ちび庭日記

借り家住まいのちいさな庭の植物達を中心に、身近に感じたことを載せてゆければいいな~と思っています…(^_^)。

タデ科好き?

2010年10月22日 | ガーデン
さて、この実はなんでしょお~?

正解は,「イシミカワ(Persicaria perfoliata)」だそうです。
明るい黄緑の円い葉の上にパールブルーが美しいです~。
ちなみに、この丸い葉は実のところだけで,あとは下の写真のように三角の葉なんですよ。


夏の終わりからこの痛いとげとげのツルがデカ畑へと越境してきて,ええい、と切っては向こうへ追いやっていたのですが。
てっきり、「ママコノシリヌグイ(Persicaria senticosa)」だと思っていたら,ちょっと違ったようです。
どちらもタデ科です。

刺が痛くなきゃ,かわいいのにね~。(でもバラにも刺はあるか~。気の持ちよう?)

ちなみに、庭主はタデ科の植物にもお気に入りが多いです。
残念ながら写真を撮りそびれたのですが,先日東京大学日光植物園で,ミゾソバ(Polygonum thunbergii)がまるでコンペイトウが輝くように咲いていたのがすっかり気に入ってしまったのでした。うわ~っ、ほし~いっ。でも持ち帰れない~。
水辺が好きなのかしら。
http://www.ootk.net/cgi/shikihtml/shiki_376.htm

タデ科といえば,「アイ(藍 Polygonum tinctorium)」も好き。
http://www.ootk.net/cgi/shikihtml/shiki_1297.htm
園芸福祉の講習で,葉っぱをシルクの布に挟んで両手のひらでポン!と叩くだけで,布に美しい青い色が葉っぱの形に移るのがすごく楽しかったの~。一度ホムセンで見かけたのに、手に入れそびれちゃったんだな~。

あとは、イヌタデ,サクラタデ,オオケタデ、ヒメツルソバなんかも好き。
日光のしっとりした林床で雨に輝いていたミズヒキも美しかったし。
イタドリも,愛着のある雑草だな~。退治するとなると大変ですが,野山に生えてるのを見てる分には。
スカンポは,食べられるというので小学校の頃よく道端に生えてるのを面白がって茎をかじってましたね。

そういえば,鮎の塩焼きにつきものの蓼酢は、ヤナギタデというものから作られるんですね~。知らなかった。

ん~,コンペイトウみたいな花といえば…そういえば野菜のツルムラサキがありますが。こちらは、ツルムラサキ科なのだそう。あれはうじゃうじゃ増えてかわいくな~いっ。(ただ今ノーエンにて格闘中…)


さて,最後の一枚は清々しく,サルビア レウカンサ(Salvia leucantha)です。この名前で呼ぶのも久しぶり。ボランティアさん達には流通名のアメジストセージやメキシカンブッシュセージの方が通じやすいので。
このベルベットの感じが秋にはたまりませんね。

☆今日のちび庭気温:12~18℃ さ、さむかった。普段薄着でうごいているので、そのまま打合せでじっとしてたらなんと指先がかじかんでいました~。いかん,こんな冷え性では…(^^;)



はじめのい~っぽ。

2010年10月17日 | 栽培
シクラメン ヘデリフォリウム(Cyclamen hederifolium)が発芽しました~!!!


みて~!最初にもう球根が!!!すごいねえ~!きみはほんとに球根のこだったんだねえ~。葉っぱがかれても,球根が残って,また球根から花芽が出る。なるほど~。こうして、何十年も生きて行くんだねえ~(中には50年生きるものもあるとか)。ちょっと感動。

ちなみに、種をまいたのは…おう、7月8日のことでした。
写真はないけど、ほんとにくるくる巻いた花茎の真ん中に,ボールのような実が。その中に,とてもたくさんの種が入っていました。あまり期待せずに播いてみたんだけど,随分ゆっくりの発芽なんですねえ。夏の間,あんまり反応がないので,もうダメか?と思いましたが,種自体は別にしぼみもせず瑞々しいので,そのまま放っておいたのですが(水はあげてましたよん)。

まあ、ようやく気温も下がって発芽時期になった,って事なんでしょうかね。

ん~、と発芽情報を調べていたら,横山ナーセリーさんが素敵なページをつくっておられました。さすがすばらし~い。私も長く育てたいものです~。
http://homepage3.nifty.com/cyclamen/cib/index.html

