ちび庭日記

借り家住まいのちいさな庭の植物達を中心に、身近に感じたことを載せてゆければいいな~と思っています…(^_^)。

ちび、初めての旅行。

2016年07月22日 | 京都
ちび、初めて旅行に行きました。目指すは京都、祇園祭の宵山!!!
おばあちゃんと、おば夫婦と、後からパパも合流。

庭主はもうずっと、すごくすごく、行きたかったんです~。うれし~。
http://green.ap.teacup.com/jardinera/215.html
http://green.ap.teacup.com/jardinera/123.html

カープファンのパパとしては、やっぱり「鯉山」に行かねば。


この細い路地を入りますと。


こんな風に、グッズを売っているのね。


山鉾に飾られるタペストリー。ヨーロッパ伝来の、とても貴重な文化遺産。どんな経緯があったのか、不思議ですね~。


振り返ると、こんな素敵な通り庭が。



各山鉾毎に、グッズがあって、保存会の収益になっているのですね(写真は京都駅での展示)。
買うと、鉾の上に上がらせてくれるところも。

私たちも「月鉾」でグッズを買って登らせてもらって、笛や太鼓を奏でているところを見られて本当に素敵だったのですが、残念ながら撮影不可でした。

やはりちびがいるので、ベビーカーではなかなか人混みのひどい路地には入れず。ベビーカーの人も割といましたがね。
それでもちびは物珍しさできょろきょろ。人の頭ばかりで見えないのでやっぱりだっこに。


子どもに人気の「蟷螂山」を見に行って。


夕飯は屋台。やっぱりちびは、風船釣りなどしたくてたまりません。

初めて金魚すくいもしました。スペイン人のおじ共々大喜び。
最近の金魚すくいって、持って帰らなくてもできるのね。


本当は女の子達の童歌も聴きたかったんだけど、いった時間が遅かったのと、最近は先祭と後祭に分かれて、歌ってる山はほとんど後祭になってしまったみたい。残念~~~。
https://www.youtube.com/watch?v=js3oG_z42ko
でも、楽しかったね。

ところで、庭主は、日本の庭園文化を紹介したくて、以前から少しずつスペイン語でもブログを書いていますが、ようやく記事がそれなりにたまってきました。

何でスペイン語かって?実は庭主西語学科卒なんだけど、卒業以来全く使ってなくってしゃべれません。英語はとっくに誰か書いてるだろうし‥(?)スペイン語人口も多いから、誰か読んでくれるかなって。後ろに日本語訳もつけてるので、普通のお庭に興味がある人にもよいかなと。

文章は全くなってないし、きっと正確ではないでしょうが、いいの。通じれば。始めることが大事ですもの。なんせ、辞書と首っ引きでないと書けないものですから、更新もごくごくゆっくりですが、よかったらのぞいてみてね。あ、都合により名前も変えてますが、タイトルはスペイン語でもやっぱり「ちび庭日記」です。(^_^)

El Diario por un Pequeño Jardín
http://cute.ap.teacup.com/sara/

嵐山の風景 2005年3月31日

2013年08月07日 | 京都
今日は立秋だそうですが‥秋風を感じますか?
多少日の光が斜めになってきたような気はしますが‥朝から猛暑が戻ってきましたね。
お散歩をしたいところだけれど~、今日も夕方までクーラーの効いた部屋にひきこもりです。ちょっと床掃除しただけで汗が~!
そろそろいろいろ準備をしたいのだけれど、2階も暑すぎて昼間は無理。でも夜も暑い‥。

ということで、早春の京都嵐山の写真を引っ張り出してきました。

渡月橋。実物を見ると、頭の中でイメージするほどには真ん中が反ってないんですよね。


このときはまだついてませんが、後ほど、車道と歩道の境に色の変わるライトのついた車止めがつきました。


築山のようになだらかな嵐山。堰が見えます。ここは、昔この一帯に住み着いた渡来人の秦氏が、暴れ川だった桂川に灌漑用の堰を築いた場所なのだとか。当時の土木の最先端だったんですね。
この渡月橋を境に、上流を大堰川(おおいがわ)、下流を桂川と呼びます。


