虫の音。畠の畝。笹の葉の風にそよぎたる。
あついですね~。
ようやく夏らしい夏になってきましたね。
今はお盆やすみで、のーえんに来る人もぱらぱら。ちょっと静かなひとときです。
お花を切って、収穫したら、次は背丈まで伸びた草むしり。
そーいや、ぞーえんやにいた頃、一人で比叡山の山裾に草刈り機持っていったよな~。
だ~れもいない山の中。サルが弁当狙って出てきたり、スズメバチが真っ正面から飛んできたのを危うく躱したり。
そうやって、草刈り機をあやつっていると、なんか不意に声がするような気がするんですよね。
ひそひそ、とか、つぶやいているように。
それって、モーター音と回転刃に触れる草の反響でそう聞こえたりするのですが。ブロワー(送風式の掃除機)を使ってるときもそうだった。
わかっているんだけれど、つい気になって確認しちゃったりする。なんせ一人でアブナイ作業するので、全神経を全開にして危険を避けようとするんですよね~。
そうすると、いろんなものがいつもより鋭敏に感じられたりする。オイルの匂い、刈られた草から立ち上る匂い、風のざわめき、ときおり樹々からおりてくる芳しい匂い、地面の傾斜の変化や陽光の熱さ。
そして、ふと振り返って見下ろした京都の町並みの美しかったこと。そんなこんなを思い出しながら、とにかくせっせと草に埋もれて草むしり。
さて。そんな作業を終えた帰り道、ふと目に止まった風景が上の写真。
「おおっ!これはっ!」
黒々とした畦が美しい。このラインは、まるで、まるで…銀閣寺の「銀沙灘」のようではないか!!!もしや、あの砂盛りは畑の畝を模したものだったのか!!!
…んな訳ない。しかし、そう思わせるほど、美しい畝でした。畑にも美があるのよ~。
で、酔狂にもネットで銀沙灘を見てみる。
http://www.shokoku-ji.or.jp/ginkakuji/guide/ginshadan.html
う~ん。似ている。おもしろい。
しかし。なんでこんな不思議なもん作ったかねえ?
確かに、夜は月明かりに映えることだろう。でも、この形は…
っと、Googleマップで航空写真を見てみる。「銀閣寺」と「富士山」。
おお、この形は!まさに!最大にすると、銀閣寺の銀沙灘がくっきり。そして、富士山の方の下には!そう。駿河湾と相模湾。上下線対称だけど、富士山と2つの湾の位置関係は、向月台と銀沙灘の突起の位置関係にそっくり!!!
やっぱりそーよ。向月台は、富士山だったのよ。んで、銀沙灘は駿河湾と相模湾。
夜になれば、月明かりで周りの銀閣や樹々は闇に沈み、向月台と銀沙灘だけが暗闇に浮かび上がるはず。きっと、方丈からそれを眺めて、あたかも月夜の海で舟の上から富士山を眺めているような気分を楽しんだのに違いない。
ちなみに、模したという説のある中国の西湖もGoogleマップ航空写真で見てみたけど、まあ~、似てないとはいわないけど、積極的に似てるともいえない。
さあ、この庭主の推理のほどは如何に???まあ、銀沙灘が作られたのは江戸時代らしいし、向月台も昔は低かったって話もありますからね~。
いや~、Googleマップ、遊べるね。実は庭主、最近、Googleマップ航空写真でいろんな庭園の園路を確認するのにはまっているのです。おもしろいよ~ん。(^_^)