こちらは,昨年の親株の開花の様子。
http://orange.ap.teacup.com/applet/jardin2/20091014/archive
ヘデリフォリウムの名は,葉っぱがツタ(ヘデラ)に似ていることに由来します。
ちなみに、花が咲いている時は葉っぱはまだ出ていません。↑の写真の背景の緑は,メキシコマンネングサの葉です。今年も蕾があがってきました。たのしみ~。

☆今日のちび庭気温:18~22℃ だいぶ涼しくなりましたね~。あと一ヶ月で霜が降りるぅ~。急がなくっちゃ。(^^;)

ダリア復活

2010年10月13日 | 読書録

うわ~い~っ!ふっかつしてきた~!すご~い~っ!


夏にじりじり焼かれながらも気怠げにぽつぽつ咲いておりましたダリア達でしたが。


ここ数日、見違えるように大輪の花が。しかも、こぼれそうに大きな蕾がた~くさん。





ようやく下がった気温とたっぷりの雨のおかげで,ここ数ヶ月の強烈な直射日光で蓄えられてきたパワーが一気に全開した感じ。本当,植物って発電機みたいだわ~。


同じくして,日照りと虫害で見る影もなかったケイトウも別物のような美しい姿に。


長い水涸れを絶えてきた,雑草に消え入りそうな菊もここに来て急に背を倍に伸ばし,蕾をたくさん始めました。


おりしもむせ返るほどの満開のキンモクセイの香りに包まれ。一夏の苦労が報われる思いでございます~。


さて。気がつけば10月も半ば。秋の夜長でございます。といえば読書の季節。図書館で,またまた庭的におもしろい本をみつけました。


上田篤「庭と日本人」新潮新書 2008年。


ネタバレすると申し訳ないのであまりかけませんが,庭に使われるのが「なぜ白砂か」というところでは、予想に反して,というか私の単純な推測をはるかに超えて,衝撃的なものでした。


おお、なんと日本のオリジンにまでさかのぼる話だったとは。ま~じですか。いや~,この方はどちらかといえば建築系の方なので,随分大層な説だなあ~,と半信半疑で読み始めたけど,お~お。しらんかった~。いや~,はるか古代にもご先祖様達は大スペクタクルを繰り広げていらっしゃったのですね~。


そして、「神泉」の意味。「前栽」の考え方。なかなか。時折,そお?と思うところもなくもないですが,全体的には,根っからの庭系の人でないだけに、分析する視線が新鮮です。いや~。ちょっと庭の見方が変わったかも。いずれにせよ、日本の庭というのは日本人の感覚のふか~い根源にあるものなんだな~,といたく感心したのでございました。





もうひとつ,以外だった本。


本多静六 「成功するために必要なシンプルな話をしよう」知的生き方文庫 三笠書房 2010年。


さて,このお名前を見て,ぴん!と来た方はいらっしゃいます?分かったあなたはかなりの庭マニア。そうです。日比谷公園を設計した方ですね。それは知っていたけれど。


私も本屋の平台で見た時は思わず「??? なに?」と思わず本の後ろのプロフィールを確かめてしまいました。


「東大教授,日本初の林学博士,国立公園の設置にも尽力」ふんふん。「山林、土地,株の売買等で巨万の富を築いた蓄財家としても有名」(同プロフィールより引用)ふ、え、ええ~っ!!!そ~なの~?!!!


か、かう。なにそれ。よむ。よむよむ。ふ~ん、しらんかった~。


いや~、こ~いう本書く人だったんだ~。ふ~ん。


おもしろいです。いや、まあ、ハウツー本であることは間違いないんだけれど,う~ん。人物が、やはりただ者ではなかったんだな~。単に誠実、努力家なだけではない。昔の良き日本人というのでしょうか。久しぶりに矜持という言葉を思い出しました。ああ、でも、そんなストイックな生活,わたしにはできないな…。こんど日比谷公園を歩く時は,そんな時代の面影に思いを馳せることでしょう。





さて。そして日々の生活。日光に行ってきてご機嫌な庭主。なかなか見応えがありました。なかなか京都みたいな感動するお庭って、見られないんだよな~,と思っていましたが、久々に良いお庭を堪能しました。


