波乱万丈 乳がん転移ライフ!

39歳で乳がん ステージⅢ告知。術後1年経たずに肝臓、骨に転移。そこから始まる長い転移ライフ!

「まわりのために、自分のために」~高1で最初の「保護者会」に参加して・・・

2019-04-26 23:15:01 | 最近考えること
先週末、息子の学校で学年全体の「保護者会」とクラス単位の「クラス懇談会」が行われ、
親としても正式に高校生の保護者としてのスタートを切りました。

2年後には18歳になると同時に成人扱いとなるため、法的に「保護者」と名乗れるのも後2年・・・
実質的には高校を卒業するまでは保護者なのでしょうが、何とも感慨深い思いです。

新学年の「保護者会」も、もう4回目ともなると顔見知りが増え、挨拶を交わし交わし席に着きます。
「クラス懇談会」が始まる前は廊下のあちらこちらで盛り上がり、多分生徒と変わらないのではないかと・・・

「保護者会」では、生徒の様子や学内イベントの報告、1年間の教育方針や目標についての話があります。
今年の息子たちの学年目標は、「まわりのために、自分のために」・・・

この言葉を見た時は、シンプルながら色々な捉え方や解釈が出来る奥の深い言葉だなと思いました。

「まわりのためにも頑張り、自分のためにも頑張る」
「まわりのためにやることが、自分のためにもなる」
「まわりのためにも自分のためにもなることを考え行動する」など・・・

残念ながら、社会には自分さえよければと言う人が少なからずいます。
利己的な人はまわりから信頼も信用もされないこと、人は人との関わりの中で生きていること・・・
高校生にもなるとそう言ったことを意識して学校生活を送って欲しいなと思わされました。

アッピアは、自分の病気との向き合い方がはっきりすると、どんどん患者会に出かけて行き、
そこで得た情報や自分の思いをこのブログで発信し、自分よりも患者仲間のことを考えるようになりました。

そして、ついには乳がん関連のシンポジウムで患者代表のパネラーを務めたり、講演までするように・・・
同じ患者仲間のために色々な場で情報を発信していくことが、自分の存在価値となっていたように思います。

話は戻り、全体会の後は各教室に別れて「クラス懇談会」が行われましたが、
学年最初のクラス懇談会で一番重要なことは、各クラス2名の委員を選出すること・・・

その決め方は学校によっても異なるかと思いますが、息子の学校では基本的には立候補制で強制はしない。
決まるまで時間がかかることもあるのですが、それが校則もほとんどなく自主性を尊重する学校の基本方針・・・

私は、去年は退院直後でまだ電車にも乗ることが出来ず、保護者会を欠席したため委員にならなかったのですが、
初めて一保護者として親睦会などに参加する経験をしてみて、何か物足りなさを感じていました。

自分は参加する立場よりも、やはり幹事役としてこう言う会を企画・運営する方が合っている・・・
今年は他に立候補がなければ自分がやると決めていたので、1年振り3度目のクラス委員に立候補しました。

息子には自ら手を挙げ、色々なことに積極的に関わって高校生活を送って欲しいと思っています。
帰宅して、またクラス委員になったことを息子に伝えると「きっと、そうすると思ってた」・・・

「まわりのために、自分のために」・・・今年度はそのために何をするかを考えなければ・・・

2019年4月26日


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「かわいい子には苦労させよ」~交換留学の「保護者オリエンテーション」に参加して

2019-04-19 22:48:21 | 最近の出来事
1ヶ月にも及ぶ長い春休みも終わり、先週から息子の高校生活も順調に滑り出しました。

高校での目新しいところでは、体育の授業とは別に、男子は柔道・女子はダンスの授業が行われています。
まだ始まったばかりで、柔道着の着方を習った程度ですが・・・

中学でも一部クラス横断型であった英語は更に横断型の授業が増え、数学もクラス横断型となりました。
授業によってメンバーが入れ替わるのは楽しいですよね。まるで大学生のよう・・・

