・・・と書くと、一週間ぶりに行ったみたいだけど、実は一日置いた翌々日、11月19日(木)に行った。
後になったらその辺の事情をすっかり忘れてしまって、「何もそんなに慌てて行かずとも」と思いそうだからメモしておくと、週明けの11月23日(月)は言わずと知れた「新嘗祭」。世間はそんなこと関係なしに「3連休、最終日だ~!」と悲嘆に暮れている筈だ。悲嘆にくれつつ意外に道路は渋滞しているかも。だから基本、連休はバイクも車も乗らない。で、24日は腎臓病予防の講習があって、25日は歯の治療。
そうなるとそれ以降、県下全域が晴天、なんてことは期待する方が野暮だ。それに連休前の金曜日から空模様が怪しくなるらしい。
そういうわけで、仕方なし、ちょっときつめだけど、まあ、好きでやることだから、雨さえ降らなきゃOK、ということで、ギリギリの19日に、とした。
11月20日
昨日(19日)は、6時半に起きる。
朝食を食べずに出るつもりだったので、これでも時間は十分にある、と思っていたのだが、ストレッチをし、着替えをすると、やっぱりそれなりに時間がかかる。
走り始めたのは7時20分。3時間あれば充分。間にいつも通り給油し、腹が減るようなら、道すがらコンビニでサンドイッチでも買って、と思って走り続ける。
十月の半ばくらいの気温、という予報で、確かに十一月半ば過ぎにしては温かで、グローブも3シーズン用で全く問題はなかった。
それなのに、いつもの快適さを感じなかったのは、齢のせいか?
いや、齢のせいなら、出発する気自体、起きなかったろう。その辺の言い訳は得意になってるから。
快適さを感じなかったのは、天気予報に違って、これから晴れ渡る時が来るとはとても思えない空模様だったからだ。
この時期、瀬戸内のこちらでこんな空なのに、豊岡の方は晴れている、なんてあり得ない。まだ十一月だから、さすがに雪が降ってるなんてことはないだろうけど、雨が降っていてもおかしくはない。
「絶対、大丈夫!」みたいな予報だったから、思い切って雨具も持たずに出てきてしまったが、暖かい分、不安もある。
それが生野峠を越える辺りから、北の方、雲の切れ間から青い空が見え始めた。
予報では南から天気が崩れるということだったが、相当に強い風が吹いていたのに全く気付かなかったのは、同じ進行方向となる南風だったからだろう。
結果として無風状態、暖かい空気の中、前方の空が段々に青空に変わっていく、というのは何とも気持ちのいいものだ。
体全部がバイクと共に紅葉の真っ只中を走っている。
10時過ぎには出石に着いた。駐車料金250円を払って、ほとんど路肩みたいなところに申し訳なさそうにSRを停める。クルマの駐車場所の余白みたいなところ。ワゴンを後ろ向きに停めるようになっているから、もしかしたらぶつけられるかも。
「縦列駐車の一区画を四つに区切ったらバイク四台停められるのにな。そしたら車二台分儲かるだろうに」と、いつも思う。
四十年くらい前から何度も来ているのに、蕎麦食べて帰るだけで一度も出石神社に参ったことがなかった。それで今回は、と思っていた。
出石神社には稲荷社も併設されてあって、参道となる階段に朱塗りの鳥居が連なっている。が、稲荷社を過ぎても鳥居が続いている。「?」と思っていたら、その先に出石神社がある。よく分からない建て方だ。
朝鮮から渡ってきた王子である天の日矛(天の日槍)が御祭神という渡来神を祀る神社だから少し様子が違うのかも。
そうそう。晴れてきて気分良く走っていたら、いきなり道路が水浸しになっていた。まずい。濡れる。けど引き返すこともできない。
どうしたことか、水はますます多くなって、緩い上りの傾斜した路面を流れ始める。
一体何が起こったんだと思ったら、どうも今冬の路面凍結防止用の散水試験が行われているところに遭遇してしまったらしい。道の両側から水鉄砲の水平射撃を受けている格好だ。
関係課の職員らしい、作業服の人が何人も並んで散水状況を真剣に見詰めているのが、何とも腹立たしいというか、恨めしいというか・・・・。
幸か不幸か、路面の土埃がすっかり洗い流されてしまった後だったようで、人もバイクも濡れはしたものの、汚れが残ることはなかったみたいだ。
今回は3時半に帰宅できた。一時間出るのが早かったから帰って来るのも一時間早かった、のではなく、神社参拝や土産物を見て回る時間が入っていてこれ、だから、結構効率の良い走り方をしていたのではないかな、と思う。
当然、前回と違って「何か物足りない」という気持ちは起きなかった。
いや、やっぱりこれは全身で風を受け、空気を感じていたからなんだろうか。