梟の独り言

色々考える、しかし直ぐ忘れてしまう、書き留めておくには重過ぎる、徒然に思い付きを書いて置こうとはじめる

でも、ただそれだけね

2018-12-14 11:14:51 | 昭和の頃
どの位前だろう、ムードコーラスと言う流行歌が流行っていた、
クールファイブとか東京ロスプリモスとか随分色んなグループが有って毎日の様にテレビで流れていた、
音楽番組と言うか流行歌番組も多種多様にあってほゞ毎日どこかの曲でやっていた、
大きな都市にはある程度のキャパシティを持ったクラブとかキャバレーがあり一度ヒットするとしばらくは地方でいわゆるどさ廻りで十分に食っていけた時代だった、
歌詞の主人公は大抵クラブのホステスか小さなバーのママさんか都会から落ちて来たホステスの話になる、
ロスプリモスだったか覚えていないのだがその歌詞で「ほんとに貴方って好い人ね、でもただそれだけね」と言うのがあった、
客層のせいかそういう性格の女性が多かったのか、大抵彼女たちは「危険な臭いのする」男が好きで多くが紐を抱えていた、
大半のその匂いのしない客は通り一遍のサービスで通っているのだがママも含めて彼女たちが客を評価するのがこの台詞である、
歌詞のように直接客に言う事もあった、それは「火遊び位しなさいよ」と言う意味でもあり同時に「つまらない男」と言う宣言でもある、
自分は大抵この評価を直接言われるタイプである、
だからと言って「馬鹿にされた」とは思わなかったしかと言って「良い人」と言われてもさして嬉しくも無かった、
口説く気も無いのに何で女の子がいる店に行くかと言われれば「なんでだろう?」と自問する程度何だが若い頃は結構いったな、
もっとも一人では先ず行く事は無く悪友と揃うと繰り出すと言う位で普段は焼鳥屋とか居酒屋が主である、
しかし飲み友達の中には殆ど酒は飲めないのだがそういう店が大好きで会話が上手く何回か通うと必ずその店の女の子と仲良くなってハネた後外で待ち合わせをしてアパートで飲みなおすと言う事をする、
自分の住まいの近くでも行き付けのバーが有ったが何回か連れて行ったらその後私のアパートに連れて来た事がある、
二人連れで来てそのまま泊まっていったが彼はそう来るわけではない、
独りで行って飲んで帰るのだがママには最後までバレなかった、
「ほんとに貴方って好い人ね、でもただそれだけね」と言うのがママさんの評価だった様だが友人のおかげでお裾分けをつまみ食いした思い出である