下流側(桂川)の河川敷には公園が整備され、思い思いに休日を楽しむ人たちが。


こちらは、中之島を挟んだ船の通れる水路。のどかです~。

さて。西側の河岸を自転車でお散歩。
で、寄ってみたのが、「十三詣り」の看板で気になっていた法輪寺。

マメヅタ。かわいいです。


苔が瑞々しい。やっぱり湿度高いのね。

うう、階段が長い‥。



息を切らして登ると、なかなか眺めが良いです。ウチは見えたかな‥。


帰りは渡月橋を戻って「老松」さんへ。

やっぱ、京都は和菓子が豊富でいいですよね~。また食べたいな~。

今日のちび庭気温:24~37℃ うう~、こんな猛暑でもクレマチスがポチッと咲きました。挿し木の百日紅はようやく開花。植物もがんばってます。(^^;)


広隆寺の庭 2005/3/28

2013年07月16日 | 京都
あつ~い。と言って、昼間家でぼ~っとしてるのも何なので。
以前住んでいた京都のお庭の写真なんかを引っ張り出してご紹介しようと思います。
うわ~。2005年だって。もうずいぶん経っちゃったね~。あの頃は、週末になるとつれとどこかしらのお寺のお庭を見に行ってたもんね~。8年も経てば、様子も変わっているかもしれませんが。

まずは、懐かしい広隆寺。太秦に住んでいたので、も、ランドマークですよね。
私の好きな国宝の弥勒菩薩半跏像でも有名なお寺です。

この仁王門を見ると、家に帰ってきた~、という気がしたものでした。


境内の松。楚々として美しいですね。枝振りが、絵巻物に描かれた霞のようでしょ。この透け具合と枝の始末を目指したい‥。


これは中の塔頭(たっちゅう)の門だったかしら。この、築地塀の白いラインは、本数が多いほど寺格が高く、5本が最高位なのだそうです。このお寺は、何でも聖徳太子の命で帰化人の秦氏が建てた、京都最古のお寺なのだとか。

京都の三大奇祭と呼ばれるお祭りも伝わっているそうですよ。私も見たかったんですが、残念ながら開催は不定期で見られなかったの~。


これも楚々とした白椿。枝の透かし方1つで、とても上品に見えますよね。


これはなんだろう~。排水枡でも隠してあるのかな。


背の高い木が多いですね。でも、下はすっきり、枯葉一枚、雑草一本ない「つるつる」にキレイにお掃除してあります。
これです。これなんです~。


実に清々しい、春の庭。この、池の縁取りのやわらかさが好き。
周りには路面電車の通る交通の激しい住宅街が広がってるだなんて、思いませんよね~。


この、マンリョウ(Ardisia crenata)の生え具合が好き。こっちとあっちでは苔の種類が違いますね。京都って、木陰があればほっといても苔が生えてくるのがうらやましい(もちろんきめ細やかなお手入れはしているのですが)。


アセビが満開~。何年もの何でしょうね~?


石畳も砂利もきれいに掃き清められています。やっぱり、基本お寺の庭は修行の場なんですね~。


南側、仁王門の中の‥クスノキかな?これも、枝をきれいに透かしてありますね。夏になるとむし暑い京都。やはり、透かしは基本です。

☆今日のちび庭気温:24~29℃ 今日は暑さも一服。夜涼しく寝られるとちょっとほっとしますね。デカ畑ではミニトマトが良くなります~。うれしいです~。この間の母親学級で手軽な鉄分補給にはミニトマトが良いと教わりましたよ。(^_^)

時代劇と職人と

2012年01月15日 | 京都

さむいですね~。新年も明けてはや鏡開き。みなさま、いかがお過ごしでしょうか。


庭主、すっかり着膨れのぷくぷくで歩いております。え、中身もぷくぷく?こまっちゃうのよね~。





さて。先日、NHKのクローズアップ現代で、「時代劇 危機一髪 ~伝承の技は守れるか~」というのをやっていました。↓


http://cgi4.nhk.or.jp/gendai/kiroku/detail.cgi?content_id=3139&html=2





京都太秦(うずまさ)は、庭主が数年前の2年間を過ごした大好きな町。嵐電の帷子ノ辻(かたびらのつじ)で降りて、大映商店街を横切って路地へ入ると、その向こうは松竹の撮影所。


