CubとSRと

ただの日記

道を譲る

2024年09月28日 | バイク 車 ツーリング
 まだ午前中だ、ついでに給油もしておこう。

 ガソリンスタンドへ向かう。
 バックミラーにバイクが映った。
 いつものことだ、先に行かせてやろうと左に寄り、右手で先に行くよう合図をするカブ90。ミラーに映るバイクの大きさが変わらない。
 ん?分からなかったか?じゃ、もう一度。

 SRに乗っていて後続車に道を譲る。
 車ならハザードランプを点滅させて(昔は控えめにクラクションを鳴らして)抜いていく(ことがある)。
 バイクなら左手で「お先に」と礼のサインを送りながら抜いていく(ことがある)。
 どちらも「ことがある」程度で、「必ず」ということではない。

 まあ、バイクなら半分弱、車の場合は2割くらいか。ハザードの点滅を見るとちょっと感激というか「ああ、道を譲って良かったな」と思ったりするくらいだから。ほとんどはそんなことはしないという証拠だ。

 当然「そんなことをするより前方注意。安全運転に徹すべきだ」というのは正論だ。
 ただ、機械は人間が扱っている。それを人間には到底できる筈もない速度で走らせている。「事故、その先にある死」を回避するために絶対に必要なのは「間」、だ。「間」とは「読み」「思い遣り」のことだ。その「間」は計算づくで導き出せるものではない。

 しかし、カブに対してとなると、自転車以上に注視されていないのじゃないかな、と思うことがある。
 車から見れば自転車もカブも同じく「道路上の動く障害物」に見える。
 ただ自転車は車と同等の速さで走り続けることは出来ないから、「(障害物としての)存在感」は圧倒的で、並走中の事故はほとんどない。

 対して小排気量のバイク(の中でも特にカブ)は車と並走できるということを車に乗っていると失念することがあるのではないか。
 原付は30キロ制限だが、それ以上の排気量になると、早い話、49ccが50ccになっただけで車と同等に走って良いことになっている。
 「カブと言えば原付に決まっている」、なんて・・・。
 昔から90のカブはある。最近は125㏄のカブだってある。
 それを「カブと言えば原付に決まっている」、と未だに思っているドライバーは結構多い。だからナンバープレートの色なんて見分けようともしない。
 (もしかしたら各自の好みで色を付けてると思っているかも。・・・それはない、か。)

 あ、脱線した。
 今日の、道を譲ったバイク。譲られたことに全く気が付かなかったようで、ごく普通に走り去っていった。
 それが信号待ちで追いつく。信号が変わってもなかなか走り出さない。どうした?と思ったところで走り出し、今度は次の信号で並んでしまった。

 どうしよう。こっちはカブだ。あちらは250のバイクだ。先に行かさなければ危ない。信号が変わり、走り出す。えらく出足が遅い。後続の車がスピードが乗って来る前に、仕方なしこちらが精一杯のフル加速で先行する。

 ガソリンスタンドに入ろうとした時、同じく入って来るのがハンドルミラーに映った。
 華奢な体つきで女性だということは分かっていたが、「かっこいいですね」と声を掛けたら「ありがとうございます」とフルフェイスのヘルメットから見えた眼が笑っていた。


 女の子独りで懸命に走っているのはやっぱりカッコいい。
 勿論、カブの爺さんはそんな余計なことは口にしない。 
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連日の六甲山ツーリング

2024年09月26日 | バイク 車 ツーリング
 9月13日(金)

 朝食はキウイ一個とピオーネ七粒。
 洗濯物を干し、8時過ぎに出る。

 包丁を研いでもらうのが今日の外出目的。
 それさえ済めば、後は自由時間(?)。包丁研ぎを頼める時間は10時(から)。
 今から衝原湖に行くと、包丁研ぎを頼むのが10時を回ってしまう。
 かと言って、店開きまで一時間以上待っている、というのも無駄に思える。

 それならば分量は少ないけど資源ごみを捨てに行って、それから包丁研ぎを頼みに行く、としようか。
 で、今日は衝原湖は行かない。行かないで二日続けて六甲山ツーリングにする。
 ただし、昨日はSRだったが今日はカブにする。

