ちび庭日記

借り家住まいのちいさな庭の植物達を中心に、身近に感じたことを載せてゆければいいな~と思っています…(^_^)。

中山公園4 園の中に園あり。

2009年12月19日 | 北京旅行
おや?ここはなんでしょう?

四角い土台に5色の土。

社稷壇(しゃしょくだん)といって、昔皇帝が土地の神様と五穀の神様に祈りを捧げたところだとか。

中央は黄色。皇帝の色ですね。東は青龍、西が白虎、南が朱雀、北が玄武…。って、鴨川ホルモーみたいだな。真ん中は四条烏丸の交差点だったりして…って、こらこら。五行思想(木・火・土・金・水)からきているそうです。

そう。京都だって、そんな思想のもとに土地が選ばれたのですから…それがこう、視覚的に見られるって、なんだか面白い。ここが御所にむこうが北山、あの辺が東山、手前が伏見、あちらが嵯峨野…。いや~、おもしろいな。

その向こうにあるのは元拝殿でしたが、孫文(孫中山)の遺体が一時安置されたので、中山堂と呼ばれるようになりました。

さらに歩いてまいりますと。途中で道の横になにやら鬱蒼とした竹やぶへと、誘うように園路があり。惠芳園とありましたがこれは?入ってみよう~!

三渓園の中にもこんな景があったような。わくわく。


松に竹に石。緑が美しいです。松の雰囲気が柔らかいですね。


日本庭園に似た雰囲気。でも、真ん中にある華やかな鉢は、ブーゲンビリアです!違和感ないですね。
北京って日本より冬寒いはずだけど、室内で育てるのかしら???

ん?その向こうの低木は?コトネアスター?


うわ~っ、かわい~っ!ん~、でも、コトネアスターにしちゃ大きい…。なに?
しっかし、かわい~よ。 

そういや、これがそうかは分からないけれど、コトネアスターって、いろ~んな種類があるのね。うちにも昔紅紫檀があったし、イギリスの農学校の校舎の植栽も、素敵でした。いつかコレクションしたいな~。とりあえず、昔の家のを挿し木してみるか。


庭の奥には、素敵な邸宅が。な~んでしょう。やっぱり孫さんに関係あるの?
つづきはまた。

☆今日のちび庭気温:1~8℃ さ、さむ~。コタツで我慢しておりましたが、ついに新しい暖房器具を探しにいきました。いろいろあってどれをえらんでい~かわかんな~い。で、今日は買わずに帰ってきました。さぶ。(^^;)


坪庭にはまってみる。2

2009年12月16日 | 京都

え~、じつは、先日消してしまったブログの本題はこちら。読書録。


なんか、読書録を書こうとするとネットがトラブルのよね~。なんなの?





ま、いってみましょう。


「ベストライフ 坪庭のすすめ 小さな庭のプラン常識集」監修 小埜雅章 写真 水野克比古 講談社 1994年 p.231


例によって、図書館で借りました~。


なかなか、すばらしく「かゆいところに手が届く」内容です。なんとな~く理解していたことが、こうすっぱりと文字になると、改めてなっとく。あ~、そうそう、と、京都のぞーえんやさん時代を思い出し。


こうしてこの本を読んでみると、あの短い期間で(しかも学校を出たばかりで女性だったとゆーのに)、親方はずいぶんと庭についてのいろんなことを教えてくださったのだなあ、と、しみじみ。いろんな場面が懐かしく思い出されました。


他にも、料亭などではしょっちゅう水で露地を清めるので植栽は湿度に耐えるものを、とか、あるいは池の輪郭は図面上では1本の線だが実際に施工となるとその幅は20㎝は必要、などなど、実際手がけないと分からないようなことも書いてあり、また日常の作業についても「どうしてそうするのか」という理由も述べてあるのがとてもよく、うなづきながら読んでしまいました。


コンパクトながら、設計施工や管理のポイントが非常によくまとまった本だと思いました。和庭ファンのみなさま、きっと楽しく読めますよ!





