12年間にわたる観測で、
死を迎えた恒星と、かつてその恒星の周りにあった惑星との相互作用が、
初めて詳しく解明されました。
遠い未来には、太陽系もこのような運命をたどるようですよ。
年を取れば太陽も赤色巨星から白色矮星になる
質量が太陽の10倍以上の重い恒星は、
超新星爆発を起こして一生を終えることになります。
でも、それよりも質量の小さい恒星は、違う運命をたどるんですねー
太陽の1~8倍程度の質量しかない軽い恒星は、
燃料を使い果たして燃え尽きると、膨らんで赤色巨星になります。
外層は宇宙空間へと放出され、あとには高温高密度の白色矮星が残ります。
こうした過程において、
周りに存在する惑星や小惑星などは、どうなるのでしょうか?
そして、一体何が残されるのでしょうか?
今回、その疑問に答えを出すヒントになる最新の研究成果が発表されました。
白色矮星の周りを取り巻く円盤
この研究では、
ヨーロッパ南天天文台の大型望遠鏡VLTなどを用いて、2003年から12年にわたって観測された、
おとめ座方向の白色矮星“SDSS J228+1040”のデータを調査。
医療の現場で人体をスキャンして診断するのに似た技術、
ドップラー・トモグラフィーと呼ばれるものが使われています。
解析からは、白色矮星の周りを回りながら食い物にされ、
ガス状になって光を放っている構造の詳細な分布が、初めて明らかにされました。
こうした白色矮星の周りのガス状円盤は珍しく、
これまでに7例しか見つかっていないんですねー
研究チームではこの状況を、
1つのはぐれた小惑星が白色矮星に危険な距離にまで接近し、
その強力な潮汐力によって引き裂かれ、白色矮星の周りを取り巻く円盤状構造を、
形成することになったと考えています。
この円盤が作られたのは土星の環と同じようなプロセスなんですが、
スケールは大きく異なるんですねー
“J1228+1040”の直径は土星の7分の1以下しかないのに質量は2500倍もあり、
白色矮星と円盤の内縁までの距離70億キロの間に、
土星とその環はスッポリと収まりまってしまいます。
“J1228+1040”のような天体は、
恒星が一生を終えるときに、どんな環境ができるのかについて、
ヒントを与えてくれます。
70億年後の太陽系の運命を含め、
惑星系で何が起こるのか… 興味が出てきませんか?
死を迎えた恒星と、かつてその恒星の周りにあった惑星との相互作用が、
初めて詳しく解明されました。
遠い未来には、太陽系もこのような運命をたどるようですよ。
年を取れば太陽も赤色巨星から白色矮星になる
質量が太陽の10倍以上の重い恒星は、
超新星爆発を起こして一生を終えることになります。
でも、それよりも質量の小さい恒星は、違う運命をたどるんですねー
太陽の1~8倍程度の質量しかない軽い恒星は、
燃料を使い果たして燃え尽きると、膨らんで赤色巨星になります。
外層は宇宙空間へと放出され、あとには高温高密度の白色矮星が残ります。
こうした過程において、
周りに存在する惑星や小惑星などは、どうなるのでしょうか?
そして、一体何が残されるのでしょうか?
今回、その疑問に答えを出すヒントになる最新の研究成果が発表されました。
白色矮星の周りを取り巻く円盤
この研究では、
ヨーロッパ南天天文台の大型望遠鏡VLTなどを用いて、2003年から12年にわたって観測された、
おとめ座方向の白色矮星“SDSS J228+1040”のデータを調査。
白色矮星と周囲の円盤状構造(イメージ図) |
医療の現場で人体をスキャンして診断するのに似た技術、
ドップラー・トモグラフィーと呼ばれるものが使われています。
解析からは、白色矮星の周りを回りながら食い物にされ、
ガス状になって光を放っている構造の詳細な分布が、初めて明らかにされました。
こうした白色矮星の周りのガス状円盤は珍しく、
これまでに7例しか見つかっていないんですねー
研究チームではこの状況を、
1つのはぐれた小惑星が白色矮星に危険な距離にまで接近し、
その強力な潮汐力によって引き裂かれ、白色矮星の周りを取り巻く円盤状構造を、
形成することになったと考えています。
この円盤が作られたのは土星の環と同じようなプロセスなんですが、
スケールは大きく異なるんですねー
“J1228+1040”の直径は土星の7分の1以下しかないのに質量は2500倍もあり、
白色矮星と円盤の内縁までの距離70億キロの間に、
土星とその環はスッポリと収まりまってしまいます。
“J1228+1040”のような天体は、
恒星が一生を終えるときに、どんな環境ができるのかについて、
ヒントを与えてくれます。
70億年後の太陽系の運命を含め、
惑星系で何が起こるのか… 興味が出てきませんか?