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火星生命の発見へ! NASAの新探査車は2020年に打ち上げ

2016年09月08日 | 火星の探査
探査車“キュリオシティ”が順調に活動を続けている火星に、
NASAは新しい探査車を送り込もうとしています。

その新しい火星探査車の名前は“Mars 2020”。

2020年の7月にユナイテッド・ローンチ・アライアンスのアトラスVロケットで、
フロリダのケープ・カナベラル空軍ステーションから打ち上げられることが決定したようです。


生命体の発見

“Mars 2020”では費用を節約するために、
多くのハードウェアが“キュリオシティ”と共通化されています。

ただ“Mars 2020”のミッションは生命体の発見に重点をおいているので、
“キュリオシティ”の設計と一部の余剰部品を活用することで開発コストや日数を抑え、
その分ミッションに特化した機器を装備することになります。

新たに加わった装置の中には興味深いものもあります。

それはマイクロホンで、探査車の降下と着陸の音だけでなく地表周辺の雑音も記録するので、
私たちが火星の音を聞く初めての機会になりそうです。

現在プロジェクトは最終設計と新システム構築を進めているところ。
“Mars 2020”の打ち上げ予想コストは2億4300万ドル(約250億円)になるようです。


“Mars 2020”が火星に到着するのは2021年の2月。

土壌を採掘したり、さまざまな観測機器を使って、
火星から“生命が存在した痕跡”を探すことになります。

さらに行われるのが火星資源の綿密な調査。
これによって、将来の有人ミッションで周囲から酸素や、
その他の物質を手に入れる可能性を探るんですねー

そして期待されるのが火星からのサンプルリターンです。

“Mars 2020”では採取したサンプルの将来的な地球への持ち帰りも予定されています。

これまでも月や、小惑星イトカワからサンプルが持ち帰られていますが、
もちろん火星からのサンプルリターンは、このミッションが初めてになります。

地球でサンプルを詳細に分析することで、
さらに詳細な火星の姿が分かってくることが期待されます。

もちろん“キュリオシティ”の探査活動も続けられるので、
私たちの火星に対するイメージを変えるほどの収穫があるかもしれませんね。


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