今日、2012年5月21日の早朝。
日本列島を横切るように国内の広い地域で、金環日食を見ることが出来ました。
僕の住む熊本県でも県南部では金環日食を観測することが可能だったのですが、
折角の機会なので上京して、Twitter宇宙クラスタの仲間と一緒に東京都内で観測してきました。
その様子を、緊急レポートします!
金環日食の前日、東京都青梅市の宇宙クラスタメンバーの自宅に集合。
金環日食が観測可能な地域は軒並み天候が悪く雲が出るとの予報が出ていたので、
夜半過ぎまで最新の気象情報を確認しながら、観測可能な天候の良い地域への移動を考えていたのですが、
夜明け前までに青梅市も天候が回復して雲が切れるとの予報に変わったので、
天気予報が当たることに賭けてそのまま移動せず、仮眠して夜明けを待つことに。
結果、天気予報は見事的中!気持ちよく晴れた朝を迎えました。
早速、天体観測に慣れたメンバーが、観測場所に選んだ公園で太陽フィルターを装着した望遠鏡をセッティングして金環日食を待ちます。
一方、僕は日食グラスを用いて安全に金環食を見ようと思います。
使う日食グラスは、これ。
実はこれ、前回日本で20世紀最後の金環日食が観測された1987(昭和62)年に、当時小学生だった僕が購読していた子供向け科学雑誌で組まれた日食特集の読者懸賞で当てたもの。
確かその時は、熊本県内では部分日食になったものの当日は曇ってしまい、日食グラスを手に入れたのに残念な思いをしたような気がします。
今回、実に25年ぶりにそのリベンジを果たそうと思います。
この想い出の日食グラス、有名メーカーの製品で、古くても透過率等の光学特性は現在でも充分通用する優秀な性能を持っているので安心です。
…ちなみに、今回はTwitter宇宙クラスタの方が僕のために素敵…?な日食グラスを手作りしてプレゼントしてくれました。
仮面舞踏会風・日食蝶マスク(笑)
見た目はとんでもないのですが、これもしっかりと作られた安全な日食グラスです。
有り難く使わせて頂くことにします(笑)
先日、ドイツのプラネタリウム・ハンブルグで買ってきた日食Tシャツに着替えて、準備万端!
太陽が月に隠され始めるのを待ちます。
そして午前6時20分頃、ついに太陽の一角が小さく欠け始めました。
金環日食2012、スタートです!!
※画像をクリックすると大きい画像が開きます。
尚、この日食写真は安全な日食シートを用いてデジタルカメラで手持ちで撮影しています。
太陽が欠けていくと、次第に体感気温が下がり始めました。
また、晴れた青空も異様な暗さを帯びていきます。これは、ただごとではありません!
そして午前7時半頃、とうとう太陽が完全なリングになりました。
金環日食です!!
午前9時過ぎ、太陽は元に戻りました。
辺りは何事もなかったかのように、明るい晴れた日になりました。
…約2時間40分間に渡る、素晴らしい出来事でした!
これは金環日食が進行中に撮影した、木漏れ日の写真。
分かりやすいように木の幹に白い紙を貼り付けていますが、紙の上に落ちた木漏れ日が明らかに「三日月型」になっていますね。
そしてこれは、テレホンカードのパンチ穴を利用したピンホールカメラ。
パンチ穴からの光も三日月型です。
(一緒に観測したguichengさん、すばるさん、はくやさん、今回はお疲れ様でした!)
※参考:一緒に観測した宇宙クラスタの方々のレポート記事
Eclipse!:人生ご縁となりゆきで 2012.05.22 22:44(すばるさん)
金環日食:超不定期雑記 はてな版 2012-05-22(guichengさん)
金環日食を堪能して、午後の飛行機で熊本に帰ります。
そう言えば今日は、飛行機で雲の上から金環日食を見るツアーも催されていたそうですね。
飛行機の下は分厚い雲に覆われていました。今日は、金環日食という出来事を見事に雲の切れ間となった地域から見ることができて本当に幸せでした。
さて、今年は太陽に関する天文現象の当たり年で、6月6日には金星の太陽面通過という現象も起こります。
今日使用した日食グラスを使って、また太陽を見上げてみることにしましょう。