普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

与謝野さんが経済財政相に

2011-01-14 10:59:55 | 菅内閣

 今朝のWeb版のニュースによると与謝野さんが菅内閣改造で経済財政相に内定したそうです。
 民主党内閣では久しぶりのプロらしいプロの政治家の登場です。
 もし菅さんが彼を旨く使えば政権支持率の向上に繋がるかも知れません。
[与謝野さんが越えねばならぬ壁]
 然し与謝野さんの前には大きな壁があります。
・ばら蒔きと批判の多い民主党のマニフェストと彼の財政再建路線の調整
・昨日の党大会では小沢グループの森ゆうこ参院議員は「健全財政路線の彼の登用は今まの民主党政権の消費税増税凍結の路線に繋がるものだ」と批判が出ました。
・今までの同志の「たちあがれ日本」の平沼さんは「民主党打倒を目指してきたの同政権に入るなど判らない」、与謝野さんが「みすみす沈むと判っている泥船に何故乗るのか」といっています。
・自民党では選挙区で負け、比例代表でやっと当選した彼が、政敵の民主党に加わるのは変節だと批判しています。
・みんなの党の渡部喜美さんも「今の政治のぐちゃぐちゃぶりを象徴する行動を与謝野が取った」と言っているそうです。
 当然国会では彼への批判が集中するでしょう。
 そして民主党政権援助に来た彼に対しても、菅路線に反対する、鳩山・小沢グループが足を引っ張るのは間違いないと思います。
 外野の私から見ても鳩山内閣発足時、国会で「平成の脱税王」だとして鳩山さんをあわやと言うまで追い詰めた与謝野さんが、 (多分)衰えたとは言え一定の影響力を持つ鳩山さんのいる民主党をサポートしようとしているのには違和感があります。
[私の意見]
  産経新聞
によれば、
・舛添さんは、「与謝野氏の判断を尊重する。政治家の行動は結果責任だから、与謝野氏の行動の結果で日本がよくなればいい」と述べ、
・鳩山邦夫さんは
与謝野氏が内閣にいくことは残念だ」としつつも、「与謝野氏は仕事師だ。自分が(菅直人政権に)関与することで、国家的危機を救うことができればという思いだろうと想像している」と期待感を示したそうです。
 与謝野さんにどことなく似た所がある(と勝手に思っている)私としては与謝野さんの気持ちがある程度判る気がします。
 邦夫さんが言うように、 (私の場合は現役時代の保全の)仕事師として菅さんのやり方が見ておられず、国のためになることなら手を出して何とかしたい気持ち、そしてチャンスがあれば自分の立場や困難な情勢も忘れて飛びつきやすい気性。 
 頭の良い与謝野さんは今民主党に入れば上記に上げた困難が待ちかまえていること、仕事は出来ても選挙には弱い彼が、平沼さんの言うように、菅内閣で(多分与謝野さん自身も難しいと思っていると思いる?)世間をあっと言わせるような成果を上げない限り、次期の選挙では落選の可能性が限りなく高いことを良く考えていると思います。
 与謝野氏は13日の記者会見で次期衆院選への対応を問われ、「区割り変更が1年ぐらいかけて行われる。法律として成立させないといけないので、1年半ぐらいは理屈の上では選挙が行えない」と述べた。そうです。 読売新聞
より)
 鳩山邦夫さんの考えや、私の想像が当たっているとしたら、与謝野さんが彼の残り少ない政治生命を菅内閣での1年半に賭けているような気がします。
 止まらない少子高齢化、増え続ける社会保障の経費の増大、膨大な国債を考えると、誰がどう考えても、彼の言うように財政の健全化とそのための増税は避けられないような気がします。
 然し一昔の一億総中流意識の良い時代では通じるかもしれないが、今では通じそうにもない民主党のばら蒔き政策、厳しい政治情勢彼の中での彼の政治生命とロマンに賭けた決断は、余りにもロマンチック過ぎるような気がします。
 唯一の頼りは彼を受け入れた菅さんが、彼をどれだけ擁護するか、そのためにも彼がオバマさんのように国民を揺り動かすような演説をするかに掛かっています。
 もし菅さんが与謝野さんを旨く使いこなせば、そして小沢さんと(彼の政治からの離脱発言、離党、除名などの)事実上の縁が切れれば、「小沢さん抜きなら協力しても良い」と言う舛添さんの合流もあるかも知れないし、それを期に政局が大きく動きだすかも知れません。
  総ては菅さんにそれだけの決意と器量があるかどうかに掛かっていると思いますが、果たしてどうでしょう。

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