今日は高田の町家めぐり。
ちょうど7~9日まで「越後高田町家三昧」というイベントが行われていて、メインロードは高田花ロードと名付けられ、仮装大会があったりミニコンサートがあったり、高田の街はちょっとしたお祭ムード。雪国城下町高田ならではの雁木通りと町家を活かして「まちを元気にしたい」と市民有志と上越市が協力して開催しているもので、今回の活弁公演会場「高田日活」も「まちなみ散策ツアー」の一ケ所に入っておりました。
昨夜は、ザ・ブリリアント・ブラスの華やかで和やかな演奏とともに、たくさんのお客さまにお目見えができ、貴重な体験をさせていただいた一夜でした。
あの古い映画館の雰囲気、空気、黒白の昔のフィルム、そして活弁とブラスバンドの生演奏。皆さん、ちょっとした異次元空間を味わって帰られたようでした。
http://www.officebflat.jp/
準備期間2ヶ月あまりでばたばただったと思いますが、ザ・ブリリアント・ブラスの皆さん、忙しい中を企画運営し、センスのいい選曲をし、愛情のこもった演奏を届けて下さいました。今も演奏が頭の中を廻っています。
リーダーでトランペットの梅山さん、同じくトランペットの江谷さん、小林さん、トロンボーンの笠野さん、宮崎さん、ホルンの田中さん、チューバの渡辺さん、ドラムスの寺尾さん。とても和気あいあい、いいチームワークで、音楽と自分達の街や文化と仲間たちを大事にしている姿が気持ちよく、全国あちらこちらでそうした方々と出会えるというのは幸せな事だなあとしみじみ思いました。
それにしても、映画館は、窓、天井、時計、置いてあるものがみんな歴史を感じさせるものばかり、それが博物館に展示されてあるのと違いまだ現役というところにまた価値があり、あれもこれもと写真に撮りたくなってしまいました。特に映写室は、今だこんな映写機を使っているところはほとんどないだろうという昔のままのシステムで、うちのマネージャーさんはあまりの感激に少年のように目を輝かせ「大学時代に映写技師のバイトをしていた頃の、そのままだよ!」上映中フィルムがじわじわと燃えてしまって何コマかダメになり、支配人に怒られたことなどを懐かしく思い出しておりました。
「物や場所にも魂が宿る」はザ・ブリリアント・ブラスの梅山さんの持論で、彼は最後に舞台で「今日はこの映画館も喜んでいることでしょう」と挨拶して下さっていました。
支配人の熊谷さんは「義父が弁士だったこともあって、この会館を閉める時は活弁をやろうと思っていたんですけど、もうちょっと頑張れるかしらね。今日は楽しい思いをさせてもらいました」と。これはとても嬉しい言葉でした。
現在高田日活は、たまにイベントをやる以外は細々とロマンポルノの上映を続けているとのことなのですが、もっと市民と一緒に上映会やイベントができるようになっていったら、もしかすると、今は数少なくなった現役の明治からの洋風建築映画館目指して、近隣や遠方からもお客さんが来るように…ならないとも限りません。(老朽化と耐震強度の問題はもちろんありますが…)
ちなみに、今日8日は、ここで落語会。上越出身の三遊亭白鳥さん、柳家はん治さん、林家いっ平さんの「景観寄席」が開かれました。昼には小中学生対象の「こども落語会」も。
今回の公演、CATVの市民ディレクターさんが、企画段階から、梅山さんを中心にザ・ブリリアント・ブラスを追って取材していました。NHK山形にいた頃の私も、こうした話があったらきっと提案リポートしていました。アナウンス技術を磨くことはそっちのけで、地域の面白そうなリポート作りに夢中になっていたあの頃の自分を思い出しました。成長度は思い遣られますが…
とにかく、いらして下さったお客さま、ザ・ブリリアント・ブラスの皆さん、いろいろな注文に対応して下さった照明、音響の方々、そして映画館支配人の熊谷栄美子さん、御縁を繋いで下さったすろ~しねまのハッタさん、ありがとうございました。…打ち上げ、にぎやかで、ちょっと飲みすぎましたかね。
