City Night Line“Pyxis”“Capella”
←その10:アルトナ駅のカートレインからの続き
午後9時少し前、いよいよこれから乗車するミュンヘン行き寝台特急 City Night Line「Pyxis」がハンブルグ-アルトナ駅に入線してきました。
「Pyxis」も車運車を最後尾に連結したカートレインです。
「Pyxis」がアルトナ駅の行き止まり式プラットホームに推進回送で入線する様子を、
同行していたみーや★さんが動画撮影されていますので御覧下さい。
プラットホームに押し込まれて据え付けられた「Pyxis」の車運車に、
さっそく乗客の自家用車の積み込みが行われます。
こちらは、僕がコンデジで撮影した動画です。
何と、乗用車だけでなくバイクも同じ車運車に積みこむんですね!
バイクの上段には、乗用車が次々に積み込まれていきます。
自動車の搭載が終わる頃には乗客も寝台車内に入り、出発時刻となりました。
City Night Line「Pyxis」は定刻の21:12から少し遅れて、ようやく暗くなり始めたハンブルグ-アルトナ駅を発車!
City Night Lineの寝台車の車内の様子です。
今夜は奮発して、一等の個室寝台を予約してあります。新型の2階建て車輌で、寝台券がすぐに売り切れてしまう程の人気がある寝台車です。
個室の入り口はらせん階段風になっていて、とてもお洒落ですね。
室内のインテリアはシンプルで、清潔で寝心地の良さそうなベッドが備わっています。
ベッドの上に天窓があるのが嬉しいですね。
ところで、ここでちょっとしたハプニングが発生。日本で予約した寝台個室はシャワーとWC付きのデラックスタイプで、手許のチケットにもその旨が記載されているのですが、室内には洗面台しか見当たりません。
おや、部屋を間違えたか?と思っていると、車内検札の女性乗務員から
「申し訳ない。デラックス車輌のトラブルで、今夜はシャワー無しのエコノミー車輌に変更なの。
でもその代わり、2人で一部屋で予約されてたけど、1人で1つ個室を使っていいから。
あと、朝食もサービスするわ」てな事を告げられます。
シャワーが使えないのは残念だけど、1人でゆったり一部屋専有できるのでかえって有難いかも。
「Pyxis」は走行時間が比較的短いせいか、食堂車は連結されていません。
発車後はずっと個室内でくつろぐことになりますが、せっかくなので列車の編成を見て歩きました。
1等の個室寝台車以外に2等の簡易寝台車(クシェット)、そして座席車も連結されています。
カプセルのようなフードが付いた独特なデザインの座席。これもそれなりに寝心地が良さそう。
座席車の一画には自転車を置くスペースも用意されています。
自動車・バイクから自転車まで、乗客のニーズに合わせて何でも一緒に運んでくれる合理精神はさすがヨーロッパ。
ハンブルグから2時間ほど走って、深夜のハノーバー中央駅に停車。
ハノーバーを発車してから、ベッドに横になり天窓から星を見ているうちに眠りにつきました。
僕が寝ている間の「Pyxis」の走行ルートは、隣の個室にいたみーや★さん持参のGPSトラックに記録されています。
そして何と、インターバルタイマー搭載のデジカメでほぼ全区間の車窓の連続撮影も行なっていたみーや★さん。
これはすごい!
目が覚めると、車窓には朝の田園風景。
ああ、よく寝た。City Night Lineの2階建て個室、快適でした!
目覚めると、サービスの朝食が運ばれてきました。
ドイツパンと飲み物のコンチネンタル・ブレックファーストです。
紅茶のティーバッグには、なぜか日本語の案内書きも。
食事を済ませると、もうミュンヘン中央駅に到着。でも、中央駅では降りません。
「Pyxis」の終着駅、ミュンヘン東駅まで乗り通します。
鉄道好きとしては、夜行列車に乗るときはやっぱり、始発駅から終着駅まで乗り通したいからです!
2012年4月30日(月曜日)
朝7時半、City Night Line「Pyxis」は終点のミュンヘン東駅に到着しました。
昨夜のうちに途中駅で、ベルリンから来たCity Night Line「Capella」の編成を増結しています。
また、カートレインの車運車は既に切り離されてしまったようで見当たりませんでした。
列車運行中に細かい車輌の取り回しを行うのもヨーロッパの鉄道ならでは。
やがて、すべての乗客を降ろしたCity Night Line「Pyxis」と「Capella」は
ミュンヘン東駅のプラットホームから引き上げていきます。
一晩過ごした列車を見送ったら、さあ今日も行動開始といきましょう!
今日はこれから、ドイツが世界に誇る素晴らしく凄まじい博物館に行きます。
→その12:ミュンヘン、ドイツ博物館に続く