また、高校では国際交流関連のプログラムが数多く用意されていて、
全員参加のプログラムや、自分の興味次第で自由に参加出来る様々な海外研修プログラムがあります。

今週は、インド・ベトナム・バングラデシュ・スリランカから短期留学生が来日し、
歓迎式典やワークショップ、各国の料理を一緒に食べる昼食会など丸一日のプログラムが行われました。

そして、学校とは別ながら、夏休みから息子が参加する交換留学に向けての準備も一気に本格化しました。

ちょうど就学ビザ申請のための各種書類を用意し旅行代理店に送ったところですが、
実際にビザが発給されるまでには長い手続きと結構な費用がかかることとなります。

息子は先月2泊3日の「生徒オリエンテーション」に、私は先週末に「保護者オリエンテーション」に参加しました。

参加する団体からプログラムの説明、ルールや注意点のレクチャー、留学OB・OGとその保護者からの体験談、
留学予定の国別に分かれてのケーススタディなどなど一日かけて盛りだくさんの内容でした。

留学オリエンテーションに参加して思ったことは、
これだけ費用と手間をかけるのだから「いっそのこと自分も一緒に留学したい」という冗談半分な思いと、
「かわいい子には旅をさせよ」ならぬ、「かわいい子には苦労させよ」・・・だなと言うことでした。

先生やクラスメイトの話が分からないのは当たり前で、何が宿題で何をどうすればいいのかさえ分からない・・・
クラスメイトのヒソヒソ話の中に日本人に対する蔑称だけが聞き取れる・・・

なかなか親しい友達が出来ず、一人で食べる昼食に耐えきれず毎日トイレでお弁当を食べていたOGや、
まるで家政婦代わりに家事でこき使われる一人暮らしのお婆さんがホストファミリーだったり・・・

ホストファミリーの人種や宗教、家族構成なども様々で、中には同性婚カップルがホストファミリーと言うことも。
体験談を聞いていると今だから笑えるエピソードのオンパレード・・・

どんなホストファミリーや境遇に当たったとしてもそれが運命で、中身が異なるだけで苦労するのは皆同じ・・・
自分では選べず与えられた異文化の環境の中で過ごす1年間の生活は、他には代え難い貴重な体験になりそうです。

オリエンテーションで一番強く感じたのは、苦労をして来たOB・OGが皆明るく前向きで好感が持てたこと・・・
一般的に表情が乏しいと言われる日本人像と比べて、表情や表現の豊かさにも強く惹かれました。

「かわいい子には苦労させよ」・・・
苦労が人を逞しく成長させるのだと信じて、準備を進めていきます。

2019年4月19日


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アッピアの戒名「麗月美風信女」を想う~新元号の万葉集の元歌を知って・・・

2019-04-12 22:58:16 | 最近考えること
新元号が発表になり、日本は今「令和」ブームに沸いていますね。

この新元号の発表の瞬間は、LINEのライブ配信の利用が集中したためか発表直前にフリーズしてしまい、
結局オフィスで流れているラジオで聞くことになりました。

最初は「令」がピンと来ず、「ご令嬢」や「ご令息」と言う言葉を思い出してやっと「なるほど・・・」と思いましたが、
今では「REIWA」と言う言葉の響きや語感が外国人にも親しみやすくていい命名だなと思っています。

ブームを楽しんで眺めながらも、日本にしかない「元号」は日本人らしさの象徴・・・
西暦の方が何かと便利なのですが、元号が変わる度に過去を振り返りまた次に歩み出すと言う感じがいいですね。

さて、新元号の典拠になったのが、日本最古の歌集である万葉集に収められた次の和歌でした。

「初春の令月にして、気淑く風和ぎ、梅は鏡前の粉を披き、蘭は珮後の香を薫らす」

その意味は、「新春の良き月、空気は美しく風はやわらかに、梅は美女の鏡の前に装う白粉のごとく白く咲き、
蘭は身を飾った香りの如きかおりを漂わせている」・・・

私の勝手なイメージとしては、可憐な白い梅の花と高貴な印象の紫色の蘭と言う対照的な花どうしが、
そよ風に揺れてシンクロし、お互いがお互いの花の存在をより引き立てている風景が浮かびます。

「令和」と言う新元号には、「人は多様性を受け入れ、同じ人間としてお互いの存在を認め尊重していく」と言う、
これからの日本に最も必要なことが含まれているようにも感じています。

