惑星“GJ 1132b”は、2015年に発見された地球によく似た岩石惑星です。
大きさも地球に近い1.2倍程度なので注目されていたのですが、
残念ながら“GJ 1132b”は地表温度が高すぎて生命は存在できないようです。
ただ最新の研究で分かってきたのが、“GJ 1132b”の大気には酸素が豊富に含まれていること。
もしかすると“GJ 1132b”は、
地球というより、かつての金星の姿に非常に似ている惑星なのかもしれません。
生命には過酷な環境
地球から39光年先にある、赤色矮星“グリーゼ239A”を回る岩石質の惑星“GJ 1132b”は、
地球と比べると大きさは約1.2倍、質量が約1.6倍で、かなり地球に近い惑星といえます。
ただ、赤色矮星から近い距離(225万キロ)を周回しているんですねー
この距離は、太陽と水星の4600万キロに比べても非常に近い距離になります。
なので、“GJ 1132b”の気温は約232℃とかなり暑く、
大気には水が蒸発して出来た水蒸気が大量に含まれていて、
想像を絶するレベルの温室効果によって、生物には過酷すぎる環境になっているようです。
さらにマグマの海が表面に存在することも分かっています。
いくら水や酸素があるとは言え、これほど暑い場合は仮に生命が存在したとしても、
まるで殺菌するように、すべて死滅してしまうと考えられます。
太陽系外の岩石惑星に大気を初めて確認
古代の金星に似ている
また強力な紫外線にさらされることから、水分子は水素と酸素に分解され、
軽い水素は宇宙へと離散している可能性もあるんだとか…
冷たい星の場合は水は生命の存在の可能性になります。
でも、“GJ 1132b”のような高温の惑星の場合には、
逆に水の存在は、惑星が高温で生命の存在し得ない原因となってしまいます。
また、この水蒸気で満ちた高温の大気は溶岩の維持にも役立っていて、
大気中の10%の酸素をマグマが吸収しています。
そして、残りの多くの酸素と水素は宇宙空間へと去ってしまうことになります。
なので研究者は、
“GJ 1132b”が地球というよりはかつての金星の姿に似ている考えています。
金星もまた、最初は地球と同様に豊富な水があったとされ、
海の痕跡も見つかっています。
でも金星は、太陽に近すぎたため、水は干上がって水蒸気になり、
紫外線によって分解されて水素は宇宙へ離散したと考えられています。
ただ、天文学者は金星に酸素がほとんど残っていない理由を謎として残すことに…
“GJ 1132b”の大気は、まだ若い頃の金星によく似ていると考えられています。
なので、現在建設中の巨大マゼラン望遠鏡と、
ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡を組み合わせた次世代の観測体制で、
“GJ 1132b”の大気を分析できれば、
もしかすると「金星の酸素がなぜ消えたのか?」について分かってくるのかもしれませんね。
こちらの記事もどうぞ ⇒ 海があり生命も生存可能だった? 古代の金星は地球にかなり似ていたかも…
大きさも地球に近い1.2倍程度なので注目されていたのですが、
残念ながら“GJ 1132b”は地表温度が高すぎて生命は存在できないようです。
ただ最新の研究で分かってきたのが、“GJ 1132b”の大気には酸素が豊富に含まれていること。
もしかすると“GJ 1132b”は、
地球というより、かつての金星の姿に非常に似ている惑星なのかもしれません。
惑星“GJ 1132b”は大気に豊富な酸素を持っているが、 地表温度が高すぎて過酷な環境を持っている(イメージ図)。 |
生命には過酷な環境
地球から39光年先にある、赤色矮星“グリーゼ239A”を回る岩石質の惑星“GJ 1132b”は、
地球と比べると大きさは約1.2倍、質量が約1.6倍で、かなり地球に近い惑星といえます。
ただ、赤色矮星から近い距離(225万キロ)を周回しているんですねー
この距離は、太陽と水星の4600万キロに比べても非常に近い距離になります。
なので、“GJ 1132b”の気温は約232℃とかなり暑く、
大気には水が蒸発して出来た水蒸気が大量に含まれていて、
想像を絶するレベルの温室効果によって、生物には過酷すぎる環境になっているようです。
さらにマグマの海が表面に存在することも分かっています。
いくら水や酸素があるとは言え、これほど暑い場合は仮に生命が存在したとしても、
まるで殺菌するように、すべて死滅してしまうと考えられます。
太陽系外の岩石惑星に大気を初めて確認
古代の金星に似ている
また強力な紫外線にさらされることから、水分子は水素と酸素に分解され、
軽い水素は宇宙へと離散している可能性もあるんだとか…
冷たい星の場合は水は生命の存在の可能性になります。
でも、“GJ 1132b”のような高温の惑星の場合には、
逆に水の存在は、惑星が高温で生命の存在し得ない原因となってしまいます。
また、この水蒸気で満ちた高温の大気は溶岩の維持にも役立っていて、
大気中の10%の酸素をマグマが吸収しています。
そして、残りの多くの酸素と水素は宇宙空間へと去ってしまうことになります。
なので研究者は、
“GJ 1132b”が地球というよりはかつての金星の姿に似ている考えています。
金星もまた、最初は地球と同様に豊富な水があったとされ、
海の痕跡も見つかっています。
でも金星は、太陽に近すぎたため、水は干上がって水蒸気になり、
紫外線によって分解されて水素は宇宙へ離散したと考えられています。
ただ、天文学者は金星に酸素がほとんど残っていない理由を謎として残すことに…
“GJ 1132b”の大気は、まだ若い頃の金星によく似ていると考えられています。
なので、現在建設中の巨大マゼラン望遠鏡と、
ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡を組み合わせた次世代の観測体制で、
“GJ 1132b”の大気を分析できれば、
もしかすると「金星の酸素がなぜ消えたのか?」について分かってくるのかもしれませんね。
こちらの記事もどうぞ ⇒ 海があり生命も生存可能だった? 古代の金星は地球にかなり似ていたかも…