宮城の農業普及現地活動情報

県内9つの農業改良普及センターから,地域の特色ある取組や,宮城を元気にする農業普及情報をお届けします!

復旧農地のそらまめが収穫時期を迎えています

2019年07月02日 08時58分26秒 | 東日本大震災からの復興に関する支援

 気仙沼市唐桑町の大沢地区では,復旧農地で栽培されているそらまめが収穫時期を迎えています。  

 そらまめを栽培しているのは,同地区の農業の担い手として昨年5月に設立した「唐桑大沢営農組合」で,10月の播種以降,畑の水はけの悪さや土の固さに何度となく悩ませられましたが,4人の組合員の努力と関係機関の協力により,とても品質の良いそらまめができました。  

 組合では,この他にもスイートコーンやさつまいもを作付けており,8月から順次収穫が行われる予定です。また,現在建設中のパイプハウスでは,今年の秋からほうれんそう等の葉物野菜を栽培することを計画しています。

<連絡先>  宮城県気仙沼農業改良普及センター      地域農業班  TEL:0226-25-8068   FAX:0226-22-1606


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「株式会社やまもとファームみらい野」では玉ねぎの収穫が目前です!

2019年06月13日 13時48分41秒 | 東日本大震災からの復興に関する支援

 株式会社やまもとファームみらい野(平成27年7月設立)は,「JAみやぎ亘理」の出資による農協出資型の法人で,地元被災農家の就業の場の確保と被災農地を有効に活用した露地野菜生産における大規模な拠点整備を目的に設立されました。当法人では,東日本大震災後,山元東部地区に整備された大区画畑地を活用し,加工業務向けの根菜類(長ネギ,玉ねぎ,甘藷等)を中心に機械化一貫体系による効率的な経営を目指しています。

 昨年秋に19ha定植された玉ねぎ圃場では,現在,根きり作業が行われており,収穫を目前に控えた玉ねぎが圃場いっぱいに並んでいます。玉ねぎの作付けは3作目で,今年度は天候に恵まれたことや,法人の技術力が年々向上していること,土壌改良の効果等が現れ,収量は昨年の実績を大幅に上回る見込みとなっています。

 収穫は来週から始まり,収穫と出荷作業は約1ヶ月間続きます。

 普及センターでは,当法人を今年度の普及センタープロジェクト課題対象に位置づけて,定期的な巡回指導を行っており,大規模露地園芸経営の定着に向けて支援していきます。

 

<連絡先>

 宮城県亘理農業改良普及センター 先進技術班

 TEL:0223-34-1141 FAX:0223-34-1143


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南三陸町復興農地の田んぼアート2019

2019年06月05日 11時31分33秒 | 東日本大震災からの復興に関する支援

 令和元年5月26日(日),東日本大震災で被災した南三陸町志津川の廻館地区で,3年目となる田んぼアートの田植えが行われました。 今年のデザインは,志津川高校の生徒によるもので,南三陸町のシンボルである「モアイ像」の絵柄が採用され,約50アールの田んぼに紫や赤など5色の稲の苗が植えられました。

  当日は地区営農組合員や関係機関のほか,ボランティアとして志津川高校生や小学生,復興支援で関係が続く県内企業,アメリカ軍関係者など幅広い協力があり,約70人によるにぎやかな田植えとなりました。

  田んぼアートの稲の葉は,6月末頃から色づき見頃となります。志津川高校の校門前から見渡せる田んぼにどんな「モアイ像」が登場するか,今から楽しみです。

<連絡先>  宮城県気仙沼農業改良普及センター 地域農業班  TEL:0226-25-8068 FAX:0226-22-1606


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都内中学生の現地取材「東北の復興と農業」

2019年06月05日 11時15分21秒 | 東日本大震災からの復興に関する支援

 令和元年5月22日,東京都の筑波大学付属駒場中学校3年生19人が,気仙沼農業改良普及センターを校外学習の取材のために訪問しました。学年の生徒123人が5人程度のグループに分かれ,東北の震災復興に関連して農業や水産業,交通などについて調査しているとのことでした。

 当センターへの取材では,農業被害や復興状況のほか,「気仙沼いちご」や「南三陸米」の地域ブランドについてなど熱心な質問がありました。

  管内の農業法人や米穀店なども取材し,宮城米の新品種「だて正夢」や農産物の輸出などを考察に入れて「東北地域研究」として学校に帰って発表にまとめたいとのことでした。

<連絡先>  宮城県気仙沼農業改良普及センター 地域農業班  TEL:0226-25-8068 FAX:0226-22-1606


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「亘理・山元地域における沿岸砂質水田の水稲栽培研修会」開催しました

