ART COMMUNICATION IN SHIMANE みるみるの会の活動報告

島根の美術教育関係者が集まって立ち上げた対話型鑑賞の普及に努める「みるみるの会」の活動情報をお知らせするブログです。

平成24年度もいよいよ終わりです

2013-03-21 22:25:36 | 対話型鑑賞
島根の義務教育校は明日が3学期の終業式、今年度の修了式です。そして、教員の人事異動が発表され、離任式も同時に行われます。

別れの時がやって来ます。夜は送別会の宴が持たれる学校も多いと思います。

さて、今夜も幼稚園の実践報告をUPしたいと思います。
3回目の作品はメアリー・カサットの「孫に本を読むカサット婦人」です。記録は担任の先生です。この日も、園児の生活経験がもたらす多くの発言があったと、のちに語ってくださいました。実に多岐にわたる子どもたちの発想と発言にご注目ください。

絵を見て話そう  みるみるの会

出雲市立神門幼稚園 年長 5歳児
 第3回 平成24年2月4日

子どもの気付き

○T「前回の絵を、覚えていますか?」

・「女の子が、お家の中で、遊んでいる絵」

今日の絵を見る

・「白い服を着たおばさんの所に、眼鏡をかけているのがわかる」

○T「おばさんだと、思うのね」

・「おばさんらしいから」
・「本を読んでいる」

○T「何の本でしょうね」

・「バスに乗ってる」 → ○T「どうして?」 → 「どっかに、出かけるから」
・「ここに、男の子が隠れているのか、わからない」
○T「わかる人?」
・「(服が)白いけど、茶色に見える」
○T「答えられる人?」
・「この人は、青い服を着ているけど、良く見ると、紫や緑の入ってる」
・「さっきのね、隠れているのは、赤ちゃんだよ」
・「男の子が、ほうきを持っているように、見える」
・「字が書いてあるように見える。絵本?」

○T「これは、何をしている所かな?」

・「本を読んでる」

○T「周りの人はどんな人?大人?」

・「子ども」


○T「子どもが、何をしているの?」
・「この人が、本を読んでいるから、この人達は、見てる」
・「本を見てるから、一緒に見てる」

○T「この人は、子どものお母さん?」

・「この人が、お母さんで、周りは、全部、子ども」
・「おばあちゃんだと思う」

○T「さっき、お出かけする所、お出かけをするバスって言っていたけど、これは何処?」

・「電車だと思う」 → ○T「どうして?」 → ・「わからない」
・「お家だと思う」 → ○T「どうして?」 → ・「窓が大きいから」
・「外は、草がいっぱい生えている所だと思う」 → ○T「じゃあ、こっち側は?」
 → ・「お家だと思う」 → ○T「外はどうして緑だと思うの?」 → ・「草だから」
・「本の所が、赤と白だよ」
・「電車だと思う。(窓の外に線路の様な物が見える)」
・「(窓の外に)草がいっぱい生えているから、動物園だと思う」
・「ここは、電車だと思う。石とかが、あるように見えるから」
・「お父さんは、何でいないの?」
・「仕事に行ってるから」
・「外は緑なのに、窓の所が黒い」 
→ ○T「どうして?」
・「窓のロック」
・「カーテン」
・「帽子が掛けてあることろ」
・「この本はね、食べ物屋さんの表(メニュー)」
・「ここが茶色くて、ふかふかだから、電車だと思う」
・「お店で、“早く決めてよー”って、言ってる」
・「窓の所が黄色」
 →○T「何でかな?」
・「鍵がかかっているから」

○T「他の意見はないですか?」

・「この黄色い場所は、物を引っかける場所だと思う」
・「おばあさんの服に、しましまが見える」

【園児の様子で気付いたこと】

○回を重ねる毎に、発言しようとする子どもが増えた。春日先生の問いかけや、友達の話を聞かず、自分の気付きだけを話す子どもが多いが、少しずつ、春日先生や友達の話に耳を傾け、質問に答えようとしたり、「○○ちゃんは、こう言ったけど、私は、~だと思う」と、話したりするようになってきた。

コメント
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