長島充-工房通信-THE STUDIO DIARY OF Mitsuru NAGASHIMA

画家・版画家、長島充のブログです。日々の創作活動や工房周辺でのできごとなどを中心に更新していきます。

414.『コロナ禍の中ハマっていること』その三・双眼鏡で星空を観察する。

2020-09-19 17:43:50 | 星空・天体
前回、前々回に引き続き、半年を超えたコロナ禍の中でハマっていることの第三弾である。今回は夜空の星の話題。

6-7年前、美術家の鳥友H氏と千葉県北部の海岸部にカモメの観察に出掛けた帰り道、日がトップリと暮れた頃、田舎の人家の灯りが遠い地域を車で走っていて道に迷ってしまった。「しょうがないなぁ、迷ったついでに暗さもちょうどよい時刻になったので星空の観察をして行こう」ということになった。しかし僕もH氏もバード・ウォッチング用の道具の準備しかしてきていない。「天体観測の道具もないのにどうやって星空の観察をするんですか?」とH氏に尋ねると「そんなものいらないんだよ、持ってきた双眼鏡で観察できるんだ」と答えが返ってきた。「えっ、倍率が低い野鳥観察用の双眼鏡でですかぁ!?」

普通に考えれば夜空の星を観察するには数十倍、あるいは100倍以上の天体望遠鏡が必要なんじゃないかと考えるのだが…。疑問に思っている中、その場で双眼鏡を取り出してH氏が観察を始めた「あっ〇〇座がハッキリと観える!それから今夜はよく晴れて大気が澄んでいるので〇〇星雲まで観える!」等と言いながら嬉しそうに夜空を観ている。「せっかくだから長島君も観てごらんよ」
半信半疑のまま漆黒の夜空に双眼鏡を向けてみた…すると、観えるは観えるは肉眼では観ることができなかった無数の星が双眼鏡越しに広がっている。例えようもなく美しい世界。それからはH氏に星のある方向や星座の名前等を丁寧に教えてもらいながら至福の時間を過ごしたのだった。

その後、この時のことを時々思い出すことはあっても、なかなか自分では観察しようというところまで気持ちが動かなかった。コロナ禍の中、版画制作に集中していたある日、1日の作業を終えてベランダに出てボーっと夜空を眺めていた。するとこの日は昼間が快晴の日で空気が澄んでいたので、あの日のことを思い出した。たまたま近くに野鳥観察用の8倍の双眼鏡があったので夜空に向けてみた。すると期待通りにたくさんの星々が出現してくれた。「やっぱりこれは無条件に美しい!」と、いう訳でまたしてもビギナーズラック。僕の自然科学への興味は尽きることはない。今までは地面のコケ植物や雑木林の野鳥を対象としていたのだが、この夏から宇宙を観察フィールドにすることとなったのだ(笑)。

さっそくAmazonのネット通販で「双眼鏡で星空観察」なる入門書を2冊購入、そして手持ちの双眼鏡以外に星空観察専用の「ガリレオ式双眼鏡」というデメキンのように不格好な双眼鏡を新調した。これは倍率がたった2-3倍しかない。元々はロシアで観劇に使っていたオペラグラスが原型らしい。野鳥観察に使用する双眼鏡だって7-10倍程度はあるのだが、こんな低い倍率で果たして天空に浮かぶ星などが観察できるのだろうか?と思っていたが、実際に使ってみると、レンズは明るく視界も広くて肉眼では観ることができない星々がよく観えるのである。

双眼鏡での星空観察ならばコロナ禍の中、ステイホームで楽しむことができる。今月に入って生憎、天候が不順である。快晴の日が来るのが待ち遠しい。その時が来たら1日の制作を終えた時間帯に、またベランダへ出て鳴く虫の声を聴きつつ、冷えた缶ビールで1杯やりながら夜空に輝く星々を観察することにしよう。


                 


最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
いつもありがとうございます。 (uccello)
2020-09-21 18:16:04
ブロガーのみなさん、いつもマイブログの投稿にお立ち寄りいただきありがとうございます。リアクションいただいた方々、感謝いたします。
返信する

コメントを投稿