スペースX社の超大型ロケット “ファルコン・ヘビー”

ファルコン・ヘビーは、スペースX社が開発中の超大型ロケットです。

このロケットは、現在同社が運用しているファルコン9ロケットに、第1段をさらに2基、両脇に装着した豪快な姿をしているんですねー

ロケットエンジンの数も、第1段とブースターを合わせると27基になるんだとか…

打ち上げ能力は、
　　地球低軌道に最大53,000キロ、
　　静止トランスファー軌道に21,200キロ、
　　火星へは13,200キロで、
現在運用されている中で、最も打ち上げ能力の大きいロケットになります。


ファルコン・ヘビーの特長として、
クロス・フィードと呼ばれる技術が用いられている点があります。

ファルコン・ヘビーは打ち上げ時、
中央の第1段と両脇のブースターの、全てのロケットエンジンを燃焼させて飛行します。

でも、第1段と両脇のブースターの推進剤タンクは、配管で結合されていて、
中央の第1段エンジンは、まず両脇のブースターの推進剤を使って運転。

そしてブースターの分離後に、
初めて第1段自身が積んでいる推進剤が使われるんですねー
これによりロケットの効率を高めることができるそうです。

また、両脇のブースターや第1段は回収することもでき、
この場合打ち上げ能力は、60～70％ほどに落ちるのですが、
機体を再使用できることで打ち上げ費用は安くなるようです。

今回公開された動画でも、
ブースターと第1段が、それぞれ同じ発射場に帰ってくる様子が描かれているんですねー

現在スペースX社では、通常の大型ロケットであるファルコン9を使い、
第1段ロケットを回収する試験を進めています。

昨年までは、打ち上げ後の第1段ロケットを大西洋上に落下させる試験が、
そして今年の1月8日には、大西洋上に浮かべた広い甲板を持つ船の上に降ろす試験が行われています。

残念ながら、船の真上までたどり着くことは出来たのですが着地には失敗…
ロケットは破壊されてしまうんですねー

2月8日に予定されている次のファルコン9の打ち上げで、
再び回収試験に挑むようですよ。