2019年03月13日 13時28分21秒 | 東日本大震災からの復興に関する支援

 平成31年3月8日(金)に亘理山元いちご選果場研修室を会場に亘理・山元沿岸部の農業者を対象に水稲栽培研修会を開催しました。

 同地域は津波で水田表土が失われたため,砂質水田が広がり,圃場整備後も多くの課題があります。

今回の研修会では,昨年同地域の水田を調査した山形大学農学部の藤井弘志教授より今後の営農の留意点について講演が行われました。

講演では,①当該地域では,稲の生育後半に葉色が落ちるなど地力がなく,一発肥料に頼り追肥がおろそかになるなど,肥培管理にも問題がある,②移植時の田面が締まる「いつき現象」による移植精度の低下と活着不良による欠株の発生,初期生育の不良が顕著である,③通常の水田と比較して砂質水田では基本栽培技術を徹底しないと収量がより一層下がるリスクが高い,などが説明されました。

また,今後の栽培の留意点として,①地力向上(堆肥・緑肥、稲わら腐熟、スラグ等のケイ酸資材)の取組みと一発肥料+α(穂肥の体系化),②代掻きから移植までの期間の見直し(いつき現象回避),③ケイ酸資材を使った根張りの良い健苗の育成,④台風や強風による稲の傷みを緩和する水管理対策など,地域の立地条件に合わせた対策が説明されました。

講演に続き,普及センターから砂質水田における栽培上のポイントとして,①緩効性肥料「てまいらず」等を利用した肥培管理の事例,②いつき現象回避のための代掻後即移植する体系の提案,③畦畔の水漏れ対策・茎葉処理剤を加えた雑草対策の方法等,情報提供しました。

  最後の意見交換では,出席者から,「ケイ酸資材の重要性がわかった」,「健苗育成については震災後はあまり意識してこなかったので今作から改めたい」,「深耕や鶏糞を使った稲わら腐熟で土作りに取組んでいる」などの感想や今年の作付けに向けた意気込みが語られるなど,参加した農業者にとって自らの栽培を見直す良いきっかけになったようです。

 

<連絡先>

 宮城県亘理農業改良普及センター  地域農業班

 TEL:0223-34-1141 FAX:0223-34-1143


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民宿組合に対するいちじくのメニュー提案を行いました

2018年10月15日 14時29分51秒 | 東日本大震災からの復興に関する支援

 東松島市宮戸地区のいちじくは,平成29年10月に初収穫が行われ,年々生産量の拡大が見込まれる中,今年も収穫時期を迎えています。同地区では初めての果樹産地でもあり,地域の新たな特産品としての期待が高まっています。
 このため,平成30年10月3日に野蒜市民センターの調理実習室において,東日本大震災以降,順次経営を再開した民宿組合を対象として,宮戸地区のいちじくを民宿の「食」に取り入れていただくため,料理講習会(メニュー提案)を開催しました。
 講師として野菜ソムリエでもあるカワシマヨウコ氏を迎え,いちじくの「甘露煮」のほか,「蒸し煮」,「天ぷら」,「いちじくの生ハム巻き」など,先生の指導のもと,民宿の女将さんたちが新たな料理にチャレンジしました。
 女将さんたちからは,「手間が掛からないので民宿のメニューに取り入れたい」,「今回の調理法を参考に応用してみたい」などの意見が出され,民宿組合長からは「いちじくを活用して奥松島を活気づけていきたい」との感想をいただきました。
 今後,いちじくをはじめ,もも,かきなど,新たな特産品の生産が拡大していくことから,これらを活用した地域活性化に向けた取り組みが活発に行われることが期待されます。

 

 <連絡先>
 宮城県石巻農業改良普及センター 
  TEL:0225-95-7612   FAX:0225-95-2999  (写真1枚)


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(農)ファーム南栗原で乾燥調製施設竣工式が開催されました

2018年09月26日 15時47分12秒 | 東日本大震災からの復興に関する支援

   

