井上もやしの日常

ほぼ「つぶやきの墓場」となっております。ブログやSNSが多様化して,ついていけないのでございます。

白鳥と吉川さん

2012-06-25 23:48:35 | Weblog
 この土日は新潟市で学生生活を送る二男の様子を見に行ってきました。

 ついでに寄ってみたのが阿賀野市(旧・水原町)の瓢湖です。瓢湖は白鳥が訪れる湖として知られていますが、日本で初めて白鳥への餌付け(ここでは餌付けの是非は問いません)に成功したところとして有名です。警戒心の強い白鳥に対して、地元の吉川重三郎・繁男親子が2代にわたって餌付けを続け、年々瓢湖へ飛来する白鳥が増えていったそうです。

 この話をどこで知ったかというと、私が小学校3年生か4年生の頃の国語科教科書(光村図書版)に載っていた説明文です。40年以上も前の話なので詳細は覚えていません。でも、「白鳥おじさん」である吉川さんが「こーこー」と呼びながら、茶殻やパンの耳、ミカンの皮などの餌をまく様子が描かれていたと思います、多分。

 瓢湖に向かったのは24日。二男と妻と新潟市から49号線を通って阿賀野市へ入りました。驚いたのは阿賀野市の中心部(←これこそ、昔の水原町です)から1km弱ほどのところに瓢湖があったことです。私の印象としては人里から離れた山深い土地を想像していたのに、市街地に余りに近いことに驚きました。また、瓢湖は天然の大きな湖ではなく、寛永年間に造られた小さな人工の用水池というのにも驚きました。瓢湖周辺が総合公園のようになっていて、その西側で、丁度、あやめ祭りが開かれていてかなりの人出でした。「まさか6月に白鳥がいるはずないよね!」と思いながらも、瓢湖を覗くと中央よりの島のようなところに白鳥が10羽ほどいました。怪我をしているのか、高齢なのか分かりませんが、のんびりと日向ぼっこをしていました。

 40年以上経っても頭の片隅に残り続け、瓢湖に行ってみたい気持ちにさせる小学校のときの教科書。子どもを洗脳するなんて案外簡単なことかも知れません。

映画「君への誓い」 ~記憶の空白~

2012-06-16 21:55:20 | Weblog
 レイチェル・マクアダムスに惚れました。大半の人は「きみに読む物語(←夏のお嬢さん可愛い!)」か「シャーロック・ホームズ(←アイリーン、カッコイイ!)」あたりで彼女の虜になったと思いますが、私の場合は今年1月2日にBS JAPANで見た「きみがぼくを見つけた日」です。時間旅行できる男の妻役でした。とにかく、にこやかにとろけるような愛で男の全てを受け入れる姿が素敵でした。(ま、論理的にはツッコミどころ満載の作品ですが、レイチェルの笑顔に免じてここではツッコミません。笑)

「君への誓い」の紹介は「映画.com」さんから転載します。
(ここから引用)
「きみに読む物語」のレイチェル・マクアダムスと「親愛なるきみへ」のチャニング・テイタムが主演するラブストーリー。幸せな新婚生活を送っていたレオとペイジはある日、交通事故に遭い、ペイジが記憶の一部を失ってしまう。2人が出会ってからの記憶が抜け落ち、その記憶がもう戻らないことを知ったレオは、2人の出会いからやり直すことを決意。ペイジにアプローチを開始するが、そんなレオに対してペイジの両親や元婚約者が立ちはだかり……。
(引用終わり)
 原題は"THE VOW"。単純に「誓い」という意味です。でも、日本語題名にするときに安易に「きみ(「君」もあり)」とか「ぼく(「僕」もあり)」とか「奇跡」とか「愛」とかを使いすぎて紛らわしい邦題になっているときが多いと感じます。

 さて、作品のほうは交通事故以前4年間の記憶を喪失したペイジの記憶を戻そうと奮闘するレオの姿を骨太にかつ爽やかに描いています。チャニング・テイタム演じるレオは非常に木訥な印象ですが、前半、夫であるのにいろいろな努力をしてもペイジにとっては他人同然のままで、そのやるせない哀しさやもどかしさを上手く表現していると感じました。自分にとっての記憶の定義を棒読みっぽくぼそぼそ語るレオは木訥そのものです。笑顔と困り顔がとってもナチュラルなレイチェルの表情も天下一品です。

 実家や元婚約者との呪縛から逃れ、レオに戻っていくペイジの心理状態がもう少し描かれていればさらによいとは思いましたが、実話を基に2時間弱でよくまとめられていた作品でした。そう、「過去を悩むよりもこれからを生きる」。飲み会で記憶が飛んで周りに迷惑かけたのかしらと一瞬悩んでも、ま、いっか、今日は品行方正に生きようと思う私にそっくりです!(苦笑)

 ☆ 総合得点  85点