井上もやしの日常

ほぼ「つぶやきの墓場」となっております。ブログやSNSが多様化して,ついていけないのでございます。

映画「ノルウェイの森」

2010-12-31 13:58:55 | Weblog
 話題作ということで27日のメンズデイ(男性1,000円)に鑑賞しました。午前8時半開始の1回目上映は観客3名。子どもたちの冬休み期間なので、他の時期よりも早い時間帯から「ウルトラマンゼロ」「チェブラーシカ」「ハリー・ポッターと死の秘宝」などを上映していますが、本格的な年末年始休みに入っていないために大人向け作品の本作は3人のための上映でした。

 概ねの映画評では高い評価が多かったのですが、やはり一言で言うと、「絵は美しいが、内容がない」。撮影がリー・ピンビンで、この人は「トロッコ」や「空気人形」を撮影した人です。「トロッコ」(←この作品も何が言いたいのか分からなかった。)の森のシーン、「空気人形」の墨田川沿いの景色などは確かに出色の出来です。日常の風景をうまく切り取ることができる人だと思っていました。本作も雪山、草原、食卓、プールなどのシーンではっとさせられます。

 でも、登場人物の苦悩がほとんど感じられません。重苦しい場面が多いのは分かりますが、人物の内面までを描き尽くしているかというとそこまでいってないようです。映画で内面を描くのは、文学作品と比べて難しいことですが、回想するとかモノローグを入れるとかしないと、登場人物が今、何をしたいのかが見えてきません。村上春樹の「ノルウェイの森」を超ダイジェストにして、特に工夫もせずに時間の経過通りにそのまま映像化したようです。もしかしたら、原作を読んだ人にはうまく伝わっているのかも知れませんが(実は、私も当時、初版で買いました。「ベストセラーはほとぼりが冷めてから読め。」という誰だかの言葉を信じてまだ読んでないけど。あ、言い訳?)、疑問が解決されないままに、話が進んでいって、徐々に混乱します。それから、混乱のもう一つの原因は、ワタナベのぼそぼそした喋りと直子の囁くような台詞のため、5%くらいの台詞を聞き取れなかった私の耳のせいかもしれません。

 高校の同級生・キズキは何で自殺したの(あのことだけで??)?
 ワタナベは直子を義務感で愛しているの?
 直子は東京に出てきて何をしていたの? 
 60年代の二十歳そこそこの若者が冷蔵庫やステレオを持っているの?
 ワタナベや直子の台詞回しがなぜに書き言葉なの(漢語も多い)?
 曲の使い方があれでは、題名を「ノルウェイの森」にした意味が余りないのでは?
 緑はどうして東南アジアのカワイコちゃん顔なの?
 ワタナベとキズキと緑のスタイルが良すぎるのはなぜ?
 などなど。

 小説「ノルウェイの森」を原作に、この映画が出来ているのだが、やはり映画も独立した作品であるのだから、時間的な構成や台詞回し、人物設定、舞台などもう一工夫して欲しいと感じました(←村上春樹に気を遣った?)。登場人物のやりとりの間に挟まれたリー・ピンビン撮影の素敵な自然美では彼らの苦しさ・悩みが感じられません。さわやかなだけです。

 ラスト近くもどうなんだろう…です。精神治療施設で直子と一緒だった音楽療法士のレイコ先生がワタナベの部屋を訪ねてきて、交わる場面です。この場面は、本来は直子に対する2人の鎮魂歌でなければならないのでしょうが、これでは恋人を失ったばかりの年下を誘惑する単なるエッチなお姉さんです…。原作ではビートルズの曲が沢山登場するし、「ノルウェイの森」の曲も何度か出て来るようですが、映画では中盤、施設内でレイコ先生が生ギターで1曲弾き語りするだけです。ビートルズ・ナンバーの使用料が高かったか、映画の内容にふさわしくないとビートルズの楽曲を管理する団体から許可が下りなかったのでしょうね。
 
 最後の最後、緑に電話するワタナベで終わります。再生の物語なのでしょうが、緑も一癖もふた癖もある女性なだけに、「(500)日のサマー」のような前向きな希望が感じられません。ワタナベは面倒臭いタイプが好きな「メン専」なのかも知れません。

 冬休みには、今月中旬に買ったトラン監督のDVD「アイ・カム・ウィズ・ザ・レイン」を見て、もう少し彼を研究してみます。原作本もちゃんと読んでみようかしら。


 ☆総合得点  75点


 

ポイント4割減!!

