波乱万丈 乳がん転移ライフ!

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アッピア不在の「結婚20周年記念」~たまたま記念日に知った素敵な結婚話に感動

2021-02-27 01:44:42 | 感動の出来事
ブログ開設10周年に続き、2月24日には結婚20周年の記念日を迎えました。もちろん一人で・・・
特にお祝いもなく普通に過ごしましたが、当日に面白い結婚話を知り、素敵なプレゼントを貰った気分です。

2018年にブラジルの柔道『男子』代表監督に就任した藤井裕子(ゆうこ)さん・・・現在38歳の日本人『女性』
就任した当時は、柔道界はもちろんのこと世界のスポーツ界でも前代未聞の衝撃的なニュースだったようです。

ブラジルは世界最大の柔道先進国で、日本の柔道の競技人口約16万人に対してブラジルは約200万人・・・
しかもスポーツは男女の体力差がある上に男女間格差も大きく、女性が男子の監督をやるのは異例中の異例・・・

彼女は、吉田秀彦、谷本歩実の二人の金メダリストを輩出した有名な道場で5歳から柔道を始め、
高1で全国3位となり大学院まで柔道を続けるものの、残念ながら代表に選ばれることがなく選手生活に区切り・・・

その後、たまたま英国の大学で英語を学びながら柔道部の選手の指導をする機会を得て、
そこで出会った二人の指導教官の影響で自身も指導者の道を志し、2010年に英国女子代表コーチの職を得る。

その後10年に亘り海外で柔道指導者の道を歩み続ける彼女は、さぞかし自分のプライベートを犠牲にして、
全てを柔道に捧げている人かと思いきや、家事育児を担う夫と7歳の男児、3歳の女児を育てる母親でもある。

そして、その夫との出会いと結婚の過程がとてもユニークで、なんと「交際0日での結婚」だそう・・・

4歳下の夫は高校サッカー部から大学の体育学部に進学後、中学校の体育の非常勤講師を経て教員に・・・
スポーツという共通項があるとはいえ、別々の世界に住む二人がどうやって出会ったか・・・

彼が大学卒業直後の欧州旅行に行った際、母親が元柔道選手で彼女の指導教官と知り合いだったことから、
その教官のロンドンの家に泊まることになり、そこでたまたま彼女と出会うことに・・・

そして、ロンドン観光に付き合うなどの短期間だけの関係で、日本に戻った彼とはたまにメールする程度・・・
その後、彼女が2011年末に一時帰国した際に一緒にランチをすることになり、お店に向かって歩いていた時に、
突然彼に「この人と結婚したい」という思いが下りてきたようです。

2011年3月の東日本大震災で「世の中何が起きるか分からない。やりたいと思ったことは躊躇なくやるべきだ。」
そう強く考えていた彼は、自分の思いをすぐに行動に移し、交際期間もないままその場で彼女にプロポーズ・・・

普通は「変な人」で片づけられそうですが、ロンドンオリンピック終了後にブラジル男女代表のコーチを打診され、
その受諾を決めていた彼女は「この無謀な勇気は面白い。乗ってみるか・・・」とそのプロポーズを受け入れる。

そして、日本には戻らずブラジルに行く予定だと話す彼女に、今度は彼が絶句し「少し考えさせてください」・・・

プロポーズした方が逆に相手からのYesの答えを保留にするというのは何とも妙で楽しいやり取りですが、
次に会った時には「自分もブラジルに行ってあなたを支える」と返答するという展開・・・

突然プロポーズされた彼女は、ブラジルに行くという話に「この人は絶対に逃げないだろう」と思ったようで、
こうなるともうどちらも凄い勝負師の二人としか言えないし、出会うべくして出会った運命的な二人なんでしょうね。

そして、彼女はロンドンオリンピックで英国に銀と銅の2個のメダルをもたらす12年ぶりの快挙を達成し、
日本で結婚式を挙げてブラジルに渡るも、今度はすぐに妊娠が判明することに・・・