上の写真は、京都のとある豪邸の「お風呂からの景」として作った坪庭。まだ作業中で苔を張る前ですね。もちろん作ったのは親方で、わたしは「手元」ですが。これも思い出深いところ。


依頼主のご隠居(敬意を込めて、密かにじーさまとお呼びしておりました…)は、この別荘をご子息方に遺すべく、入院しててもおかしくない体調にも関わらず、せっせとお庭も建物もお手入れされていたのでした。


寒い朝に出かけると、白木の門をせっせと歯ブラシで磨いておられる。「車いじり」で一代を築いてこられただけあって、引退しても何かしら手を動かしていないと気がすまないお方。


大変通な方で、好みもとてもうるさい。親方を呼びつけては「この柱では気にくわん。もっと渋いのがええ。もっぺん違うの持ってこい。」などとすぐにお怒りになられるかと思えば、「女の庭師さんちゅうのもええもんや。鳥の声を聞いてるみたいでのう」とにこにこといつまでも作業を見ておられる。


とにかく、人が作業するのを見てるのがお好きだったのは、腕一本で会社を築き上げてこられた証なんでしょうね~。ヘビースモーカーで煙の固まりが歩いてるようでもありましたが。


ひと通りの作業が一段落した頃、「つぎはあっちの通路やってなあ」と、次の作業まで、他の場所が忙しくご無沙汰していた半年後。おなくなりになったとか。


きっと、首長うして待ってはったやろなあ、と、親方がつぶやいたのでした。


前庭のしだれ桜にヤツデにツワブキ、薄いピンクの木瓜に、松の本庭、台杉と苔の青々とした築山の裏庭、紅梅白梅のある中庭。大事なドウダンツツジをいためないように四苦八苦して施工した竹垣。なんともぜいたくな、幸せなあのお庭達。いつまでも空から愛でてくださってるといいなあ。


☆今日のちび庭気温:6~13℃ さぶいっ。なんだか、電車の中でわたしひとりダウンコートにニット帽ですっかり冬使用でした。だって冷え性なんだもん。ねえ、寒かったよねえ?(^^;)

坪庭にはまってみる。

2009年12月15日 | 京都

さて、気を取り直しまして。ところで、上の写真は。


私がぞーえんやさんにおりました頃、月1回お手入れに入らせていただいていた、京都は高台寺の料亭のお庭です。本を読んでるうちについつい懐かしく、写真を見返してしまいました。


親方が10年ほど前に改修したそうな。本当に、小さな小さなお庭なんですが、四季の移り変わりがとっても楽しみでした。上の筧と柄杓は親方と私で作りました。毎年、お正月に新しいものに取り替えるのですね。柄杓と柄杓置きは沢山作って、年末にお得意様に配るのです。


では、そのお手入れの様子をご紹介。


時間はたいていお昼を過ぎた頃。まず料亭に到着しますと、一番に仲居さんにお客様が退出されたのを確認、道具を運び入れます。まだお席にいらっしゃるときは、作業姿を見せないように通路に隠れてお出になるまで待ちます。手首には手甲(リストバンド)、足には地下足袋、腰にはもちろん鋏を装着!これで、りっぱな「お庭番」。


次のご予約のお客さんまでは、大体2時間ほど。その間に作業を終えなくてはなりません。


で、1番はじめは、屋根の上!掃除は高いところから、ってね。


土壁に傷を付けないように、梯子に当て布をして屋根へ上ります。案外足場の塀が細いんだ…ん~、忍者みたい。


一番大きなしだれ桜の古葉を、竹の棒でふるい落とし。同時に病害虫チェックも行います。場合によっては薬も散布。


そして、屋根の隅々と、樋の中の枯れ葉までお掃除。くれぐれも踏み外さないように、瓦をずらしたり割ったりしないように…。この時肝心なのは、隣家には一枚たりとも葉っぱを落としてはいけないということ!下を通る仲居さん達にも埃がかかってしまわないように。風向きを見つつ、細心の注意を払います。


屋根の上が終わったら、はしごを降りながら、カクレミノの葉っぱもお掃除。下の砂利と、お手洗いに通じる裏露地を掃き清め、水を打ちます。


つぎに、中庭の紅葉や梅、サツキやヒュウガミズキなどの低木の古葉も落とし、こちらも病害虫チェック。渡り廊下の埃も払います。ツワブキや下草の剪定も一緒に。


ヒバの剪定など、ゴミの量が多いときは、あらかじめ寒冷紗を敷いておいて剪定くずを集めます。寒冷紗だと、下草の位置が分かって、しかもシートより柔らかいので下草をいためにくいのです。


一番大変なのが、落ち葉の掃き集め。ふわふわの苔をいためないように、そおっと静かに「雪の上を渡るように」歩き、笹を束ねて作った手帚の先で枯れ葉1枚1枚を拾い上げるように掻き出します。同時に雑草も抜きます。砂利の上も同様。もし足跡がついてしまったら、後ずさりして苔を起こして跡を消します。ブロワーも使いますが、狭いのでかなりコツがいります。