今日も、高田は雨が激しく降ったり晴れたりの忙しいお天気でしたが、街路に続く雁木のおかげで傘も持たずほとんど濡れずに、点在する町家を廻ることができました。高田地区には、今もおよそ16Kmもの雁木通りが現存し利用されていて、これは日本一なんだとか。
住宅の多くは「うなぎの寝床」と例えられる町家で、江戸後期から戦前にかけて建てられたものが600~700棟も現存していると推計されています。
築150年にもなる江戸時代からの旧今井染物屋(写真)、数年前までおばあちゃんが生活していたという旧金津桶屋、今は甘味処「あわゆき亭」として改装された旧麻屋高野など、繁栄した城下町高田の町家文化を垣間見て、心豊かな半日を過ごさせていただきました。また訪ねた町家のあちらこちらで昨夜観に来て下さった方々が御挨拶下さり、嬉しかったです。「あわゆきぜんざい」も、おいしかった。
「活弁」は、昭和初期まで、どこの地域でも、必ずなんらかの形で楽しまれていた娯楽です。映画は最大の娯楽で小さな町にも上映する小屋はありました。それぞれの土地に、街に、映画の歴史や文化は必ず息づいています。
全国様々な町で、地元の方々の主導で、その地域ならではの「場所」「仕掛け」「演目」等を考えていただいて「現代の活弁公演」ができたら。町の方々の顔や歴史が見える公演、そしてそれが自分たちの町の良さの再発見だったり、世代を超えたお祭作りだったり、親子で映画を楽しむ機会だったりして、何かをその土地にもたらしてくれる。私はそうした旅を、活動弁士として訪れながら毎回ミニリポートしていくー。
これは、活動弁士としての私のやりたいことの一つでした(もちろん、弁士としての私の精進が大前提ですが)。今回はまた一歩を踏み出せたような気がしています。
高田城跡の公園は、春は桜が、そして夏はお堀を覆い尽くす蓮の花が、非常に美しいのだそうです。雪の積もる冬の風情も捨てがたい。また訪れたい街です。
ちょうど7~9日まで「越後高田町家三昧」というイベントが行われていて、メインロードは高田花ロードと名付けられ、仮装大会があったりミニコンサートがあったり、高田の街はちょっとしたお祭ムード。雪国城下町高田ならではの雁木通りと町家を活かして「まちを元気にしたい」と市民有志と上越市が協力して開催しているもので、今回の活弁公演会場「高田日活」も「まちなみ散策ツアー」の一ケ所に入っておりました。
昨夜は、ザ・ブリリアント・ブラスの華やかで和やかな演奏とともに、たくさんのお客さまにお目見えができ、貴重な体験をさせていただいた一夜でした。
あの古い映画館の雰囲気、空気、黒白の昔のフィルム、そして活弁とブラスバンドの生演奏。皆さん、ちょっとした異次元空間を味わって帰られたようでした。
http://www.officebflat.jp/
準備期間2ヶ月あまりでばたばただったと思いますが、ザ・ブリリアント・ブラスの皆さん、忙しい中を企画運営し、センスのいい選曲をし、愛情のこもった演奏を届けて下さいました。今も演奏が頭の中を廻っています。
リーダーでトランペットの梅山さん、同じくトランペットの江谷さん、小林さん、トロンボーンの笠野さん、宮崎さん、ホルンの田中さん、チューバの渡辺さん、ドラムスの寺尾さん。とても和気あいあい、いいチームワークで、音楽と自分達の街や文化と仲間たちを大事にしている姿が気持ちよく、全国あちらこちらでそうした方々と出会えるというのは幸せな事だなあとしみじみ思いました。
それにしても、映画館は、窓、天井、時計、置いてあるものがみんな歴史を感じさせるものばかり、それが博物館に展示されてあるのと違いまだ現役というところにまた価値があり、あれもこれもと写真に撮りたくなってしまいました。特に映写室は、今だこんな映写機を使っているところはほとんどないだろうという昔のままのシステムで、うちのマネージャーさんはあまりの感激に少年のように目を輝かせ「大学時代に映写技師のバイトをしていた頃の、そのままだよ!」上映中フィルムがじわじわと燃えてしまって何コマかダメになり、支配人に怒られたことなどを懐かしく思い出しておりました。
