普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

地方分権・これで良いのか

2009-07-30 11:59:08 | 教育問題

  27日の毎日新聞に与那国町長選:あす告示 立候補予定2氏、振興手法で対立  
と日本の最南端の島で首長の任期満了と自衛隊誘致で賛成と反対の両者で対立しているそうです。
・任期満了に伴う与那国町長選が28日告示、8月2日投開票される。現職で2期目を目指す外間守吉氏と新人で元町職員の田里千代基氏が出馬を表明しており、2氏の一騎打ちになる公算が大きい。自衛隊誘致の是非や同町が2005年から進めてきた「与那国町・自立へのビジョン」などをめぐり、両氏の主張は真っ向から対立している。
・6月30日、外間町長と崎原孫吉町議会議長、金城信浩与那国防衛協会長が浜田靖一防衛相に与那国島への自衛隊誘致を要請した。今月8日にはさっそく浜田防衛相が与那国島を視察するなど、動きが活発化している。
・誘致の背景には急激な人口減少がある。2003年3月末に1803人だった住民登録者数は今年3月末には1567人となり、この6年で13%(236人)も減少した。
・島内に高校がないため15歳で島外へ進学するが、家族ごと島を離れることも多い。町財政も厳しく、09年度の一般会計21億7千万円のうち49・2%は地方交付税が占め、自主財源は13・5%と「町は疲弊している」(外間町長)。
・与那国防衛協会副会長の糸数健一町議(55)は「島に人が住むということが安全保障においては最も大事だ。過疎化が進めば尖閣のように領土が脅かされる」と危機感を抱く。
・一方、田里氏は「島を二分し、島の文化や自然を壊す」として自衛隊誘致に反対を表明。これまで築いてきた台湾との信頼関係を崩す懸念も抱く。与那国島への自衛隊誘致に反対する住民の会共同代表の新崎長吉さんも「町長は町民に対して何の説明もないまま要請し、自衛隊がどう経済効果をもたらすかも示さない。観光面から考えてもマイナス」と訴える。
・田里氏は「台湾と与那国を結ぶ新たな交通を整備することで、流通の中継基地として生き残れる」と、日本最西端の立地を生かした国境交流に自立の道を見出す。外間氏は「昨年度は国の予算で国境交流推進事業を進めたが、地域や民間からは手が挙がらなかった。見直しが必要だ」と慎重な姿勢だ。
・自衛隊誘致に対し、住民は賛成、反対と意見が二分しているが、町の説明不足もあって「自衛隊が来ることがいいのか分からない」とする住民も多い。町長選にのみ込まれて議論を深める場がない現状も浮かび上がる。

  一方、産経新聞は次の様に報じています。
 政府は4日、与那国島に陸上自衛隊の部隊を配置する方針を決めた。年内に策定する次期中期防衛力整備計画に盛り込む。実現すれば、沖縄で本島以外へ陸上部隊を配置するのは初めてとなる。付近を航行する船舶の監視を行うとともに、離島防衛の意思を明確にするのが目的で、軍事力を増強し東シナ海での活動を活発化させる中国に対抗し、南西諸島の防衛力を強化する狙いがある。
 配置する部隊は、レーダーなどで船舶の航行情報を収集する沿岸監視隊となる見通しで、規模は数十人。防衛省は、那覇市に司令部を置く陸自第1混成団(約1800人)を今年度末までに約300人増強し旅団に格上げし、その後、旅団から与那国島に部隊を新たに置き、レーダーサイトも設置する。
 実戦部隊の配置は、島内に演習を行える十分な土地がないことや、中国、台湾を刺激しないよう配慮した結果、見送る方針だ。ただ、与那国島には2000メートルの滑走路を持つ与那国空港があるため、将来的には有事の際に陸自部隊の来援を受け入れたり、海自の哨戒機P3Cを配備したりすることもありそうだ。(以下省略)
 
そしてこの動きに対して産経は与那国島に自衛隊 防衛の空白解消は当然だ
の「主張 」を出し、読売も29日の解説記事で産経と同趣旨のことを下書き、政府の対応の遅さを批判しています。

[私の意見]
 国の中心から遠く離れた過疎の土地、与那国島で国のことより先ず島の振興を考えるのは当然です。
 沖縄県は国に関して特殊な感情を持ち、左翼のマスコミの強い土地くらいの知識しかない私に取って、島内の動きにとやかく批判する立場にもないし、その気もありません。
 ただ日本全体として見れば、日本政府が与那国島からの申し出があるまで動かなかった、(または動けなかったか)のは如何に島内の人達の感情に配慮したものであり、その具体策も沿岸監視だけで僅か規模は数十人、しかも台湾にも配慮して実戦部隊もおかないと言う極々控えめの体制しか考えてないのに何故この様な対立が生れるのでしょうか。
 もし反対派の人が当選すれば、日本の防衛体制の整備はどうなるのでしょうか?
 一部の人達の嫌いな)米国の軍隊に頼るだけで良いのでしょうか?
 しかもその米国が中国に対して明らかな変化を示しているというのに。
 私は防衛に関しては過度にならない範囲で、やはりこと国の安全保障には、より安全サイドの立場を取るべきだと思うのですが。

 橋下さん始めてとする地方分権論者はマスコミの支援も得てその勢いを増しています。
 そして彼らの言う安全・防衛、環境、エネルギーなどは国、それ以外は地方と言うのも判りますが、今回の与那国島の問題はどうするのでしょう。
 これとよく似た問題には、原発、新幹線、ダム、米軍艦船の寄稿などなど政府施策に対する(その正否は別として)首長の反対があり、裁判での判決が出るまで、国の施策は大きく遅れたことも多くありました。
 地方分権論者は、今までのように、また与那国島で今後起こるかも知れないように、地方自治体の意見と国の意見が衝突したとき、今までの様に何年も時間のかかる裁判による解決でなくて、何らかの速やかな解決のシステムも考えるべき だと思うのですが。
 何故なら日本の裁判のペースより遥かに早いペースで世界が動いているのですから。

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1 コメント

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地方分権・これで良いのか (しゃちくんは野良猫)
2009-07-31 21:33:14
こんな言い方をしてはいけないだろう。沖縄の主要産業は米軍基地である。言葉としてはおかしいのは判っています。でもそれくらい沖縄の経済にとって大事な事なのに、左翼系の運動がすべての真実(現実)を捻じ曲げてしまっている。戦争が終わってどれくらいたったのだろうか?沖縄が日本に返還されてどれくらいたったのだろう?来月44歳になる私が子供の頃から沖縄の問題はちっとも前進していない。若い世代が例え沖縄の問題に興味を抱いてくれても、この先20年間いつも同じ議論を聞かされていたら飽きてしまうだろう。政府には北海道・沖縄開発庁というものがある。(今でもありますよね?)ずーっと保護してあげても自立する事を拒み続けたわがままな息子、私にはそんな風にしかみえない沖縄県民。米軍基地をグアムに移転して経済的に本当に成り立つの?デモに参加している人数を多く書く新聞。その参加者の多くが沖縄県民以外であったり。記憶に新しい京急品川ホテルのわずかな従業員と多くの左翼系の運動員、これにはがっかりしましたよ!
与那国島、私も行ったことがありません。たしかさとうきび畑と漁業くらいしか仕事が無くて野菜などは本土から送ってもらうのでしたよね自衛隊やシルバー産業なんてどうでしょうか?
断っておきますが真剣にこれを書いておりますので!
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