苔は、本当に大切。大事に大事に育てます。ですから、飛び石以外の景石には、基本的に乗ってはいけません。苔がはがれてしまうから。帚の力が強すぎてはがすのは論外。雑草と一緒に取れてしまった苔は、そっと戻して押さえておきましょう。


最後に、手水鉢の水を掻きだして、ブラシできれいに掃除します。このときも、磨くのは手水鉢の水がたまる内側だけ。それ以外は、苔が育っているのを剥がさないように、極力ゴミを払う程度にします。


手水鉢に新しい水を入れて、飛び石や露地を清めたら、できあがり!


途中、「どうぞ休んどくれやす」と、親切な仲居さんがわざわざお茶を入れてくださるのがすごくうれしい。かわいい湯のみでいただきながら、花付きの具合や木の健康についてお話しします。「紅葉が好評で」「桜が遅かった」「あちらの木の元気がない」など、毎日お庭を見てる方の話は重要です。「虫が出たら呼んでくださいね」とお願いして、道具や剪定くずを仕舞って退出。おつかれさま!


一度だけ、お座敷で友人達とお食事をいただいたことがあります。すっかりセレブ気分で、本当に、とろけそうなお料理でした…。お値段もそれなりですが、親方いわく、他の店なら同じ内容で3倍は取るだろう、と。まさに、口福に目福。また、はっとさせる演出が素晴らしい。


仲居さん達のおもてなしも細やかで、もったいないくらいの大満足でした。大切なお客様に、家族の記念日に、みなさま、京都にお越しの際は、ぜひお立ち寄りくださいませ~(要予約ですが)。いちげんさんおことわりの印の「内のれん」ですが、大丈夫。電話予約OKです。きっとあなたのとっておきのお店になりますよっ。小さいけど、ぜひ、お庭も見てくださいね~。





http://www.kanzin.co.jp/


☆今日のちび庭気温:7~10℃ 貴重な晴れ間でしたね。そろそろお正月の準備。のーえんではしめ縄飾りも作りましたよ。さあ、大掃除もしなくっちゃ!!!(^_^)

あ~ん!

2009年12月14日 | 日記
ぐわあ~ん!せっかくせいこんこめてブログを書いたのにぃ~!


しかもこんな深夜に、ねなくっちゃと思いながらも書いたのに、プレビューした瞬間全部消えるなんて、ひど~いっ!


もう、気力がないので今日は寝ます。ぐっすん。ではまた~。

中山公園3 おさんぽびより

2009年12月12日 | 北京旅行
わ~いわ~い、と、一人で歩いてゆきますと。

おう。風光明媚な池のまっただ中に、魚。のオブジェ。すっご~い。なんて大胆なんだ。

柳を滝流れに見立てているといえば読みすぎか?

うあ~、ダイナミック~。うあ~、松、さわりたくなっちゃう~。

そ~いや、こんな松を手入れした覚えがあるぞ…。すごい量の古葉だった…
まあ、これはこれで見応えが。

ふと目に止まった黄葉。これは…

Philadelphus Pekinensisということは、「北京のバイカウツギ」?
どんな花が咲くんでしょうねえ?みてみた~い!


松の根元。華やかです。インパチェンスですね。向こうの回廊の赤とバランスが取れています。


山の一部をそっくり持ってきたような、おおらかな感じ。
しっかりした石の土台の上にしつらえてあるのが、巨大な盆栽のようです。


絵になる屋根付き橋。やっぱり、欄干部分はベンチになっています。みんな思い思いに写真撮影。


先程の橋を渡れば、山奥の景。どこからか、素晴らしい歌声も聞こえてきます。
おてんきもいいし、気分はすっかり桃源郷。不老長寿の秘密を求めて旅に出るう~♩


山越え気分からもどってみれば。お、撤収中ですね。
しかし、実に立派なダリアです。それ、ど~するんでしょ~(球根ほし~)。どんな風に栽培してるんでしょうね~。う~ん、中国語がしゃべれなくて残念。

いや~、じつに、じつに興味深いです…。まだまだ歩きますよっ。

☆今日のちび庭気温:7~12℃ きょ~は寒かった。雨がひどいというのに、長靴は破れてるわ合羽は防水が効かないわ。でも、すぐにダメになるから買い替える気にもなれないのよね~。確実な修復方法はないものか?(^^;)