井上もやしの日常

ほぼ「つぶやきの墓場」となっております。ブログやSNSが多様化して,ついていけないのでございます。

原点の音楽 ~天才ミコちゃん!~

2010-11-30 23:41:58 | Weblog
 何も考えていないときに、ふと頭の中にメロディが流れるときがあります。またはテレビやラジオから往年の流行歌が流れると、なぜか一緒に歌ってしまう自分がいます。それは、奥村チヨだったり、弘田三枝子だったり、園まりだったり、ちあきなおみ(「喝采」以前の「X+Y=LOVE」「4つのお願い」など)だったりします。頭のどこかに10歳前後の歌謡曲体験が埋め込まれているようです。

 スポンジのような吸収力を持った10歳ぐらいの脳に、モノクロの歌番組から流れ出す当時のアイドルたちの歌や、叔父の車に乗ると強制的に聞かせられる8トラック・カーステレオで掛けられている大音量のジャパーニーズ・ポップスがすっかり染みついているのでしょう。

 今回購入したのは弘田三枝子の「エッセンシャル・ベスト(コロムビア)」。1,470円の廉価盤が出ていたので、偏見なしに評価してみようと購入しました。私にとって弘田三枝子はアニメ「ジャングル大帝」の「レオの唄」を歌うお姉さんであり、短期間で体型と顔付きが変わった歌手という認識でした。整形や不倫などと共に語られることが多い弘田三枝子ですが、CDを聴くとその歌唱力に驚きます。「人形の家」のしっとりさもいいのですが、ぽっちゃり体型の頃に歌っていたアメリカン・ポップス(「ヴァケーション」「砂に消えた涙」など)のパンチと繊細さが素晴らしいです! 15曲目は比較的最近の録音かぁ、礒に打ち寄せる波のような歌い方だなぁ、何という曲なんだろうと曲名リストを見たら、あらま、ミーシャの「everything」でした…。どんな曲も自分の世界に採り入れてしまうようで、ミーシャの曲とは別物になっていました。正に神がかりです。(あ、読めた?→)さすがミコさんです! さらにアメリカン・ポップスを歌っていた1960年代半ばの東芝時代の曲を聴きたくなって「ミコちゃんのヒット・キット・パレード」を注文してしまいました。  

映画「トロッコ」 ~起伏なしの苦痛~

2010-11-24 00:00:47 | Weblog
 今月中有効の「福島フォーラム」の招待券があったので、「トロッコ」を見てきました。大都市では初夏に公開されましたが、福島市は今頃です。注目の尾野真千子が主演だったし、台湾を舞台にしていることに惹かれて見に行きました。

 正直言って、いろいろな意味で辛い映画でした。芥川龍之介の短編「トロッコ」をモチーフに製作された作品だそうです。8歳の敦と6歳の弟・凱(とき)が、母親の夕美子(尾野真千子)と共に、急死した父親の遺骨を持って父の故郷である台湾へ出発する物語です。その故郷は台湾の田舎の村で、どこか懐かしい雰囲気でしたが、祖父は日本統治下で青年時代を迎え、祖母は脚が不自由で、叔父・叔母はどこか上手くいっていないようです…。そんなところへ訪れた兄弟は不安を感じながらも、徐々に祖父たちとの生活になれていきます。でも、親子3人を始めとして、どこかうっかり者の判断ぶりなのです。夕美子は「ここで親子3人生活したい。」って義理の父母に深い考えもなく言ってしまうし(東京ではコラムや紀行文を書いて生計を立てていました。しかし、台湾の片田舎では…。)、我が子が行方不明になっているのに小鳥の世話をしているし、兄弟も「東京に戻りたい!」と森林地帯を走っているトロッコに乗り込んでしまうし(飛行機で来たのだから、トロッコでの台湾脱出は無理なのは分かりそうですが…。)。驚きは、なぜに「トロッコ」なのでしょう?? あのストーリーでトロッコを持ち出すのがすごく不自然です。芥川の短編では前半に爽快感・疾走感が感じられますが、この映画ではトロッコのシーンでさえかったるいです。

 田舎の大自然の中で本来の自分らしさを見付けたり、祖父母との生活でたくましくなったりするのは「西の魔女が死んだ」などでも使われた手法ですが、「西の~」以上に筋の起伏がなく、何を訴えたいのと感じました。軍人恩給受給不適格者の手紙が日本から届いたり、日本人は私らに向き合えといったりしている祖父が描かれ、微妙な日本と台湾の関係を伝えたいのかなとも思いましたが、中途半端です。はまる人ははまるのでしょうが、私には合わない作品でした。

 ☆ 総合得点  72点

バケット車 ~信夫山のゆず~

2010-11-21 22:44:06 | Weblog
 去年の今頃は信夫山へゆずの写真を撮りに行ったなぁ…と思い出しました。20日は晴れたものの、雲があちこちにあり、空も薄い水色だったので、いい色が出ないなぁと見送りました。明けて21日は素晴らしい快晴になったので、早速出掛けました。

 信夫山の第2公園手前にゆず畑が広がっています。ゆずの木に梯子を掛け、梯子に登って実を手で収穫しているのが普通ですが、今日はバケット車を使って収穫しているのに出くわしたので驚きました。青空の下、家族総出で仲良く作業している姿が微笑ましいです。バケットの中にはおじいちゃんと孫娘が乗っていました。

DVD「めぐりあう時間たち」

2010-11-14 20:07:00 | Weblog
 NHKのBS2を見ていたら、17日に放送される「めぐりあう時間たち」の紹介をしていました。ベッドに横たわるジュリアン・ムーアの周りに藻が浮いている水が押し寄せてくる印象的なカットでした。これは面白そう!!!!!! 放送日を待ってないで、買ってしまおうと、Yahoo!オークションで1,100円で購入しました。

