7月20日(水)
2時まであと10分、となって慌てて寝る。
しばらくして用足しに起きる。随分寝たような気がするが時計を見ると2時40分。1時間も寝てない。
次は4時前。もう起きていようか、とも思ったが治療予約の時間は9時半。
あと5時間半。無理やりでも寝たら十分に睡眠が取れて、病院へ向かえるだろう。5時間半も寝るとなると、まず寝過ごしの心配はない。
で、改めて寝て目が覚めたのは6時過ぎ。起きたのは7時で、この時間なら予約時間には十分間に合う。
「8時に起きれば良いか」と思っているうちに、「バナナ2本を食べて歯を磨いて~」という予定が実行できなくなり、9時。
家を出たのが9時15分過ぎ。到着したのは20分前後。予約の時間は9時40分。
ゆっくり週刊誌を、と王林のグラビア記事を見ていたら、治療開始となった。
麻酔を打たれ(塗布?)、効いているとも思わないが、とにかく口の中が酷く苦くなる。そのうち、また注射を「ちょっとちくっとします」と言いながら打たれた。
・・・・筈なのだが注射を打たれた痛みが全くない。かと言って口の中が痺れていて感覚がない、というわけでもない。なのに躊躇なく歯の被せ物を引き剝がすようにガリガリ取ってしまう。
その頃になると、時折り神経に触るようなピリッとする痛みで顔をしかめることになるのだが、痺れているという感覚は、相変わらず、ない。
感覚がマヒしているという感覚(?)がないから、ピリッとだろうがビリっとだろうが辛抱はできたのだけれど、例によって仰向けになって頭が低いから、唾液が逆流して息ができず、溺れたようになって、これは苦しい。鼻で呼吸していれば大丈夫なのだろうが、食道と気管の境目が妙に気になる。ほんの一瞬でも間違えたら、気管に入る(ような気がする)ので、溜まった唾液をとにかく無理やり飲み込もうとする。
エジプトやメソポタミアの神殿のように盗賊から財宝を守るために色々な仕掛けがしてあって、そいつをかいくぐりながら宝物を手にしようとするインディ・ジョーンズの気分。
やはり奥歯の被せ物の下端辺りが虫歯になっていたということで、頭が揺れるくらい相当に削られた(らしい)。舌で触ってみたら大きな穴が空いたようになっている。
それでも、昨年一年と今年に入ってからでも定期的に通っているから、神経まで取ることになる前に治療ができて良かった、と言われる。
とは言え、今月中にもう一度、さらに八月の半ばに終われば順調、ということらしい。
生きていれば必ず不具合が出てくる。道具や機械だって使っていれば必ず不具合が出てくる。大事に上手に使っていても不具合は出てくる。人間も道具も機械もメンテナンスフリーなんてことはあり得ない。
そこで「不具合が出た時どうするか」、だ。
専門家に直してもらうことが一番だけれど、まずは「気にする」ことなんじゃないかなと思う。「気にする」から次は「気を付ける」ことになる。気を付けてもどうにもならないと「気が付く」。そこに至って専門家に頼む。
・・・・で、「時、既に遅し」、というのが一番怖い。
でも、不具合が出てきても気にしない。気にしないから何も気を付けようとしない。何も気を付けようとしないから、不具合の塊になってしまったものを専門家に丸投げする。
・・・・で、「時、既に遅し」、というのは、もっと怖い、な。