体育館のような建物の外側にはぐるりと棚が巡らされ、そこに江戸時代の物か様々な提灯やら火鉢やら看板、桶、その他よくわからない小道具がいっぱい積み上げられていました。


撮影所の高いコンクリ塀の脇をウチへと歩くと、塀の向こうに古いお堂やらハリボテの裏側やらが見える。夜には照明がこぼれてきたり、時おり意味の聞き取れないざわめきがしたり。


もしかして、話題のあの映画の撮影かしら?この向こうであの女優さんや俳優さんが演技してるのかしら~! な~んて、伸び上がってみるけど、とーぜん塀の向こうは見えない。


でも、ぞーえんやさんでいろいろ教えてくださった庭師のおじさまが、昔撮影所で小道具をやってたそうで、お昼休みにはいろんな話を聞かせてくださるのがいつも楽しみでした。


おじさまはそのお父さんの頃からの映画の職人さんだったそうで、昔の映画の隆盛期をよくご存知なだけに時代劇が減ってしまったのを大変残念に思っていらっしゃったようです。


結構なお年なのに!身の軽いこと軽いこと。梯子を竹馬のように操り、屋根でも何でもたちまち修理し。お客様からの信頼も厚く、手が遅くてオヤカタにすぐ怒られる私に、いつもにこっとほほえんで、「ほら、こうしいや。」と、掃除のコツやらきれいな剪定の仕上げ方やら、そつなく丁寧に技を教えてくださいました。





「わしらは図面いらんねん。場所見たら頭の中にぱぱっとできてまう。撮影の時は30分でちゃちゃっと庭こしらえんとあかんさかいな。」


「姿勢は大事や。背中曲げとったらみっともないでえ。枝を束ねる時はこう力を入れるんや。」


「松ヤニ付くでな、先に手にワセリン塗っとき。」


な~どと教えてくださるかと思えば、事務所の打ち上げでバーテンダーのように実に優雅な手つきで上手に焼きそばを焼いてくださったりする。





ダンディで、ウィットもあって、腕もあって、でも出しゃばることなく、どこか目がキラキラしていて。映画人の矜持っていうのでしょうか。昔太秦を歩いていたのはこんな人たちだったのかな~、と、ちょっとうらやましいような気がしたものでした。





先日の番組を見ていて、京都で教わった沢山の事柄や、おじさまをはじめ出会った沢山の人々のことを思い出しました。


映画づくりの中に残されている、作法、手法、美意識。


舞台装置はもちろん、細工やら、エイジングやら、演出の仕方、本物に見せるための厳しいこだわり。庭師の仕事ともずいぶん通じる物があります。というより、映画は昔の暮らしのすべてを含んでいるんですものね。


たくさんの技。たくさんの心意気。


日本のアイデンティティの根底にあったものが消えていってしまうのは、実に寂しいものです。


技術の再発見、というか、もはや身近に触れることのできないそれらの技術がどんなに素敵で、どんなに魅力にあふれているか、ということを、もうそれらを知らない私たちの世代が知る機会がもっといっぱい増えれば、と思います。


夢中で工夫して、夢中で作り上げてゆく、その楽しさ。ものづくりには、楽しさがあふれている。


お客さんがお金を払って業者が提供して終わり、ではなく、あらゆる人に、つくることも楽しんでほしい。当然シロウトが手を出せないところはありますが、だからといって全部秘密のベールに包んでしまっては、職人の苦労の跡すら知る由もない。気がつけば、その本当の価値に気づかれないまま忘れ去られてしまう。


海外を旅行して、楽しい、と思うのは、やはりその国の古い文化に触れたとき。それが連綿と残ってきたことに感動し、その国の独自のキャラクターを形作ってきたものに心ひかれるのです。


お金がない、と言うけれど。もしかしたら、宝の山かもしれないんですよ~。





…と言うだけはいえる。さて、ど~しよっか、ねえ。さあ、よ~く考えてみよ~!!!