 内容的には、1923年のロンドン近くに住み「ダロウェイ夫人」を執筆するヴァージニア・ウルフ(ニコール・キッドマン)と、1951年のロスアンジェルスに住むローラ・ブラウン(ジュリアン・ムーア)と、2001年のニュー・ヨークに住んでエイズに冒された友人の受賞パーティを準備する編集者のクラリッサ・ヴォーン(メリル・ストリープ)のある1日が並行して描かれます。時代も家族構成も職業も違い、一見ばらばらの生活のようですが、彼女たちは不安を抱えて悩み続けている点で共通しています。死をも意識している女性もいます。

 つながりのないように見える彼女たちが徐々にリンクしていく(←ここが素敵なところなので、どうリンクするかは秘密にします。)のがこの映画の魅力です。タイプが違いますが、コメディーの「ラブ・アクチュアリー」で個々に描かれていた人物がラストのクリスマス・コンサートに向けてどっと収斂してくるのに似ています。純文学の雰囲気で落ち着いた画面も素敵でした。私は読んだことがないのですが、この小説・映画の基となったウルフの「ダロウェイ夫人」が関係のない2人の女性の暮らしがどこかでシンクロしてくる筋のようですね。

 でも、ベッドの周りに水が押し寄せるような心象風景は1箇所だけで他にはありませんでした…。罪作りなNHK BS2の映画予告です。ま、予告編が一番よくできていたって映画も時々ありますね(苦笑)。

  ☆ 総合評価  80点

イチョウ並木

2010-11-04 22:29:19 | Weblog
 あづま総合運動公園でイチョウ並木のライトアップが始まりました。10月30日から11月14日までです。昨年はカメラを持って出掛けたときには既にほとんどの葉が落ちていたので、今年は早めに撮影しようと、今日、出掛けました。

 夕飯を摂って、公園に着いたのが午後7時35分。ライトアップは午後5時に始まり、8時ぴったりに終了するので、急げ急げでシャッターを切りました。

駅長ばすは睡眠中

2010-11-03 21:29:59 | Weblog
 11月3日は、かつて「晴れの特異日」だったそうだが、近年は台風が遅くやってくるためにお天気が不安定な時期となってしまったらしい。でも、折角の祝日だ。妻と母とドライブに出た。

 お天気が朝からぱっとせず、吾妻山方面は雲が掛かっていたので、南に進み、栃木県と接している西白河郡西郷(にしごう)村の雪割橋(ゆきわりばし)を目指した。しかし、ここもお天気が悪く、時折小雨がちらついていた。そんな訳で、撮影しても色の鮮やかさが感じられない。


「途中で消滅する国道」で一部のマニアに有名だった国道289号線が2年前に全面開通したことを思い出し、雪割橋から先に進んだ。甲子(かし)高原と呼ばれる場所である。那須高原の北に位置し、紅葉の美しい場所であるが、今日は気温が摂氏3度ほどでみぞれから本格的な雪になり始めた。西郷村と南会津郡下郷(しもごう)町とをつなぐ4キロメートル強の甲子トンネルを抜けた。下郷町側も雪が降っていて、路肩には2センチメートルほどの積雪があった。幸い車道は湿潤状態で凍結はしていなかったが、速度を落として走った。

 下郷町に入り、目指したのが中山風穴(なかやまふうけつ)。大内宿や塔のへつりは以前訪れたことがあるし、観光客が大勢いて渋滞に巻き込まれると思ったので、超マイナーな中山風穴にした。あちらこちらが浸食・陥没した火成岩で出来た山の斜面から冷風が吹き出ていて、その周辺は冷風のために寒冷に適した植物群が生育しているそうだ。「クマ出没中」の表示板は、この秋の熊ニュースを見ている身には恐怖心をあおる。車を道端に停めて、数分歩くと、「風穴」の表示板を見付けた。小さい…。余りに小さい。幼児が掘った落とし穴程度である。手か顔をちょっとかざす程度の大きさしかない。そっと、手をかざしてみると…。

 何も感じない。風も吹いてない。どうやら、冷風を感じるのは、夏の暑い時期だけらしい。外気温が低い今頃は、山の内部の冷たい空気が流れ出していないようだ。暑い時期にまた訪れたいと思った。帰りに冷気を体感できる施設を見付けた。周りを石垣で囲んだ東屋のような施設だ。冷たい空気が吹き出すという穴のそばに温度計があり、それは摂氏4度を指していた。内部と外部の温度にほとんど差がないので風が吹かないのであろう。夏に来るべき場所だ。

 下郷町から国道121号線を会津若松に向かって北上した。途中、「ばす」というネコが会津鉄道の名誉駅長を務めている芦ノ牧温泉駅があるはずだ。カーナビを頼りに向かってみた。多くのテレビや雑誌で採り上げられているばすの姿を撮影しようと思ったが、残念なことに駅長室の中でぐっすりと睡眠中であった。小屋から引っ張り出してくる訳にもいかず、駅長室を撮影した。

元々は駅周辺をうろつく迷いネコだったのに、関連グッズで金を稼いでいるので、会津鉄道にとっては招き猫である。ひっきりなしに観光客が駅を訪れ、「ええ、折角来たのに眠っているのぉ?! 会えないのぉ!」とがっかりし、代わりに駅の構内で販売されているばすのストラップやキーホルダー、ポストカードなどを買っていくのであった。


 私は仕事中のばすを写真に撮れなかったので、幸運にも職務中のばす画像を撮影できた方のブログから転載させていただく。これが芦ノ牧温泉駅の名誉駅長ばすのお姿である。