醍醐寺は真言宗醍醐派の総本山で、笠取山全体が寺域です。
山上を上醍醐、山麓を下醍醐と呼び、醍醐寺は
貞観16年(874)修験の道場として上醍醐から始まりました。
五重塔のある下醍醐から一時間ほど山道を上醍醐へ
登っていくと五大明王を祀る五大堂があります。
五大堂は醍醐天皇の御願により朝敵降伏を祈るために建立されたという。
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「五大力さん」として親しまれている五大力尊仁王会(にんのうえ)は、
この五大明王のご利益をいただく開山以来
一千有余年続く伝統的な宗教行事です。
毎年2月15日から7日間、一山、末寺の僧侶により、
二十一座の前行が修せられます。
21日に「御影(おみえ)下り」の儀があり、
上醍醐の五大堂より下醍醐の金堂に移り、鏡餅が供えられます。
この鏡餅は重さが100㎏もあり、
紅白の鏡餅5組が金堂に供えられます。
23日、法要を行った後、正午から始まる「餅上げ力奉納」は、
男女が特大の鏡餅(男姓は150キロ・女姓は90キロ)を
持上げて耐久時間を競い、優勝者には
この鏡餅の上部が与えられます。
昭和五十年までは上醍醐五大堂の前でしたが、
今は下醍醐の金堂前広場で行われ、
参拝者には「五大力さんの御影」が授与されます。
なお醍醐寺は、源義経の兄今若が平治の乱後、
預けられ出家した寺です。
『アクセス』
「醍醐寺」京都市伏見区醍醐東大路町22
地下鉄東西線「醍醐駅」下車 ②番出口より徒歩約10分
JR京都駅から、JR東海道本線(琵琶湖線)または湖西線約5分で山科駅
京都市営地下鉄東西線に乗り換え、約10分の「醍醐駅」で下車。
JR奈良線・六地蔵駅、京阪六地蔵駅で
地下鉄東西線に乗り換え約5分「醍醐駅」で下車。
京阪バス22・22A系統「醍醐寺前」下車
京阪バス山科急行線「醍醐寺」下車
『参考資料』
竹村俊則「昭和京都名所図会」(洛南)駿々堂
「日本のまつりと年中行事事典」桜楓社
「京都大事典」淡交社 「醍醐寺」小学館