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モバライダー mobarider

NASAの太陽探査機は、重くはないけどデルタIVヘビーで打ち上げ

2015年05月06日 | 太陽の観測
NASAの太陽探査機“ソーラー・プローブ・プラス”を打ち上げるロケットとして、
ユナイテッド・ローンチ・アライアンス社のデルタIVヘビーが選定されました。

打ち上げは2018年の予定で、
“ソーラー・プローブ・プラス”が太陽へ最接近したときの速度は、
秒速200キロに… これは人類史上最速のスピードになるんですねー

“ソーラー・プローブ・プラス”は、
NASAとジョンズ・ホプキンス大学応用物理学研究所が、
開発を進めている太陽探査機。
太陽の観測を行うことを目的にしています。

太陽の熱に耐えるため、
また太陽コロナの中を突っ切ることになるので、
そのガスとの衝突にも耐える必要があるんですねー

なので機体の前面には、
炭素繊維強化炭素複合材料を用いた太陽シールドが装備されています。

投入される軌道は、太陽の光球に最も近い点が約600万キロ、
遠い点が約1億キロの楕円軌道で、最大速度は秒速200キロにも達し、
人類史上最速の機械になります。

ミッション期間は7年が予定されていて、
その間に太陽の周りを24周することになります。


一方、デルタIVヘビーは、
地球低軌道に約20トン、静止トランスファー軌道へ約13トンの衛星を運ぶことが可能。
現在世界で運用されているロケットの中で、最も強力な打ち上げ能力を持ちます。

その外見も、デルタIVロケットの第1段を、その両脇にさらに1基ずつ装備させ、
計3基の第1段が並んで飛んでいくという、見た目からして豪快なものなんですねー
デルタIVヘビーは、
主に国家偵察局が運用する「大型で重い偵察衛星」などの打ち上げに使われているのですが、
“ソーラー・プローブ・プラス”の重さは、わずか610キロほど…

にもかかわらず、デルタIVヘビーが使われるのは、
太陽に向かうためには、莫大なエネルギーが必要になるからです。

ロケットの第3段に装備された、
スター48という固体ロケットが太陽までの旅を支援するのですが、
“ソーラー・プローブ・プラス”自身も、
7回も金星フライバイを行って、やっと太陽へ到着することが可能になります。

打ち上げは、2018年7月31日に予定されていて、
打ち上げに可能な期間は20日が確保されています。
最初に太陽に接近するのは、2024年12月19日になるそうですよ。