☆今日のちび庭気温:1~4℃ さむいですね~。やっぱり氷点下になりそうな日は家の中でも冷えますね~。ネットで見かけた「フィンランド式切り株ストーブ」というのをいたく気に入ってしまった庭主でした。http://karapaia.livedoor.biz/archives/52060546.html (^^;)


坪庭にはまってみる。2

2009年12月16日 | 京都

え~、じつは、先日消してしまったブログの本題はこちら。読書録。


なんか、読書録を書こうとするとネットがトラブルのよね~。なんなの?





ま、いってみましょう。


「ベストライフ 坪庭のすすめ 小さな庭のプラン常識集」監修 小埜雅章 写真 水野克比古 講談社 1994年 p.231


例によって、図書館で借りました~。


なかなか、すばらしく「かゆいところに手が届く」内容です。なんとな~く理解していたことが、こうすっぱりと文字になると、改めてなっとく。あ~、そうそう、と、京都のぞーえんやさん時代を思い出し。


こうしてこの本を読んでみると、あの短い期間で(しかも学校を出たばかりで女性だったとゆーのに)、親方はずいぶんと庭についてのいろんなことを教えてくださったのだなあ、と、しみじみ。いろんな場面が懐かしく思い出されました。


他にも、料亭などではしょっちゅう水で露地を清めるので植栽は湿度に耐えるものを、とか、あるいは池の輪郭は図面上では1本の線だが実際に施工となるとその幅は20㎝は必要、などなど、実際手がけないと分からないようなことも書いてあり、また日常の作業についても「どうしてそうするのか」という理由も述べてあるのがとてもよく、うなづきながら読んでしまいました。


コンパクトながら、設計施工や管理のポイントが非常によくまとまった本だと思いました。和庭ファンのみなさま、きっと楽しく読めますよ!





上の写真は、京都のとある豪邸の「お風呂からの景」として作った坪庭。まだ作業中で苔を張る前ですね。もちろん作ったのは親方で、わたしは「手元」ですが。これも思い出深いところ。


依頼主のご隠居(敬意を込めて、密かにじーさまとお呼びしておりました…)は、この別荘をご子息方に遺すべく、入院しててもおかしくない体調にも関わらず、せっせとお庭も建物もお手入れされていたのでした。


寒い朝に出かけると、白木の門をせっせと歯ブラシで磨いておられる。「車いじり」で一代を築いてこられただけあって、引退しても何かしら手を動かしていないと気がすまないお方。


大変通な方で、好みもとてもうるさい。親方を呼びつけては「この柱では気にくわん。もっと渋いのがええ。もっぺん違うの持ってこい。」などとすぐにお怒りになられるかと思えば、「女の庭師さんちゅうのもええもんや。鳥の声を聞いてるみたいでのう」とにこにこといつまでも作業を見ておられる。


とにかく、人が作業するのを見てるのがお好きだったのは、腕一本で会社を築き上げてこられた証なんでしょうね~。ヘビースモーカーで煙の固まりが歩いてるようでもありましたが。


ひと通りの作業が一段落した頃、「つぎはあっちの通路やってなあ」と、次の作業まで、他の場所が忙しくご無沙汰していた半年後。おなくなりになったとか。


きっと、首長うして待ってはったやろなあ、と、親方がつぶやいたのでした。


前庭のしだれ桜にヤツデにツワブキ、薄いピンクの木瓜に、松の本庭、台杉と苔の青々とした築山の裏庭、紅梅白梅のある中庭。大事なドウダンツツジをいためないように四苦八苦して施工した竹垣。なんともぜいたくな、幸せなあのお庭達。いつまでも空から愛でてくださってるといいなあ。


☆今日のちび庭気温:6~13℃ さぶいっ。なんだか、電車の中でわたしひとりダウンコートにニット帽ですっかり冬使用でした。だって冷え性なんだもん。ねえ、寒かったよねえ?(^^;)