普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

朝霞市国家公務員宿舎凍結・政治主導の行政

2011-10-04 16:27:11 | 公務員制度
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 野党やマスコミの批判を浴びていた、朝霞の国家公務員宿舎は野田さんの現場視察の結果凍結となりました。
 野田さんが財務大臣の時に決定をしたのに、いまさら改めて現場視察をするのかと言う批判も当然起こるでしょうが、彼の視察は一応格好を付けるための儀式で批判されても仕方がないと思います。
 然し結果は
・朝霞市の国家公務員宿舎は、少なくとも集中復興期間の5年間凍結
・安住は方針転換に合わせて、東京都中央、港、千代田3区の公務員宿舎は危機管理担当者用を除き、原則廃止、売却する意向を示す
と言うある程度は納得できることになりました。
 これに就いては09年11月、行政刷新会議の「事業仕分け」で朝霞住宅を含む国家公務員宿舎建設に関して、一部を除き公務員に宿舎を提供することに「合理性」はないとして凍結になりました。
 ところが財務省は5年間で国家公務員宿舎を15%削減し、その経費の一部を割いて朝霞住宅建設の凍結解除を決め、当時の野田大臣がそれを認めたそうです。
 公務員宿舎の全体の経費削減と、2~3年に一度転勤を余儀なくさせる公務員の立場から考えるとこれも、致し方ない決定で、事業仕分けの一部を除いての公務員宿舎の否定は現実的はないことになり、野田さんもそれを認めざるを得なかったのでしょう。
 ただ問題は
・膨大な復興のための費用がいるのに、105億円もの金を今投資する場合かと国民の誰でもが考えるようなバランス感覚が財務省が無かったこと
・それを国民から選出された野田さんが国民の目線から見ることを忘れていたことです。
 私は昨日のエントリーで、霞が関で財務省が威張っている理由はと、国会議員の選び方についての考え方を書きました。
 その中で、他の担当範囲しか考えない各省と違って、全国的な視野で予算を見ている霞が関最強の財務省を押さえるためには、国民は世界的、全国的視野を持つ国会議員を選びましょうと書きました。
 もし野田さんが財務大臣時代に全国的視野でこの件を判断していたら、一度自分が認めたことを自分でひっくり返す、カッコ悪いことをしなくても済んだと思います。
 それが民主党政権が唱える政治主導の行政の基本的な在り方のような気がします。
 公務員宿舎の問題に就いてはマスコミで家賃を民間レベルに下げろと言う意見がありますが、公務員の給与の在り方を含めて考えるべきでしょう。
 それと某経済関係のブログで、公務員宿舎の問題解決には、2~3年毎の定期的な転勤を止めろと言う意見がありました。
 これには長年同じ位置にいることの悪弊である、汚職や民間企業との馴れ合い防止や、官僚の育成の問題とうがあるのでしょう。
 私が勤めていたボランティア団体の幹部は、官庁の関係機関の人達がやっと仕事覚えたら2~3年で変わるから困る一面、こちらの言う通りになることが多いと言っていましたが、政府としてこんなことで良いのでしょうか。
 公務員宿舎の問題が出たのを良い機会に公務員の転勤制度の在り方を考え直す必要があるのかも知れません。

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