akikoの「活動」徒然記

活動弁士佐々木亜希子の身の周りの出来事やふと感じたこと

杉村春子の後輩、太地喜和子

2005-11-28 | 映画・芸術・エンターテインメント
 うちのマネージャーさんは、昔、若い時分に文学座で少し俳優修行をしたことがある(あのダミ声はその頃の無理な発声練習のせいだそう)。中村雅俊さんと同期で、太地喜和子さんのお付きをやっていた。太地さんに可愛がられ、杉村春子さんの話などいろいろと聴いたらしい。太地喜和子さんは、杉村春子さんと気質が似ている、後継者だと言われて、杉村さんに大事に育てられた。

 一昨年の新「白い巨塔」の大ヒットで、昨年テレビで再放映された「白い巨塔」1978(昭和53)年のフジテレビ版。旧作の方が断然面白かった。田宮二郎の財前教授の凄み、山本學の里見教授の正義感と爽やかさ。文句のないはまり役だった。太地喜和子は、財前教授の愛人役。黒木瞳も悪くはないが迫力が違う。金や名誉欲渦巻く影の世界を知りながら、愛する男を支えていくドライそうで実は情に熱い女が、太地さんに見事にハマっていた。

 「女の一代記 杉村春子」を観たマネージャーさんが、太地喜和子は普段あんなきれいな格好なんか全然していなかった、と苦笑した。いつもジャージで、杉村さんには「あんたもっとマシな格好しなさい」と言われていたらしい。
 それにしても太地さんは酒好きだった。それがある意味身の破滅に繋がってしまったが、春子さんくらい長生きしてくれたら、もっと彼女の代表作が残ったかもしれないと思うと、非常に残念である。
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