梟の独り言

色々考える、しかし直ぐ忘れてしまう、書き留めておくには重過ぎる、徒然に思い付きを書いて置こうとはじめる

映画街とあの頃

2023-04-09 11:15:17 | 漂泊の記
日比谷映画通りを抜けると突き当りは帝国ホテル、右に折れると向かい側は日比谷公園である、
公園入口の右側が日比谷花壇でその後ろが日比谷公会堂だ
左に行くとガードが有り、その先左に泰明小学校で最初の路地を新橋方向に折れる角に「銀座ACB」銀座アシベが有った、
通りの名は「みゆき通り」で昭和40年代か。この通りに屯するみゆき族と言う連中が居た、
黒のロングタイトスカートに麻袋が流行のファッションで思い切り細いタイトスカートなので腰をひねる様な独特な歩き方をしてこの通りを行ったり来たりしていたようだが私がこの辺りで働いていた頃はもういなかった、
劇場にアイスクリームを卸して歩くのは売子さんの居る時間に合わせて納入する
売子さんは各劇場の休憩時間を渡り歩くので休憩時間に合わせて車を止めて待っている
ある時みゆき座の前で納入待ちをしていたら若い女性が脇を通り過ぎた
その時一陣の風、である、見事に背中の上までスカートがめくりあがった、
スカートを押し下げて振り返った彼女と眼が合った、
「見た!」と彼女、
「白!」と俺、
「すけべ!」と彼女
中々粋な娘さんだった
休日に映画館街に屯していると色んなことが起きる、
弘田三枝子が「人形の家」のキャンペーンをやっていて(邪魔だな)と思いながら脇で見ていたら彼女が「あっアイスクリームだ、ちょうだい!」と言われたことがあった、
和製ブレンダリーと言われた丸まっちい女の子ががっちりメークで再登場したのでアナウンスを聞くまで気が付かなかった、
無論、あげはしなかった、持っているのは50個入りのケースだ、
有楽座ではなんかの撮影があって開館前の観客席と入口通路で若い女の子が二人、スタッフが探しているのを面白がってドアを出たり入ったりしてふざけていたのは小山ルミとジュディオングだった、
油にまみれて工場の仕事からこんな世界に来てしまったのは人生どうなるか解らない、
この頃から行き当たりばったりの先の事を考えない漂泊人生が始まった

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