亘理農業改良普及センターでは,3月下旬から4月中旬にかけ,浸水被害の境界域を管内関係機関と一体となって調査し,塩害が懸念されるエリアの特定を進めてきました。境界域よりも海に近い地区では,土砂が堆積している農地も多いこと,また,堆積物には,硫化物等の混入も考えられることから,県では,東北大学の協力を得て,県内の津波被害を受けたエリア全域の土壌サンプリングと土砂等の堆積状況の調査を行いました。
亘理農業改良普及センター管内では,5月16日から18日までの3日間に,管内市町,JA,NOSAI,土地改良区などの管内関係機関に加え,東北農政局阿武隈土地改良調査管理事務所の協力も得ながら,東北大学,農業・園芸総合研究所,古川農業試験場,県庁関係課を含め,のべ約100人で1k㎡あたり3~4か所,合計209か所でサンプリングと土砂の堆積状況等の調査を行いました。
サンプリングした土壌は,現在,農業・園芸総合研究所,古川農業試験場で,pH,電気伝導度(EC)のほか,重金属等の項目について分析を進めているところです。
今回調査しました土砂の堆積状況や化学分析の結果をもとに農地の復旧,亘理・名取地域の農業・農村の復興に向けて取り組んで参りますので,今後とも御協力をよろしくお願いします。
連絡先:亘理農業改良普及センター 先進技術班 0223-34-1141