2010-12-15 23:53:31 | Weblog
 今日15日は、5の付く日でバンダレコードのポイントが2倍になります。それで、広告で見て気になっていたノラ・ジョーンズの「ノラ・ジョーンズの自由時間」を買いに行きました。その時もらったのが、画像のチラシです。

 購入金額の5%がポイントで還元されていましたが、来年から3%還元ですか…。これではポイント還元4割減です!! バンダレコードは関東・東北のみにあるこぢんまりしたチェーン店です。通常5%還元で、特定の日(例えば、福島西道路店では5の付く日)や予約だと10%ポイント還元になります。新星堂あたりは、ポイントカードの全ての箇所にスタンプが押されたところで割引に利用できる等の縛りがあり、どれほどポイントを無駄にしたか分かりません。(←家族持ちの中年親父がカード有効期限の1年間でカード全てにスタンプを押されるのは到底無理です。)それだけに、たとえ1ポイントであっても1円割引として使えるバンダレコードを頼りにしていたのにぃ! やっぱり業界が苦しいようですね。

 確かにCDショップを覗くと、私が若かった頃のように客がいません。まず中高生がほとんどいません。音楽データのネット配信普及とかアマゾンや大型電気店系のCD・DVD売り場の利用とかが原因なのかも知れませんが、親戚から小遣いをもらうたびに、独身時代に月給をもらうたびにLPやEPを購入していた私には寂しい限りです。

やっぱり素人じゃない! ~でも、八幡愛は大物かも~

2010-12-11 02:22:18 | Weblog
 週の疲れを引きずりながらも、「探偵!ナイトスクープ」を見ていた。福島県で放送している福島放送はキー局の朝日放送よりも1週間と1時間ちょっと遅れての放送である。10年近く前には朝日放送と同じ時間帯に週遅れなしに放送していた時期もあるが、現在はテレビ朝日の金曜ドラマの後に1週間遅れで放送されている。局長の西田敏行の出身地・福島県なのに、1週間遅れという時間差が哀しい。

 12月10日深夜(←正確には11日)放送の1本目の依頼者は、25mプールを泳ぎ切りたいという兵庫県に住む女性。でも、美しすぎる! カメラ慣れしすぎている!! ワンカットでも素人が白ビキニで全国放送に出ちゃうの!!! スタイルが良すぎる!!!と疑問だらけ。ネット検索すると、幸いなことに「探偵!ナイトスクープ」のコアなファンがビデオ起こしをして放送内容を文字として正確に記録しているサイトが幾つもあり、そこで確認した。依頼者の名前は、兵庫県でダンス教室の事務員をしている八幡愛さん、23歳。

 次に「兵庫県 八幡愛」で検索すると、彼女の沢山の画像や販売されているDVDがばーっと現れた。これは、素人ではない。タレントさんだ。おまけにアメブロでも日々のことを書いているらしい。庶民というか素人の一般大衆が希望や願望、悩みなどを抱いて出演することがこの番組の面白さであるので、タレントさんの出演は確かに疑問を感じる。

 やっぱりというか、彼女が「探偵!ナイトスクープ」に出演したことを書いたブログには500以上のコメントが届いていた…。賛否両論というよりは、タレントなのに素人が関西系芸人と絡むあの長寿番組に、素人と偽って出たことに対する非難がほとんどであった。「仕込み」「やらせ」「売名行為」等々の言葉が全てを物語っている。

