普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

空気に流される日本(コロナ問題)

2020-06-08 13:17:07 | 政策、社会情勢
戦前・戦中派の私から若い方達への申し送りです。どのような事でも世論に流されずに自分の頭で考えましょう。
 私は前回の「日本、韓国のコロナの死者の異常に少ない理由」について「空気の研究」の山本七平さんの言う空気に流され易い国民性。今回は「国が大変だ」と言う空気の中、外出自粛、店での手の消毒、マスク着用、家に帰っての手洗いなどの動きなどよい方向に繋がったこと。と書いてきましたが素人の文章の悲しさで後で気づいたのは「空気に流され易い国民性」に就いての説明が抜けていたこと。
 それでかって投稿した資料の一つを紹介します。
 本屋でNHKの昔の名文の紹介の本を見ました。その中で山本七平さんの「空気の研究」と言う文章を読みました。熱心クリスチャンの彼は空気に流され易い日本人の国民性を1神教の外国と多神教の日本の違いの観点から書いていました。私は「村八分」の名で判る様に古くから日本に根付いているに村社会に由来すると思うのですが、それは置いて山本さんの言う「空気に流される日本」のご意見には賛成です。
「空気に流されて無謀な米国への宣戦布告した日本」
 前にも何回か書きましたが、日本が米国に対する宣戦布告を旧制の工業学校で聞いた私たちは(配属将校の耳に入らぬ様に)蔭で国力が米国より遥かに落ちる日本はどうなるか話し合ったものです。
 最近の女性学者の指摘では当時の国民総生産と、大砲・砲弾・工場の増産に繋がる粗鋼生産量はともに米国は日本の12倍。車の数、石油の生産量は数百倍だったそうで、私たちが心配していたのが当たって大敗。
 然し日本が戦争を思い止まる機会がありました。
 1931年のリットン報告です。
 当時は満州での関東軍の暴走に対して国連は反日一辺倒、米国主導のABCDライン(米・英・中・オランダ)による日本への石油封鎖の中で、国連はリットン調査団をアジアに派遣した。その結論は「樺太、朝鮮半島、台湾、満州の既得権益は認めるが、(関東軍主導による)満州国建国などそれ以上の権益拡大は認めない」というもの。当時の世界の考え方はこの程度なら国際法違反にならなかったのでしょう。しかも当時から軍部は関東軍の暴走に手を焼いていたのです。
 しかし当時は関東軍だけでなく壮士、国士と言う人が満州、蒙古などで活躍、国内では毛沢東を匿うなど、当時の「行け行けどんどんの空気」に流されてこの好条件も蹴ってしまったのです。
 その後の蘆溝橋事件から中国の戦地の拡大、南方地域まで戦線が伸びきった1941年のハルノートの日本軍撤退要求を呑めず米国への宣戦布告したのです。今考えればリットン報告を呑んでいたらと思うのですが。
 (その代わり黄色人種の日本軍の善戦を見た多くの占領されていた国の人達の民族意識の高まりで世界地図を一変させた(評価されない)日本の世界的な大きな功績。)
 くり返しますが、日本政府の判断を誤らせたのは眼に見えないが圧倒的な力を持つ国中に漲る私の言う「いけいけどんどんの空気」でした。
「空気にながされて来た原発問題」
 福島第一の大事故の後おかしなことが幾つも有りました。
・何も事故を起こしていない原発を持つ電力会社批判。
・世の批判で社員の定期昇給もできない電力会社。
・発送電分離しろの大合唱。今はそんな話は全く出ません。
・水力・地熱などは規模別に料金を定めているのに大規模の太陽光発電は家庭用設備と略同じ単価に倍増。しかも10年間の固定単価。笑ったのは商売上手の孫正義さん。これに対するネットに数件の批判。マスコミの批判なし。現在は太陽光発電単価の半減。
・「原子力村」、原発安全神話」の話しに乗って?肝心のところは知らない専門家と何故か全くの素人を含む政府・国会事故調査団。当時この問題を指摘したのは装置の保全に長く関わってきた私の他にネットで何人いたのでしょう?勿論マスコミの批判なし。
・その結果、事故発生の引き金の緊急電源装置が気密性のないタービン建屋、然も地下にいあることさえ見つけられない調査団。wikipedia から無視され。原発裁判で裁判官から事故原因の調査がされていないと言われる調査団。原因の調査もせずに出来た原子力規制委員会に牛耳られる原発行政。それに手出ししようともとしない政府や野党! まさに「原発怖い」の空気で動く日本!
・温暖化防止て批准を渋る日本、理由は石炭火力から離れられない日本。温度上昇→水害の国日本。まさに原発の出番なのに動こうとしない日本。
 
 以下長くなりますので省略しますが正に空気で動く日本!!
 今回のコロナ問題は空気に流され易い日本人の良い所が活かされた唯一の美点!マスクをしなければ、店で手を消毒しなければ、人との距離を保たねば人から何と言われるか、など皆がしているのに私だけしなければ、皆我慢しているのに私だけ食堂にゆけば、昔の「村八分」どうように皆から批判されるからと言う気遣いなど、昔の村社会の伝統が活かされたよい点だと思います。 
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