管内には現在90を超える農業法人があり,そこに就職している雇用就農者も増えてきています。今後,これらの雇用就農者が地域農業の中核的担い手となっていくことが期待されますが,法人に定着し活躍していくためには,本来業務の能力向上とともに社会人・組織人としての意識向上が必要になってくると考えられます。
また,雇用就農者を受け入れる側の代表や役員などの雇用者は受け入れた雇用就農者を教育・育成していく責任があります。そこで,管内農業法人育成のため,雇用就農者等に対する社会人としての心構えやマナー・ルールと経営者に対する社員教育方法の解説を目的とした研修会を開催しました。
講師には企業における新人教育や各種研修プログラムの企画・立案などを専門に活動されている株式会社オフィス55の高木茂代表取締役をお迎えしました。講演は二部構成とし,雇用就農者向けに「社会人として必要なこと ~意識と自覚 そして マナーやルール~」,雇用者向けに「若手職員の教育方法 ~効率的な研修体系の組み立て方~」として労使双方が同時に聴講する形で進めました。「ものを教えるときはなぜそうなのかという理由も合わせて教えると理解が早まること」,「まず安心感を与え,相談しやすい関係を構築することが重要であること」,「社員を定着させるためには不安を取り除いてやり,そこにいたいという帰属欲求を持たせること」等のお話を頂きました。
参加者からは「大変参考になった。安心感のある会社にしていきたい」(雇用者)
「まず指導者に対する教育が大切。それができての新人教育」(雇用就農者)等の意見がありました。
普及センターでは,今後も管内農業法人の発展のため,市やJAと協力し様々な研修会を企画・開催していきます。
<連絡先>
宮城県石巻農業改良普及センター 先進技術第1班
TEL:0225-95-7612 FAX:0225-95-2999