 しかし、しかしである。何と彼女は非難コメントを削除しないどころか、前向きな返信をしているのである。500を越えるコメントの約半分は届いたコメントへの彼女からの返信なのである。今までも炎上して閉鎖したり、コメントの受付停止をしていたりするブログを数々見ていただけにこれは驚きである。八幡愛はただ者ではないと感じた。ちょっぴり応援したくなった。(画像は彼女のブログから転載)
 

晴天の幡祭り

2010-12-05 21:36:51 | Weblog
 ぽかぽかの天気になるという天気予報を見、昨年に引き続いて、今年も木幡の幡祭りにやってきました。

 去年は行くのが遅くて近くの駐車場に停められなかったので、午前8時前に家を出て、飯野町経由で木幡に入りました。8時40分の到着でした。各集落から幡を持った若者が集まってくるところでした。

 午前9時から開会セレモニーで、主催者・来賓挨拶、幡競走、餅つきなどが、スタート地点となる旧・木幡第一小学校校庭で行われました。今年はここを中心に撮りました。

 沢山のカメラマンが東北地方・関東地方から訪れていましたが、やはり人数が多いと一触即発になるのですね。「邪魔だ、どけろ!」「写真撮るのにそんなに怒るなよ!!」などなど。写真を撮るには余計な人物を入れたくないから、前に出たい気持ちは分かりますが、何とかならないのでしょうか。そういえば、20年くらい前、アマチュア無線を盛んにやっていた頃は、2mバンドの空きチャンネルを取り合って喧嘩しているのをよく聞きました。
(^_^;)

後ろ向きかなぁ ~ミコちゃんのヒット・キット・パレード~

2010-12-01 22:15:13 | Weblog
 ニュースを見る度に段々呆れてきます。

 議会開設120年記念式典に出席した民主党の中井洽衆院予算委員長が、起立していた秋篠宮夫妻に「何で座らないんだ!」などとヤジを浴びせたとされる問題で、自民・みんな・たちあがれ日本の3党は1日、同氏の懲罰動議を衆院に提出したそうです。報道されていることを総合すると、ヤジというよりは独り言か隣の議員とのお喋りに近い感じがします。なんだかそんなことで懲罰動議になったり、「不敬だ!」「土下座しろ!」などの論調になったりするのが信じられません。先に教員の不祥事を書きましたが、教室という内輪の世界においてほんの冗談で言ったことが全国ニュースになってしまうことも信じられませんでした。

 誰かが内輪で(またはオフレコ前提で)言ったことを暴いて問題にしてしまえという、ウィキリークスみたいな考えが日本の政治の世界に広がっていることに危機を覚えます。余りに姑息です。でも、対する民主党も、逢沢一郎・自民党国会対策委員長の携帯電話が鳴ったことについて「議院の品位を傷つける行為」として、同氏に対する懲罰動議を提出して、「目くそ鼻くそを笑う」のようです。スケールの小ささに呆れてしまいます…。
(-_-)

 臨時国会の会期末が今月3日なのに、素人の目から見ても何やってるのかと思います。郵政改革、労働者派遣法改正案、「朝鮮王朝儀軌(ぎき)」を韓国に引き渡す日韓図書協定の承認など話し合うことは沢山ありますが、次期国会送りです。国民が民主党から離れていくのをひしひしと感じます。「財政再建」「天下り禁止」「暫定税率廃止」「高速道路無料化」「企業献金廃止」「普天間基地移転」など、昨年夏の打ち上げ花火と比べると、現実はまったくの羊頭狗肉です。一方の自民党の丸川珠代や石原伸晃らのヒステリックなものの言い方にも全く賛同できませんけど。


 これを書きながら、今日アマゾンから届いたミコちゃんのCDを聴いています。10代半ばでアメリカンポップをはつらつと歌っている姿に感動します。彼女は英語の発音もまずまずで、江利チエミみたいな演歌臭いポップスにならない点が素敵です。50年近く前の曲なのに、こうやって東北の片隅に住む私にどきどきを与えてくれるミコちゃんには本当に賛辞を送りたいです!