akikoの「活動」徒然記

活動弁士佐々木亜希子の身の周りの出来事やふと感じたこと

はままつ映画祭2008

2008-11-24 | 活弁
第7回木下恵介記念はままつ映画祭2008(11月21~24日)にお招き頂き、『滝の白糸』『月世界旅行』の活弁をさせていただきました。3回目の出演になります今年の会場は、松濤劇場。市内でもっとも古い昭和25年からの映画館で、いい雰囲気でした。たくさんのご来場、ありがとうございました。
22歳の入江たか子さんの美しさ。岡田時彦さんの麗しさ。溝口健二監督が描く泉鏡花の世界ー大好きな『瀧の白糸』を語らせていただけて光栄でした。語りはまだまだですが、本当に感動できる名作なので、会場のお客さまも涙を流していらっしゃいましたし、今後も多くの方に観ていただきたいと思っています。

マネージャーさんの義弟さんが浜松在住で、観に来て下さったのですが、以前看板絵師の井上富雄さんの弟子として絵看板を描いていたそうで、松濤劇場に展示してある井上さんの絵看板に目を細めておりました。先日のとよはしスロータウン映画祭では、井上富雄さんの絵看板がたくさん展示されていて、ご本人も上映会にご来場下さっておりました。80代半ばで現在も精力的に活動していらっしゃる方で、私は関心しきりだったのですが、世間は狭いものです。

この24日は映画祭最終日。トークゲストでNHK衛星映画劇場支配人の渡辺俊雄氏もいらしていて、クロージングパーティまでご一緒させていただきました。
現在、黒澤明特集中のNHK衛星映画劇場。黒澤明監督と木下恵介監督がライバル関係にあったのは自他ともに認めるところで、様々なエピソードを紹介しつつ、木下監督の今後の再評価を望むトークショーとなりました。木下監督が、黒澤監督や小津監督、溝口監督に比べ世界的評価を得にくかった一つの理由に、作風が多岐に渡り、一定のスタイルを持たなかった、ということがあります。才能豊かで、実験的精神にあふれていたがゆえで、テーマに関してはゆるがないものがあり、今、再評価されてしかるべき作品がたくさんある気がします。

新旧、とにかく、映画は楽しいですね。現在日本国内には年間100くらいの映画祭があるとか。ネットワーク化とともに、活弁による初期映画文化体験の普及を進めるべきだね、という渡辺さんの言葉も、励みになりました。皆さま、この度も本当にありがとうございました。

深夜0時過ぎに母方の祖母が他界しました。生前はいろいろと応援してくれた祖母。今日は観に来てちょっとふらふらな私に力を貸してくれてたかも…
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