「物や場所にも魂が宿る」はザ・ブリリアント・ブラスの梅山さんの持論で、彼は最後に舞台で「今日はこの映画館も喜んでいることでしょう」と挨拶して下さっていました。
支配人の熊谷さんは「義父が弁士だったこともあって、この会館を閉める時は活弁をやろうと思っていたんですけど、もうちょっと頑張れるかしらね。今日は楽しい思いをさせてもらいました」と。これはとても嬉しい言葉でした。
現在高田日活は、たまにイベントをやる以外は細々とロマンポルノの上映を続けているとのことなのですが、もっと市民と一緒に上映会やイベントができるようになっていったら、もしかすると、今は数少なくなった現役の明治からの洋風建築映画館目指して、近隣や遠方からもお客さんが来るように…ならないとも限りません。(老朽化と耐震強度の問題はもちろんありますが…)
ちなみに、今日8日は、ここで落語会。上越出身の三遊亭白鳥さん、柳家はん治さん、林家いっ平さんの「景観寄席」が開かれました。昼には小中学生対象の「こども落語会」も。
今回の公演、CATVの市民ディレクターさんが、企画段階から、梅山さんを中心にザ・ブリリアント・ブラスを追って取材していました。NHK山形にいた頃の私も、こうした話があったらきっと提案リポートしていました。アナウンス技術を磨くことはそっちのけで、地域の面白そうなリポート作りに夢中になっていたあの頃の自分を思い出しました。成長度は思い遣られますが…
とにかく、いらして下さったお客さま、ザ・ブリリアント・ブラスの皆さん、いろいろな注文に対応して下さった照明、音響の方々、そして映画館支配人の熊谷栄美子さん、御縁を繋いで下さったすろ~しねまのハッタさん、ありがとうございました。…打ち上げ、にぎやかで、ちょっと飲みすぎましたかね。
今日も、高田は雨が激しく降ったり晴れたりの忙しいお天気でしたが、街路に続く雁木のおかげで傘も持たずほとんど濡れずに、点在する町家を廻ることができました。高田地区には、今もおよそ16Kmもの雁木通りが現存し利用されていて、これは日本一なんだとか。
住宅の多くは「うなぎの寝床」と例えられる町家で、江戸後期から戦前にかけて建てられたものが600~700棟も現存していると推計されています。
築150年にもなる江戸時代からの旧今井染物屋(写真)、数年前までおばあちゃんが生活していたという旧金津桶屋、今は甘味処「あわゆき亭」として改装された旧麻屋高野など、繁栄した城下町高田の町家文化を垣間見て、心豊かな半日を過ごさせていただきました。また訪ねた町家のあちらこちらで昨夜観に来て下さった方々が御挨拶下さり、嬉しかったです。「あわゆきぜんざい」も、おいしかった。
「活弁」は、昭和初期まで、どこの地域でも、必ずなんらかの形で楽しまれていた娯楽です。映画は最大の娯楽で小さな町にも上映する小屋はありました。それぞれの土地に、街に、映画の歴史や文化は必ず息づいています。
全国様々な町で、地元の方々の主導で、その地域ならではの「場所」「仕掛け」「演目」等を考えていただいて「現代の活弁公演」ができたら。町の方々の顔や歴史が見える公演、そしてそれが自分たちの町の良さの再発見だったり、世代を超えたお祭作りだったり、親子で映画を楽しむ機会だったりして、何かをその土地にもたらしてくれる。私はそうした旅を、活動弁士として訪れながら毎回ミニリポートしていくー。
これは、活動弁士としての私のやりたいことの一つでした(もちろん、弁士としての私の精進が大前提ですが)。今回はまた一歩を踏み出せたような気がしています。
高田城跡の公園は、春は桜が、そして夏はお堀を覆い尽くす蓮の花が、非常に美しいのだそうです。雪の積もる冬の風情も捨てがたい。また訪れたい街です。