:「いってくるっ」どさっ。ぱくっ。ぱたぱた…
これが延々。
仲睦まじいなあ~。こりゃ、追い出せない~。ねえねえ、どーする?「好きにしてください。」あ~ん。

ご近所の批難に覚悟を固めつつ、ま、1、2か月だし、そっとしとくか…とおもっていたところ。夜になってぱったり姿が見えなくなった。「い、いない…」
どうやら、原因は台所の換気扇ではないだろうか。夕飯のしたくで、きっと煙がまともに来るのにおそれをなしたのでは…。それからはぱったり見ない。あ~あ~、かわいかったなあ~。ヒナもみたかったなあ~、と思いつつ、ほっとしたのも正直なところの庭主なのでした。

☆今日のちび庭気温:18~26℃ ずいぶん涼しくて気持ちいいですね~。明日はちょっと暑くなるのかな(^0^)

はっ、として、顔を上げる。

2006年09月21日 | 京都
瞬間、ぼうっとしかけていた意識が引き戻されたような。
???
持っていた箕を手放して、竹帚を握ったまま振り返って、道の向かい側へ。
コンクリートの塀の上、濃い硬い緑の葉っぱの中。
ん~、?

あったあ!ありましたあ!
今年初めての、キンモクセイ(Osmanthus fragrans var. aurantiacus)のつぼみ。
ほお~。もうそんなじきですかのお~。はやいですのお~。ほっほっほ。

どれどれ?あのいつも気になっていた、三角形の、どうみてもウロコかバルタン星人のハサミにしか見えないようだった芽は、いったい花芽だったのかしら?葉芽だったのかしら???う~ん、よくわからない。すっかり跡形もなくかわいい蕾に変身している。
あれからどんなふうに育ってこのかわいい蕾が出ているのやら???
なんだか、いきなり咲いたようで慌ててしまいます。

ほんと、いいにおいですね~。ちなみに、庭主はギンモクセイの匂いもとっても好きです。ちょっとミルキーのような、甘いけどより淡い上品な匂い。でも、こちらは花も少なくて、匂いもか細い感じ。なかなか出会えません。昔住んでいた家には植えてあったんだけどなあ~。

さて、今日は、匂いのお話。
ここ数日、ずう~っと比叡山のふもとのシキミ畑で草刈をしておりました。背丈ほども茂ったススキとシダにうんざりしながら斜面と格闘していたのですが、そのほんのちょっとした役得。シキミ(Illicium anisatum)って、ご存じですか?仏壇に御供えする、いい匂いのする緑の葉っぱです。草刈機をいれるたびに、いっしょに刈り取ったひこばえから、クスノキとはまたちょっと違う、ふわっといい匂いがします。園芸店にいた頃、このシキミを一抱えもある山取りの大きな枝の束から良いところを選りすぐってお供え用の束に仕立てていたのですが、そのときも「ん~、いいにおい」っとうっとりしていたものでした。

このシキミ、調べてみたら、なんと意外なことが。
実が猛毒である!って事は知っていたのですが。なんと!実に含まれる「シキミ酸」という成分は、あの鳥インフルエンザのお薬、「タミフル」の原料なんですねえ~!!!ね、ね、この実拾って帰ったら高く売れる???(注:シキミの実は劇物指定です。安易に持ち歩かないように。)
そしてそして。なんと、シキミって、スギともどもお線香の原料だったのね~!!!

そおかあ。線香の匂いかあ。…。たしかに、お寺好きの庭主としては線香の匂いは嫌いじゃあないが…。んでも、生のシキミの匂いはもっと爽やかないい匂いなんですよお~。そうそう。ミカン科だからいい匂いするんだ、なんて思ってたら間違い。モクレン科だったのね。ミカン科なのは「ミヤマシキミ(Skimmia japonica) 」の方。そう言われれば、花がヒメコブシに似てるといえなくもない???

最後に、最近のお気に入り。
アロマテラピーに凝りだした、という訳でもないのですが。急になんとなく香りがほしくなって、買ってしまいました。マンダリンオレンジのハーバルオイル。香水に憧れながらも、すぐに頭が痛くなる(というのと、仕事上。蜂がよってくるらしい)ので一切つけない庭主。でも、肩や首筋がすごく凝り性なのと、お仕事から帰ってきたらな~んか気分転換したいっ!ということで、つい。

それも、とあるお庭のお手入れをしていた時の事。夏の猛暑の中の作業で、「あ~、もう体がうごかない~っ」と、かなりぐったりしてきたころ。目の前でスダチ??なのか、ミカンの若い実なのか、濃い緑の小さな実がポトリと枝から落ちた瞬間。ふっと、柑橘系のあのすっぱそうな匂いがして、急に目が覚めたように、頭と体がしゃきっとしたんですよね~。おもわず、拾って匂いを深く吸い込んでみました。う~ん、香りの威力、恐るべし。

でも、探すとなったら匂いにもこだわりが。リラックスのオレンジ?やすらぎのラベンダ~?ロ~ズもいいよな~。お肌にいい匂いっていうし…と、いろんなメーカーのアロマテラピー用のオレンジやらローズやらを試してみるのですが、なかなか自分が「これっ!」イメージしているて匂いって、いざ探してみるとないもんなんですね。甘過ぎず、辛すぎず(?)…それだけ、人が「これがオレンジのにおい」と思う匂いは実は千差万別って事でしょうか。「ローズ」に至っては、バラ自体がいろんな系統の匂いがあるし…こちらは、イメージのがなくてあきらめました。

マンダリンオレンジのハーバルオイルで酷使した手や肩のマッサージ。くせになりそうです。あなたもお気に入りのひと瓶、いかがですか?(BGMは『茶色の小瓶』)。

☆今日のちび庭気温:18~29℃ お天気よかったですね~。桜の木にほんのすこ~しずつ、黄色い葉っぱが混じり始めました(^0^)。