契約解除されることを覚悟してブラジル柔道連盟にその旨を伝えると「全く問題ないよ。おめでとう!」と・・・
快く歓迎してくれたブラジル柔道連盟に対して、彼女は「この恩は絶対に返さないといけない」と心に誓う。

お腹をかばいながら受け身をするなど出産直前までコーチの仕事を続け、出産後は4か月で仕事に復帰・・・
それからは、仕事場に赤ちゃんを連れて行っている間は夫が面倒をみて、練習の合間に授乳という日々・・・

そしてリオオリンピックで結果を出した彼女に東京オリンピックまでブラジル代表のコーチ継続の依頼が・・・
その後、今度は次女を産み、その翌年の2018年にはブラジルの男子代表監督に指名されることに・・・

「あなたはパイオニア」とよく言われるものの「それは結果を出してから」と答える彼女は本当に魅力的・・・
そして、この出会いと結婚、異国の地で奮闘するファミリーの在り方がまた素晴らしい・・・

東京オリンピックでは、柔道の試合会場で彼女を見つけることとブラジルの活躍が楽しみとなりました。
そして、とにもかくにも予定通りオリパラが無事に開催されることを心から祈っています。

2021年2月26日


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書くということは「生きているということそのもの」~ブログ開設10周年記念として

2021-02-19 23:55:47 | ごあいさつ
この2月でアッピアがブログを開設してから10周年を迎えました。

アッピアが2年半書いた後他界し、1年間の冬眠を経て私が引き継ぎ、半年後に再度1年間冬眠し、
その後冬眠からすっかり目覚めた後は継続してもう5年間も書き綴ってきたことになります。

長かったような短かったような・・・短かったような長かったような・・・気がついたら10年にもなっていた感じです。

この10年の間にSNSが物凄い勢いで進化し、今やLINE、YouTube、Twitter、Instagram、Facebook、TikTokと、
色々なタイプのSNSツールが用途に合わせて広く使われるようになりました。

文字、写真、動画が瞬時にやり取りされるようになり、その流れでブログの形態も随分と変化してきましたね。
スマホで読み書きするのが当たり前となり、今やブログは文章が主体のSNSツールという位置づけでしょうか・・・

短文や画像のやり取りが日常的に行き交う中で、ブログも短文と画像の組み合わせが主流となり、
私のような画像を一切使わず文章だけという書き方はもう古典的ブログになりつつあるのかなと思ったりもします。

10周年にあたり、アッピアのデビュー記事を読み返してみると、若いアッピアと息子が瞬時に蘇ってきました。
その書き出しはこんな感じ・・・

「現在46歳、ダンナと息子の3人暮らし。外見は平凡で、もしかしたら幸せそうにみえるかも・・・、だけど」

46歳のアッピア、小1の息子・・・昔の写真を見返すように当時の我が家の様子がありありと浮かんできます。
病気で何を感じていたのか、東日本震災の時に何を思っていたのか、息子とのやり取り、私とのやり取り・・・

写真では感じ取れないその時々の思いや感情が、ブログのお蔭でリアルに感じ取れるんですよね。
アッピアの手帳やメモ帳の類は全て残してありますが、手書きであれブログであれそのリアルさはやはり貴重・・・

私もその時々に思ったこと、感じたことをこれからも書き綴っていき、今はほとんど読み返すこともありませんが、
いずれ自分が書いたものをしみじみと読み返す時が来たらそうしようと・・・

ある人の「書くということ」というタイトルの記事に強く共感を覚えたものがあります。

 「文章を書く時には、あらかじめ頭の中に文章があってそれを出力するのではない。
 書くことは、頭と手とパソコンやペンと記憶と環境が渾然一体となって、新しい何かを見つけること・・・

