普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

「脱原発後の慎ましい生活」の小出発言と小沢さん

2012-06-26 15:42:05 | 電力、原発

・日本人が小出さんの言う慎ましい生活ができるか?・脱原発の余りにも大きな影響・責任ある脱原発論者は、脱原発の問題点も国民に示すべき・脱原発ムードを選挙に利用しようとする小沢さん
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 昨日本屋で立ち読みした Willに反原発学者の小出裕章さんと、推進側の学者の討論記事がありました。
 小出さんに就いては Wikipedia の小出裕章に依れば毀誉褒貶の多い人のようですが、対談の中で彼の言う「脱原発後の資源小国の日本はそれに相応しい慎ましい生活をするべき」と言う言葉に引っ掛かりました。
私は彼と反対の立場の原発段階的縮小、最低の原発維持、中国・韓国などの原発事故による日本の放射能被害防止の目的も含めての原発と事故防止技術の輸出すべきと言う立場ですが、彼の言葉のように原発を除いてもいずれ日本人は慎ましい生活に戻らねばならい時期が来たときに慌てない心構えだけをして置く必要があると思って居たからです。
詰まり新興国の台頭と先進国の低迷と貧困化、止まらない円高による企業空洞化、少子高齢化、特に少子化などなどで日本経済の低下、低迷が何時まで続くか判らないからです。
・日本人が小出さんの言う慎ましい生活ができるか?
  最小限の慎ましいと言うより貧乏な生活と、現在の生活の両方を体験した私の現在考えられる最低限の生活(括弧内は生活レベルを下げても改善すべきもの)と昭和初期の比較をしてみました。
・洗濯:洗濯機←たらいと洗濯板による手洗い
・炊事:ガスコンロ(電子レンジはなし)←七輪、かまど
・掃除:ほうき←ほうき
・冷房:扇風機←うちわ
・暖房:石油ストーブ、電気こたつ←七輪、こたつ、ゆたんぽ、早く寝る
・視聴覚機器:テレビ(小型)←テレビは無し、ラジオは余裕のある家庭だけ
・電話:電話機か従来型携帯のどちらか(スマホは無し) ←電話を持つ家庭殆なし
・衣服:お下がりが基本、年に数度のよそ行き購入←お下がり、年に数度のよそ行き
・食事:栄養値のレベルは下げない、外食は避けるなど食費切り詰め←低栄養の食事
・住居:子どものための個室なし←個室なし
・交通手段:歩行、自転車利用、止むをえないとき小型車、(弱者のための公共交通機関整備)←歩行、公共交通機関だけ(弱者も余り不便なし)
・教育:塾なし、勉強が出来ず嫌いな子の早期就職、(読書機会の増加、優秀な子への就学支援)←塾無し、多くの読書機会(これしか楽しみはなかった)、可なりできる子でも中学校卒で就職、優秀で貧乏な子へは師範学校、幼年、陸士、海士など授業料無料の制度あり
 勿論これは私の独断で人、慎ましい生活と言ってもそれぞれの考えが或るのは当然です。
 無作為に並べて見たのですが、確かに今の時代に相応しいかなり大幅な節電はできそうです。
然し今の生活に慣れた人達がこの様な生活が出来るでしょうか。
・脱原発の余りにも大きな影響   
 国としても、これだけを取り上げても、家電、加工食品、外食、被服、教育産業の衰退、GDP低下など日本経済に与える打撃が余りにも多きすぎます。
 それに脱原発に伴う石化燃料費の高騰、再生エネルギー購入費用の高騰での電気料金の値上げ。
 それらを嫌った企業の海外進出→雇用の減少と地もと経済の低迷、石化燃料の涸渇、温室効果ガスの排出量の増大→異常気象発生の定着化などの脱原発依存に伴う問題があります。
 そして日本の様な狭くて複雑な地形、深い海に囲まれたところでは世に言われる風力・太陽光、海上発電などの開発の遅れの問題もあります。
 それに最初に私が想定したように、脱原発がなくても、新興国の台頭と先進国の低迷と貧困化、止まらない円高による企業空洞化、少子高齢化などなどで日本経済の低下があります。
それと前にも触れたように偏西風による黄砂、日本海沿岸へのハングル文字の漂着物のように、中国と韓国の原発事故の影響をいかに防ぐかの問題もあります。
・責任ある脱原発論者は、その問題点の国民に示すべき
 小出さんの発言で思い出すのは、元大阪市特別顧問で原発ゼロ論者の飯田さんが「全原発に伴う燃料費の高騰による関西電力の破産防止のために政府は何らかの支援策が必要だ」と言う趣旨の発言です。
 この論議で言えば政府の勧奨に従って建てた原発を、同じ政府の方針で廃止するのなら廃炉の費用を政府が何らかの形で出すべきだと言う議論が(今は悪の存在の様に言われている)全国の電力会社からいずれ起こってもおかしく無い事になります。
 その費用は???
 脱原発依存をお経の様に唱えるのは某ノーベル賞作家や山本太郎さんたちに任せて、真理を追求する学者や、経済の評論家や政治家達は、原発存続の問題点を言うと同時に、上記のような脱原発に伴う問題点も一般に説明して、これらを総合的に考えても脱原発の方向に進むべきと一般の人達に話しかけるべきです。
・脱原発ムードを選挙に利用しようとする小沢さん
 特に当面の動きを注目されている小沢さんの「消費税増税と原発反対で選挙は勝てる」発言がマスコミで批判されています。
 私は消費税増税が日本に取って吉と出るか凶とでるかは見込みの問題で、人それぞれ違うのは致し方ないと思いますが、世の中の反原発のムードに乗っての脱原発で選挙に勝てる発言は日本の国の政治家としては考えられない発言だと思います。
 社民党の福島さんならともかく、一国の政治を左右する力を持つ小沢さんなら脱原発を言うのなら、それに伴う日本経済の問題点や小出さんの言う、家庭生活に及ぼす影響まで話し、それでもやはり反原発だと堂々と主張すべきだと思うのですが。
やはりマスコミが言うように彼には自分の勢力維持と選挙しか頭にないのですかね。

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