
犬養(いぬかい)道子さん(作家・評論家)の働きかけで、平成8年7月、戦火が止んだクロアチアで、日本の青年たち数名が、復興に向けてのボランティア活動を行いました。彼らは砲撃を受けて破壊された民家のがれきを片づける仕事をしましたが、その勤勉さ、協調性、周囲の人への配慮がすばらしく、何よりも現地の人の考え方を大切にして復興活動を手伝ったということです。
現地で青年たちのお世話をした神父さんは、『彼らには、欧米人に少し欠けているもの、つまり、優しさに満ちた思いやりがあった』と、犬養さんに伝えてきました。長い間、国際社会で孤軍奮闘してきた犬養さんは、日本人として、うれしくて、うれしくて涙が止まらなかったそうです。