                       <乾燥調製施設外観>                                           <落成式典の様子>

  平成30年9月13日 農事組合法人ファーム南栗原(栗原市一迫南沢:以下「ファーム南栗原」)で,乾燥調製施設竣工式が開催されました。当日は,栗原市,JA栗っこ,普及センターが来賓として招かれ,乾燥調製施設の施工業者,法人組合員など約30名が出席しました。
 ファーム南栗原は,平成28年に法人化し,平成29年には農地中間管理事業により
56haが転貸され,機構集積協力金も活用しています。施設は,平成30年度産地パワーアップ事業により遠赤外線乾燥機4機と関連設備及び建屋を整備し,さらにリース事業として6条刈りコンバイン1台を導入しています。
 完成した施設は,今秋から稼働します。地域における機械利用の共有化や機械の維持管理を組織が一手に引き受けることが可能となり,作業効率の向上及びコスト削減が図られます。さらに,担い手不足や高齢化による耕作放棄地増加の解消についても期待されています。


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廻館営農組合による田んぼアートの取り組みを学ぶ研修会が開催されました

2018年09月07日 09時56分41秒 | 東日本大震災からの復興に関する支援

8月28日に南三陸町志津川地域の廻館営農組合による田んぼアート視察研修会が開催されました。青森県田舎館村の水田に描かれた大規模で細密な田んぼアートを視察した後,役場の方から地域の人々や関係機関・団体,技術を持った人との関わり方についてお話をいただきました。

廻館営農組合では,昨年から,農地復旧・整備後初めて水稲の作付を再開しました。同時に南三陸町,町観光協会との話し合いの中で,廻館地域の復興に支援いただいた多くの人達への営農再開のお知らせと感謝の気持ちを込めて,人が集まる機会を作り,賑わいを呼び起こそうと田んぼアートの設置が企画されました。図柄は全国有数のタコが水揚げされる志津川地域のキャラクター「オクトパス君(合格祈願,置くとパス!)」で,この地域の復興のイメージキャラクターでもあります。

田んぼアートは2年目となりますが,座標の計算,座標のポイント測量が難しいこと,周囲の道路や河川が復興工事中なので田んぼアートを見るための場所の選定が難しいことなど課題がありました。

廻館営農組合では,来年の田んぼアートの制作に向けて,一つ一つ課題を解決していくこととしています。


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「石巻市北限オリーブ1500本記念植樹が行われました」

2018年06月13日 17時43分20秒 | 東日本大震災からの復興に関する支援

 平成30年6月2日に石巻市北上地区で,石巻市北限オリーブ研究会主催によるオリーブの記念植樹が行われました。北上地区においてこれまで合わせて商品化の最低ラインとされる1500本のオリーブが定植されることを記念したものです。当日は子供たちを含む120人が参加し定植を行いました。
 オリーブの栽培は,北上,雄勝,河北,網地島の各地区で,農業法人,市や復興庁,石巻専修大学等で構成される同研究会が実証試験として取り組んでいます。オリーブは将来的に石巻市の特産品として期待されており,普及センターでは,病害虫の防除を中心に栽培を支援しています。

<連絡先>
 宮城県石巻農業改良普及センター  先進技術第1班
  TEL:0225-95-1435 ,7612   FAX:0225-95-2999

 


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津波被災地域の活性化に向けていちじくを活用した地域交流会を開催した

2018年02月26日 17時06分11秒 | 東日本大震災からの復興に関する支援
 東松島市宮戸地区のいちじくは,津波被災地における営農再開の一環として,平成28年から植付けが始まり,今後は生産の拡大と併せて,地域活性化のための新たな地域特産物としても期待されています。このため,農業生産,観光振興等に関わる関係者を一堂に集め,いちじくを活用した試作品の試食を行う「東松島市宮戸地区のいちじく活用に向けた地域交流会」を開催しました。
 交流会には,今後いちじくを活用した事業展開が期待される市内の食品関係業者のほか,奥松島民宿組合,東松島観光物産協会他,関係機関・団体から34名が参加し,試作品を生産委託した東松島市内の3業者(ル・ニ・リロンデール,(株)オイタミート,パティスリージュリアン)から,ジェラート,ミートタルト,ソーセージ,タルト,クッキーサンド,パウンドケーキの計6品の試作品について説明を受け,試食を行いました。
 参加者からは「いちじくの風味が感じられる」,「ワインやチョコとの組合せが良い」などの評価をいただきました。また,加工試作を行った3業者からも「今後,商品化に前向きに取り組んでいきたい」との意見をいただき,地域特産品の開発を通じた地域活性化に向け,地域が一丸として取り組む契機となる交流会となりました。

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