 文章を書くたびに、どうして初めに思っていたのとは違うものが出来てしまうのかと思っていた。
 どうもこれは行為というよりは現象で、周りの環境を巻き込み、またそれに巻き込まれながら書いていること、
 それに加えて意識的に思いを整えていること、この2つが見えてきた。

 書いている間に、無意識にアイデアに変更を加えていたのだ。書くということは面白いものだと思う。
 そして、人間のそういう活動自体が面白いなとも思う。」


私もこれからも自分が面白いと思うことを書きたいし、書きながら変化する面白さを感じていこうと思います。
また、アッピアのブログを読み返して思うのは、「書くということは生きているということそのもの」・・・

2021年2月19日


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改めて日本の「ジェンダーギャップ」の意識の低さを知る~森会長辞任を機に・・・

2021-02-13 00:46:00 | 悲しい出来事
今日、お騒がせ発言でオリパラ以上に世界中を盛り上げたオリパラ組織委員会の森会長が辞任しました。
大会の準備・運営のための組織のトップが、開催を目前にしてまさかこういう盛り上げ方をしてくれるとは・・・

発言は論外としても、改めて今回を機に日本の「ジェンダーギャップ」の大きさを意識させられることになりました。
世界経済フォーラムが昨年発表した各国の「ジェンダー平等指数」で、日本は153カ国中なんと121位・・・

この指数は、経済・政治・教育・保健の4つの分野のデータから数値化され、0~1のスコアで表されますが、
完全不平等が0、完全平等が1で、日本の総合スコアは0.652・・・

1位の「アイスランド」ほか北欧諸国が上位を独占し、相対的に低いアジアの中でも日本は中国・韓国よりも低い。
そして、上位に並ぶ国の中で目立ったのがこの2カ国・・・第5位の「ニカラグア」と第9位の「ルワンダ」

中米の「ニカラグア」は世界で最も貧しい国の一つでもあり、とてもジェンダーフリーをイメージしにくいのですが、
とにかく政府の考え方が先進的で、政府主導でジェンダーフリーが実践されているようです。

ニカラグア政府は、ジェンダーフリーが民主主義の根幹であるという考えの元で様々な政策を進めており、
学校でのジェンダーフリー教育も徹底していて、子供たちは小さい頃からその意識をしっかり持つとのこと・・・

ただ別の問題があって、高等教育の進学率そのものがとても低く、大学進学はそれ自体が困難な学生も多くて、
貧しさゆえの別の意味での問題が大きいと言わざるを得ません。

また、第9位のアフリカ中部の「ルワンダ」は、特に政治分野での女性の活躍が目覚ましいようです。
「ルワンダ」というと、1994年に起きた内戦での大量虐殺(ジェノサイド)が強烈な印象として残る国ですね・・・

暗い過去の印象が強い国ですが、80万人もの人が殺された結果、人口に占める女性の比率が6~7割となり、
現実的に国の復興のためには残された女性が活躍せざるを得なくなったことが、その背景としてあるようです。

現在、ジェンダーフリー第1位の常連国である「アイスランド」は、元々は女性の社会的地位が低いところから、
フェミニズム運動でジェンダーギャップの解消を進め、1980年には世界で初めて女性大統領が誕生するなど、
地道にそのギャップを埋めていった歴史を持つようです。

ただそのアイスランドにも別の問題があり、驚いたのがこの現代社会においても女性の4人に1人の割り合いで
性被害に遭っていて、しかもその内のたった12%しか被害を告発出来ていないという現実があるようです。

今回クローズアップされたジェンダーギャップの問題を詳しく知ると、多様性が謳われている現代でさえ、
最も根源的でたった2種類の男女という人間の違いにさえもまだまだ多くの問題があることが分かります。

今回のことで世界的に大きな恥をかいた日本は、オリパラという多様性を尊重する大会を必ず成功させて、
コロナや組織のトップの辞任など色々と困難があったけれど、それを乗り越えて立派にやり遂げた・・・