また、この歌を初めて目にした時は、何気ない自然の風景を見事な表現で描写しているなと思うと同時に、
「月」と「風」と言う文字が目に飛び込んできて、「これってまるでアッピアの戒名・・・」と言う思いを持ちました。

アッピアの戒名は・・・「麗月美風信女」(れいげつびふうしんにょ)

この戒名は、アッピアが旅立った日の夜は、綺麗な満月の夜で心地よい風が吹いていたことから、
それに名前の一字を入れて創ったと聞きました。

秋の澄んだ夜空をふと見上げた時に満月がほのかに輝き、心地よい風が吹いている・・・
初めてその戒名を見た時は、「何て女性らしく美しい戒名なんだろう」と感心したことを思い出します。

元号もそうですが名前と言うのは、最初にそれに出会った時の印象が後々までずっと残ります。

そう言う意味でも人の名前と言うのは、その人を表す大事なシンボル・・・
結婚と同時に自分のシンボルを構成する姓が変わることに抵抗を感じることも理解できます。

姓名は姓と名が繋がってその人・・・だとすると、もっと選択肢の自由度があっていいようにも思います。
いずれ誰しもが戒名となり、その名前の方がずっと続くのだから・・・

2019年4月12日


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息子の「9回目のピアノ発表会」~今回は少し背伸びしてジャズで・・・

2019-04-05 21:35:54 | 息子の成長
新年度になり、5月1日からの新元号も発表されて時代が一気に進んでいるタイミングではありますが、
3月31日の年度末に息子の「9回目のピアノ発表会」がありました。

息子がピアノを習い始めてからもう10年・・・

今や、初めて聴いた曲でも耳コピで簡単なフレーズであれば即興演奏できるまでになり、
10年間習い続けると言うのは、やはり意味があることなんだなとつくづく思わされます。

最近はジャンルを問わないピアノ演奏に挑戦していますが、今年は少し背伸びしてジャズに挑戦・・・

1曲目は、「SING,SING,SING」・・・
誰もが知るスイングジャズのスタンダード曲で、軽快で自然に身体が反応してしまう楽しい曲ですよね。

私はベニー・グッドマン楽団の管楽器の演奏のイメージが強いので、
最初はピアノ演奏と言うのがイメージ出来なかったのですが、練習しているのを聴いている内に、
「名曲と言うのはどんな楽器で演奏してもいい曲なんだなあ」と、当たり前のことに感心していました。

2曲目は、私の大好きな映画「ラ・ラ・ランド」のサントラからシングルカットもされた「City of Stars」・・・
主人公のライアン・ゴズリングが夕暮れの埠頭で歌う切ない曲で、大大大好きな曲です。

映画の後半では、エマ・ストーンと二人でしっとりと、そして楽しそうにハミングするのもまたいいのですが、
アカデミー賞楽曲賞にも輝き、新しいジャズの名曲と言ってもいい曲だと思います。

「ラ・ラ・ランド」を観て感動した時のことは以前にブログにも書きましたが、
余韻が冷めない内にと買ったCDをさんざん聴いている内に、息子がこの曲を弾きたいと思ったようです。

随分背伸びしている気がして、弾き始めた頃は途中で挫折するのではと思っていましたが、
この切なくも美しいジャズバラードのピアノ曲を綺麗に仕上げて、皆を惹きつけて感動させてくれました。

ピアノの発表会は、小さい子が弾いているのを見ると息子がピアノを始めた頃のことを思い出し、
息子が弾いているのを見ては年ごとの成長を感じ、最近は「もう大人・・・?」と思うことも・・・

そう言う息子の成長を感じることの出来るピアノ発表会ですが、残念ながら来年は留学のため欠席となります。
帰って来たらまたレッスンを再開することになりますが、少し寂しく切ない気分にもなります。

こう言う気分の時に口ずさみたくなるのが「City of Stars」・・・

「切なさ」って、負の感情なのに美しさも心地よさも感じる不思議な感覚ですが、
諸行無常である人間の根源的な感情だからなのでしょうか?

2019年4月5日

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