 普段の3分の2程度の資源ごみを生協に持って行く。
 10時40分過ぎ、包丁研ぎ依頼。
 南下し、珈琲店に向かう。

 マスターはLPレコードの手入れをしていた。珍しいことに客はいない。
 と思ったら、すぐに女性客が二人。ニブラを一杯飲んで早々に店を出る。
 
 さらに南下し、文化ホール前を東進。北野町を抜け、昨日と違って神戸松蔭、護国神社前を通って、六甲山へ。
 似たような経路ではあるが、SRとカブでは見える景色が違う。

 「カブの一速は日本中の全ての坂を登るためにある」そうだが、2速で六甲の坂を登るのは結構きつい。
 一速なら上記の名言通りだろうが、その分、這いずり回っているようで、なかなか前進しない。何より一速では「後続の車の障害物」以外の何物でもない。
 勢い、回転を上げて2速で悲鳴をあげながら走る、といった風情になる。悲鳴を上げているのはカブだが、乗ってる方も気分は同じだ。
 この坂道との戦い、乗っている分には結構な冒険心と前向きな気持ちをかきたててくれる、ということだ。
 ただ、繰り返すが後続の車からすれば「そんなの知ったこっちゃない」。

 鶴甲から有料道路への道に入った途端、灰色の雲が山に圧をかけ始めたように見える。そして僅かながら空気が「涼しい」を超えてきた。

 六甲山ドライブウェイを縦断し、小部峠に近付く。
 いきなり空気が厚く、そして重くなる。湿度、気温も右へ倣え。

 やや狂気じみた夏の空気の中、包丁を受け取りに行く。まだ午前中。

 
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過信 軽視

2024年09月20日 | バイク 車 ツーリング
 9月8日(日)

 6時10分から6時45分まで散歩。
 随分遅い散歩だが、遅くてもしなければならない。何故なら今日は日曜だし、酒を飲む日だし。
 少しくらい遅くなったって、今日は日曜。通学する児童の目を気にする必要はない。
 そして、散歩をしなきゃ酒を飲んではならない。

 10時、SRで出発。
 衝原の駐車場から御坂に回り、引き返し、西盛口から明石に下る予定。
 
 西盛口から明石に向け南下、175号線に出る前、燃料切れらしくエンジンが止まりそうになる。
 バイクを止めてタンクバッグを取り、給油口を開けてガソリン残量を目視!
 ・・・・・すれば何も問題もないのだが、SRだ、道のど真ん中でそういうことは出来ない。
 更に、改めてエンジンを掛ける時は他の車がいないところでしなければ。

 だから当然のこと、まずはリザーブに切り替える。これで3~40キロは走ることができる。
 ということで取り敢えず後続車には先に行ってもらって燃料コックをリザーブに切り替える。排気音が規則正しく、強くなる。やはりガス欠だった。
 再出発。あと50キロは大丈夫と思ったのだが・・・。

 湊川近くまで戻ってきた。まさかの、本物のガス欠。予備タンクも空っぽ。歩道に上がって、今度はタンクバッグも取ってタンクをのぞき込んだから間違いない!(威張ることではない。)

 さあ、困った。
 いや、困ってもどうにもならない。とにかくガソリンスタンドを探さねば。

 相当歩いたように思う。不幸中の幸いはこれが街中だったこと。
 加えて、比較的、下りの道が多かったこと。
 後で調べてみると6~700メートルは押し歩きをしていたようだ。

 出光の看板を見た時は本当に「地獄に仏」。
 でも仏ではなかったようで、レギュラーリッター172円。
 当然、500円だけ給油してもらう。 
 
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~の前に (後)

2024年09月19日 | バイク 車 ツーリング
 日中、数時間(勿論屋根は閉じたまま)炎天下の屋外に駐車した。
 いざ乗って屋根を開けようと留め具に触ったら、火傷するかと思うくらい熱くなっていた。

 別に当たり前のこと、ではある。灼熱の太陽の下だもの、当然の話。
 それはそれとして、ふと「エアコン、点けてみようかな」と思った。
 それが間違い(!)、いや、新境地の始まり。

 2シーターの狭い室内はエアコンが能く効く。調べてないから定かではないが、ダイハツの車のエアコン、ほとんどはあの「ダイキン」。
 大阪金属工業所(ダイキン)と大阪発動機(ダイハツ)、共に関西発祥の一大企業。別に今関係のない話だけど。豆知識。

