“暗黒エネルギー”は宇宙の73%を占めると考えられている、正体不明のエネルギーです。
今回、ドイツとイギリスの研究チームが、99.996%の確立で存在するという研究成果を発表しました。
10年前、遠方の超新星の観測から、宇宙が加速膨張していることが明らかになりました。
重力にさからって膨張を加速させているのは、宇宙の73%を占めるなぞの物質“暗黒エネルギー”だと考えられているんですねー
これまでに様々な手法で“暗黒エネルギー”の本質に迫る観測が行われているのですが、
いずれも宇宙の加速膨張を間接的に調べるもので、不確実性の影響を受けやすいんですねー
“暗黒エネルギー”に関する確実な証拠を初めて理論で示したのが“ザックス・ヴォルフェ効果”です。
ビッグバンの熱の名残りとして現在の宇宙を満たし、宇宙の全方向からほぼ均等にやってくるマイクロ波を“宇宙マイクロ波背景放射(CMB)”と呼びます。
“ザックス・ヴォルフェ効果”とは、物質の密度が濃く重力の強い領域を通過する光がかすかに青く(波長が短く)なることで、重力赤方偏移としても知られています。
この考え方をさらに発展させ、
CMBの温度分布図と、近傍宇宙の銀河地図とを比べることで、光のエネルギーのわずかな変化を見ることができる。
っという考えが出てきます。
もし“暗黒エネルギー”が存在しないのなら、
はるか遠方宇宙から届くCMBの分布と、近傍宇宙の銀河分布とは対応しないはずなんですよねー
反対に“暗黒エネルギー”が存在するのなら、
CMBの光子が重力の強い領域を通過する際に、エネルギーを得るということになります。
そして、2003年に“ザックス・ヴォルフェ効果”が初めて検出され“暗黒エネルギー”の存在が示されることになります。
でも、検出された値が小さかったんですよねー
複数の研究者が、天の川銀河内にある、チリによってもたらされた誤差ではないかと指摘しました。
このことでCMBの温度分布図と、近傍宇宙の銀河地図との間の相関関係も薄いと見られることになり…
“ザックス・ヴォルフェ効果”に対しては、効果の検出そのものを疑問視する研究者もいて、“暗黒エネルギー”を立証する「これまでで最も強い証拠」さえも疑問視されることになりました。
これらに対して今回の研究では、比較に使う分布図を改良し、2年にわたる研究で“ザックス・ヴォルフェ効果”の検出に対する全ての疑問を吟味しています。
その結果、99.996%の確立で“暗黒エネルギー”が存在し、
さらに“暗黒エネルギー”がCMBの温度分布図上のより温度の高い領域の原因となっていると結論づけています。
研究に利用されたのは、銀河分布図とCMBの分布の観測データを殻状に視覚化したものです。
銀河分布とCMBの分布の観測データを
殻状に視覚化したイラスト
左から右へ行くほど時間をさかのぼる
銀河の集まっている密度の高い領域は赤、
密度の低い領域は青で示されている
データを取得したマイクロ波観測衛星“WMAP”の観測限度である46億光年までのCMBを段階的に示しています。
研究チームは、より現在に近い殻状図と、CMBの殻状図との間にわずかな相関関係を検出することに成功したというわけです。
今後、CMBと近傍銀河の測量が進めば、“暗黒エネルギー”の決定的な計測が行われるはずなんですねー
これにより、“暗黒エネルギー”を含め、どのように重力が働くのかも分かるようです。
すっかり新しい解釈を必要とするような成果が得られれば… 楽しみになってきますねー
今回、ドイツとイギリスの研究チームが、99.996%の確立で存在するという研究成果を発表しました。
10年前、遠方の超新星の観測から、宇宙が加速膨張していることが明らかになりました。
重力にさからって膨張を加速させているのは、宇宙の73%を占めるなぞの物質“暗黒エネルギー”だと考えられているんですねー
これまでに様々な手法で“暗黒エネルギー”の本質に迫る観測が行われているのですが、
いずれも宇宙の加速膨張を間接的に調べるもので、不確実性の影響を受けやすいんですねー
“暗黒エネルギー”に関する確実な証拠を初めて理論で示したのが“ザックス・ヴォルフェ効果”です。
ビッグバンの熱の名残りとして現在の宇宙を満たし、宇宙の全方向からほぼ均等にやってくるマイクロ波を“宇宙マイクロ波背景放射(CMB)”と呼びます。
“ザックス・ヴォルフェ効果”とは、物質の密度が濃く重力の強い領域を通過する光がかすかに青く(波長が短く)なることで、重力赤方偏移としても知られています。
この考え方をさらに発展させ、
CMBの温度分布図と、近傍宇宙の銀河地図とを比べることで、光のエネルギーのわずかな変化を見ることができる。
っという考えが出てきます。
もし“暗黒エネルギー”が存在しないのなら、
はるか遠方宇宙から届くCMBの分布と、近傍宇宙の銀河分布とは対応しないはずなんですよねー
反対に“暗黒エネルギー”が存在するのなら、
CMBの光子が重力の強い領域を通過する際に、エネルギーを得るということになります。
そして、2003年に“ザックス・ヴォルフェ効果”が初めて検出され“暗黒エネルギー”の存在が示されることになります。
でも、検出された値が小さかったんですよねー
複数の研究者が、天の川銀河内にある、チリによってもたらされた誤差ではないかと指摘しました。
このことでCMBの温度分布図と、近傍宇宙の銀河地図との間の相関関係も薄いと見られることになり…
“ザックス・ヴォルフェ効果”に対しては、効果の検出そのものを疑問視する研究者もいて、“暗黒エネルギー”を立証する「これまでで最も強い証拠」さえも疑問視されることになりました。
これらに対して今回の研究では、比較に使う分布図を改良し、2年にわたる研究で“ザックス・ヴォルフェ効果”の検出に対する全ての疑問を吟味しています。
その結果、99.996%の確立で“暗黒エネルギー”が存在し、
さらに“暗黒エネルギー”がCMBの温度分布図上のより温度の高い領域の原因となっていると結論づけています。
研究に利用されたのは、銀河分布図とCMBの分布の観測データを殻状に視覚化したものです。
銀河分布とCMBの分布の観測データを
殻状に視覚化したイラスト
左から右へ行くほど時間をさかのぼる
銀河の集まっている密度の高い領域は赤、
密度の低い領域は青で示されている
データを取得したマイクロ波観測衛星“WMAP”の観測限度である46億光年までのCMBを段階的に示しています。
研究チームは、より現在に近い殻状図と、CMBの殻状図との間にわずかな相関関係を検出することに成功したというわけです。
今後、CMBと近傍銀河の測量が進めば、“暗黒エネルギー”の決定的な計測が行われるはずなんですねー
これにより、“暗黒エネルギー”を含め、どのように重力が働くのかも分かるようです。
すっかり新しい解釈を必要とするような成果が得られれば… 楽しみになってきますねー