しかし、京都京都って,庭主はなぜ京都がいいと思うのか?単にブランドだからか…?とはたと考えてみましたが。ようやく分かった気がします。なぜ,他の地の庭がいつもくすんで思えるのか。


京都だから,ではないのです。庭を清め,建物を清めることも毎日の仕事としてカウントしているから。京都の庭が、家屋が美しいのは,毎日毎日,水を打ち,花を活けなおし、あがりはなを拭き清めているから。


活け花は単なる飾りや趣味ではないのです。生活よりももっとポジティブな,来客を向かえるための必然の礼儀でありしつらえなのです。だから、しおれた花が入っていることはないし,まして花瓶が埃をかぶっていることはない。


そんな手間を手間とせず,「いうまでもない仕事」としてかけているから。


でも、現代では,店のディスプレイに「かける手間」はない。植えたら植えっ放し。活けたら活けっ放し。いくら花屋さんがやってくれるのだとしても。ふと、現代の文化と呼べるものはなんだろう,と,考えてしまいました。余裕がないから文化もないの?やっぱり,ブログとか?アニメとか?う~ん、1000年後の人をも魅了するような文化って,なんだろう………。


☆今日のちび庭気温:18~23℃ いよいよ今日ですね!チリ,がんばれ!ど~してそんなに気になるのか、世にもっと関心を持つべき悲惨な状況はゴマンとあるだろ~がとつれに不思議がられますが,落盤という未曾有の難問に人々が叡智を結集して挑むという姿にひかれるのでしょうか…ねえ???いずれにせよ皆様の無事をお祈りいたしまする。(^^;)

日光に行きましたん。

2010年10月06日 | ガーデン
9月末。つれと遅い夏休みを取り、日光へ行きました~。

う~ん、ひさしぶりだあにゃ。覚えてたのは東照宮ぐらいだったけど、日光って,こんなにいいとこだったんだあ~。すっかり堪能いたしました。

なんといっても、見直したのは,滝の良さ。日光って,こんなに素晴らしい滝が沢山あったんですねえ。
考えてみたら本物の滝なんて,最近あんまり見てなかったなあ~。お庭の作られた「滝組」は随分見たけれど。

じつは、庭主の人生の一番最初に見た滝というのは南米のイグアスの滝でした。まだ小学校に上がる前にもう世界最大の滝のすがたを記憶してしまったので,本当のことを言うと日本の滝を見るたび,ずいぶんか細くてたよりない、滝というのはこの程度か、などと、ひそかに思うこともあったのでしたが。

日光の滝は実に表情豊かですね。久々に水の迫力というものを感じました。

まず、こちらは二荒山神社の奥にあります,白糸滝。おお~、森の奥から清冽な気が湧き出てくるようです。
はあ~,たどり着けてよかった。こ~んな道を延々と登ってきたんですよ~!

石畳なんだけど,雨降っててすべるし、大きな石がごつごつしてて目地につま先がはまりそうで,歩くのが大変!!!それだけに,聖地に向かってるんだなという緊張感を覚えます。この道を役行者も歩かれたそうですよ。

さて次は,日光といえば,やはり華厳の滝でしょう。

いや~、こちらもとても感動しました。写真だと分かりづらいですが,山の稜線の向こうに中禅寺湖の水面が見えます。すご~いっ。中禅寺湖って,こんなに標高高いとこにあったの!!!本当に,空に浮いている湖です。
その中禅寺湖の水が,華厳の滝として低地へと落ちてゆくんですねえ。まるで、モナリザの背景にあるような景色です。


近くに行くと,また表情が豊か。下の細かい流れがいいですねえ。雨上がりの滝は神秘的です。


人が入ると大きさが分かりますね。滝壺からの流れもまたいい感じ。こんな流れ、作ってみたいなあ。


滝の横の岩壁もすごい!うわあい,六方石がいっぱい~!!!
いやあ,これは、真似が出来ない。やっぱり,大自然って,すごいですね!
つづくう!

☆今日のちび庭気温:17~24℃ 雨が降って,随分植物が回復してきました。でも,日照も少なくなってきたし,もうすぐ気温も下がるのよん~~~。はやいわね。(^^;)