 とにかく能く効く。点けたらすぐ涼しくなった。
 が、財布の方も涼しくなりそうな。
 「えっ!?」と思うくらい燃費が悪くなる。

 「これはたまらん」と思ったが、能く考えてみればオープン状態でエアコン点ける、なんて狂気の沙汰だ。大窓だらけの家で全ての窓を開け放して冷房をガンガンに効かすのと同じだ。冷やした端から冷気は拡散されていく。

 ならば、と屋根も窓も閉めて走ってみる。オープン状態ほどではないが軽だ、燃費はこれまで経験したことがないほどの悪さになった。
 「送風口を手元に向けて風だけ送ったら?」
 これも大した効果はない。

 で、その日から一週間ほど経った今日、またもや気が付いた。
 「コペンの屋根はハードタイプだけど車検証には『幌付き車』とあったよな。屋根は幌扱いのまま、ということだ。ということは・・・日除けとして幌をして走るというのは夏の大前提なんだ」。

 屋根を閉め、窓を開けて走る。風が吹き抜ける。
 何だ、昔はみんなこうやって走っていたんだ。幌の有無は関係ない。
 
 これが結構気持ちいい。エアコンの冷気と違って風は乱気流だ、読めない強さや捩じれがあって、それが風呂上がりの首を振る扇風機の風のように暴力的に吹きつけて来る。風に当たりたくて扇風機について回った子供のころを思い出す。閉じられた車内空間からは感じ取れない涼しさがある。
 これからそうやってみよう。(暑いときに限るけど)


 もう一つ気が付いた。
 これなら擦れ違うコペンに手を振ることだって簡単にできる。


 
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~の結果 (中)

2024年09月18日 | バイク 車 ツーリング
 車検証を読んでみたら、車種のところに「幌車」と書いてあった。
 当然のように脳裏に浮かんだのは「ほろぐるま」という読みと「幌馬車」の絵だった。勿論、「ほろしゃ」と読むんだろうと思う。
 「ほろぐるま」って読んだら笑うしかないだろう。西部開拓時代みたいでワイルド過ぎる。せめて「ほろしゃ」でないと。
 でも「ほろ」って。コペンに幌馬車のイメージは全くない。

 昔、幌付きのオープンカーを買った人が雨漏りのするのに気が付いて「これ、雨漏りがするよ」とディーラーに苦情を言った。
 すると散々調べた後で店側は一言。
 「お客様、雨の日に乗られましたか?」

 話を読んで噴き出したが、書いた人もこれをよくできた小話と捉えていたのだろう。
 けれど、後々になってこれは笑い話でも何でもない、ごく普通のやり取りであることに気が付いた。

 オープンカーの幌は雨除けではない。日除けであるということだ。つまり「屋根」ではなく、ただの「日傘」。少々の風では飛ばされない「お洒落な」日傘。
 それが段々に進化して「雨が降っても大丈夫!」となっただけの話で、そんなのは宣伝文句にはならないし、しちゃいけないというのが、ディーラーの心意気。雨中でも乗るということなら、初めから普通の馬車同様しっかりした屋根があればいい。(「カロッツェリア」というのは「馬車工房」という意味なんだそうだ。車は運転手ではなく乗客こそが主人だから。)
 「ドッチデモ使えます」というのは虫が良すぎる。というより「チープだね、その発想は」という思いがある(?)。
 「道具は用途に応じて使い分けるべきで、何でもそれ一つで済ませるってのは何ともはや・・・」。
 吸い物椀一つでコーヒー、紅茶、スープ等も召し上がる上流階級・・・。
 ないない。
 鍋で作ったラーメンは、蓋で食べるのが合理的・・・。
 やってみたいとは思わない。

 夏にコペンに乗るのはフライパンの上で焦がされるようなもの(バイクの場合はB・B・Qか、七輪の上の秋刀魚だが。鉄板が介在するか直火か、の違い)。 だから快適な冬ならともかく真夏には基本、乗らない。

 そういうことで気が付いたら十年経っていた。
 でも、勿論自分からそんな地獄に飛び込む気はさらさらないのだけれど、諸般の事情からどうしてもフライパンの上で焦がされなければならない破目に陥ることもある。
 そういう目に遭った時は、とにかく疲れ果てて帰る、しかない。

 先日も数少ない「そういう目」に遭った。


 (続く)

 

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