シミュレーション研究から、
髪の毛のように細長いフィラメント状のダークマターの存在が提唱されました。
しかも、この細長いフィラメントは、地球の周りにも多く「生えて」いるそうです。
目に見えない謎の物質“ダークマター”
宇宙を構成しているエネルギーと物質のうち27%を占めている、
目に見えない謎の物質がダークマター(暗黒物質)です。
電磁波で検出することはできないのですが、
周囲に及ぼす重力的な影響を観測することで、その存在は確実視されています。
1990年代に行われた計算や、
過去10年間に実施されたシミュレーションによれば、
ダークマターは、きめの細かい粒子の流れを作り、
同じ速度で動き、銀河の周りを回っているそうです。
その粒子の流れが地球のような惑星に接近した場合、
どんなことが起こるのでしょうか?
重力がダークマターを髪の毛状にする
その答えを出すために、
NASAのジェット推進研究所ではコンピュータシミュレーションを実施。
シミュレーションを分析した結果、
ダークマターの流れが惑星を通り抜けると粒子が集まり、
超高密度のフィラメント状ダークマターになることが示されました。
ダークマターの流れは、
地球から「まるで髪の毛が生えている」ような状態になるそうです。
普通の(目に見える)物質の流れは、
地球を通り抜けることはできず別の方向へそれてしまいます。
でも、ダークマターにとってみれば地球は障害物でもなんでもないんですねー
シミュレーションによると、
地球の重力でダークマターの粒子の流れが集まり折り曲げられると、
髪の毛状になるそうです。
髪の毛を調べれば惑星の内部が分かる
ダークマターの毛にも、
ダークマターが最も集中している「毛根」と、毛の終わりになる「毛先」があります。
地球の核を通り抜けるダークマター粒子は、
粒子の密度が平均の10億倍近くになる「毛根」に集中し、
その位置は地表から約100万キロも離れています。
「毛先」の位置はというと、
地球の表面をかすめて通る粒子の流れによって作られ、
「毛根」の2倍以上も遠いところにあります。
また、木星の核を通り抜けて作られる「毛根」の密度は、
元の1兆倍になるというシミュレーション結果も得られました。
これらのシミュレーション結果を参考に、
ダークマターの「毛根」の場所を、ピンポイントで突き止めることができれば…
そこへ探査機を送ると、
ダークマターに関する、たくさんのデータが得られる っということになります。
シミュレーションを使った発見は他にもあります。
それは、地球内部における密度の変化、
つまり核やマントル、地殻といった構造の変化が、髪の毛に反映されるということです。
もしそういった髪の毛に反映された情報が得られれば、
理論的には、惑星内部の層や凍った衛星の地下海の深さについても、
地図が作れることになります。
興味深い研究成果ですよねー
でも、今回の発見を補強しダークマターの性質を解き明かすには、
まだまだ研究が必要なようですよ。
こちらの記事もどうぞ ⇒ 宇宙の網を作る暗黒物質のフィラメント構造
髪の毛のように細長いフィラメント状のダークマターの存在が提唱されました。
しかも、この細長いフィラメントは、地球の周りにも多く「生えて」いるそうです。
目に見えない謎の物質“ダークマター”
宇宙を構成しているエネルギーと物質のうち27%を占めている、
目に見えない謎の物質がダークマター(暗黒物質)です。
電磁波で検出することはできないのですが、
周囲に及ぼす重力的な影響を観測することで、その存在は確実視されています。
1990年代に行われた計算や、
過去10年間に実施されたシミュレーションによれば、
ダークマターは、きめの細かい粒子の流れを作り、
同じ速度で動き、銀河の周りを回っているそうです。
その粒子の流れが地球のような惑星に接近した場合、
どんなことが起こるのでしょうか?
重力がダークマターを髪の毛状にする
その答えを出すために、
NASAのジェット推進研究所ではコンピュータシミュレーションを実施。
地球の周囲にあるとされる、 髪の毛のようなフィラメント状のダークマター(イメージ図)。 |
シミュレーションを分析した結果、
ダークマターの流れが惑星を通り抜けると粒子が集まり、
超高密度のフィラメント状ダークマターになることが示されました。
ダークマターの流れは、
地球から「まるで髪の毛が生えている」ような状態になるそうです。
普通の(目に見える)物質の流れは、
地球を通り抜けることはできず別の方向へそれてしまいます。
でも、ダークマターにとってみれば地球は障害物でもなんでもないんですねー
シミュレーションによると、
地球の重力でダークマターの粒子の流れが集まり折り曲げられると、
髪の毛状になるそうです。
フィラメント状のダークマターの「毛根」ような部分と地球(イメージ図)。 |
髪の毛を調べれば惑星の内部が分かる
ダークマターの毛にも、
ダークマターが最も集中している「毛根」と、毛の終わりになる「毛先」があります。
地球の核を通り抜けるダークマター粒子は、
粒子の密度が平均の10億倍近くになる「毛根」に集中し、
その位置は地表から約100万キロも離れています。
「毛先」の位置はというと、
地球の表面をかすめて通る粒子の流れによって作られ、
「毛根」の2倍以上も遠いところにあります。
また、木星の核を通り抜けて作られる「毛根」の密度は、
元の1兆倍になるというシミュレーション結果も得られました。
これらのシミュレーション結果を参考に、
ダークマターの「毛根」の場所を、ピンポイントで突き止めることができれば…
そこへ探査機を送ると、
ダークマターに関する、たくさんのデータが得られる っということになります。
シミュレーションを使った発見は他にもあります。
それは、地球内部における密度の変化、
つまり核やマントル、地殻といった構造の変化が、髪の毛に反映されるということです。
もしそういった髪の毛に反映された情報が得られれば、
理論的には、惑星内部の層や凍った衛星の地下海の深さについても、
地図が作れることになります。
興味深い研究成果ですよねー
でも、今回の発見を補強しダークマターの性質を解き明かすには、
まだまだ研究が必要なようですよ。
こちらの記事もどうぞ ⇒ 宇宙の網を作る暗黒物質のフィラメント構造