そう言われるように何としても歴史に残る大会としたいという思いが余計に高まりました。
絶対にただでは起きたくない・・・森なんかで遭難したくない・・・

2021年2月12日


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「自分の気持ちにうそをつかないで」~羽生結弦の言葉を全ての17歳に贈りたい

2021-02-05 23:47:42 | 最近考えること
昨日、何と関東では早くも「春一番」が吹きました。まだ2月になったばかりなのに、当然観測史上最速・・・
これも気候変動の影響なのかと気になりますが、ついでにコロナも一気に吹き飛ばしてくれればいいのですが・・・

現在高2の息子は、この冬休みに中学受験以来の受験塾の冬期講習に参加しました。
ついに息子も大学受験の歳となり感慨深いですが、昨夜は久しぶりに「相談したいことがある」と・・・

これまで中学受験も留学も何でも自分で決めて来たので、「相談したい」なんていったいいつ以来だろう・・・
親としては頼ってくれることが嬉しい反面、自分の進路に明らかに迷いと壁を感じている様子・・・

文系での進学は決めている息子ですが、どの学校・学部を目指すのか、その先のキャリアをどう考えるのか・・・
自分であれこれと考えているものの、まだ答えが見い出せずに高3になるのを前に焦っているよう・・・

中学受験の時は「ここに行きたい」という目標が明確にあり、塾の先生から勧められる学校を気にも留めずに、
自分の思いだけで突っ走って来ましたが、大学受験ともなるとさすがに目標設定も簡単にはいかないようです。

私からは、すぐに決めようとせずに複数の選択肢から自分の実力、適性、やりたいことをじっくりと考えること、
興味がある学校、学部、仕事のそれぞれ違う方向から考えてみると着地点が見えてくることをアドバイス・・・

改めて17歳というのは、ただただ青春真っ只中というだけではなく、自分の人生選択をしていく年齢なんですね。
子供でも大人でもなく、映画、音楽、文学などでも扱われることが多く、ある意味中間の特別な年齢とも言えます。

いつも情報共有している同僚の同い年の17歳女子は、去年の秋に某K-POPのオーディションに見事合格・・・
高校を中退して通信制高校に転校し、現在そのプロダクションで毎日朝から晩までレッスンに励んでいます。

片道2時間もかけて通っていたため、年明け後は初めて家を出て事務所の寮に入って本格的に始動・・・
ところが、毎日の過酷なレッスンで足を痛めてドクターストップがかかり、昨日泣きながら自宅に戻ったようです。

痛みが回復したらまたレッスンに戻れますが、せっかく意気込んでいただけに離脱の悔しい思いが伝わります。
目指す場所はそれぞれですが、2人の17歳は壁にぶつかり悩みながら自分の思う道を歩き始めている・・・

そして、来月にストックホルムで開催のフィギュアスケート世界選手権代表に選ばれた選手勢揃いの記者会見・・・
今回17歳で初選出の鍵山優真選手のネガティブ感満載の発言に羽生結弦が終始苦笑いをしていました。

私も弱冠17歳で世界選手権に選出される程の実力のある選手の、あまりの自信のなさに呆れて見ていましたが、
インタビュアーから鍵山選手へのアドバイスを求められた羽生結弦は、次のようにコメント・・・

「自分の気持ちにうそをつこうとしていたので『そういうことはいらないよ』って・・・」
「彼の強さは負けん気だったり、向上心だったり、勢いだと思うので、その武器を大事にしてほしい。」

羽生結弦は、9年前に同じ17歳で世界選手権に初選出され、男子最年少記録で銅メダルを獲っています。
その彼自身が発する言葉には実感と重みがありましたね。

この言葉を身近な17歳二人を始め、全ての17歳にも贈りたい・・・
「自分の気持ちにうそをつかずに自分が信じる道を・・・」

2021年2月5日


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