昨夜NHKで[日本の、これから「考えてみませんか?憲法9条」 ]についての放送があった。
出席者は元経済同友会憲法問題調査会委員長の高坂節三さん,一橋大学大学院教授の渡辺治さん,慶応義塾大学教授の小林節,漫画家の小林よしのりさん,東京外国語大学大学院教授でもと国連で中東地域の紛争に関わっていたの伊勢崎賢治さん,ジャーナリストの斎藤貴男さんの他、一般の人も交えての討論だった。
NHKのこの種の討論会は同社の日曜討論と同様に、問題点の羅列にとどまりフラストレーションの残るものばかりだったが、今回は聴いていたかなりの収穫があった。
それは改憲派、護憲派の間で意見の一致する所もあり、今後の改憲論議に一つの道を示したことだ。
多くの設問では、いろいろな意見が出たが、特に記憶に残ったものを纏めてみた。
なお青字は討論中にでた意見、黒字は私の意見です。
<<護憲、改憲の人達で一致したもの>>
・日本はなんらかの形で国際貢献をすべきだ。
・現在の自衛隊の活動を評価する。(少数の反対意見あり。)
・米軍との協力にはその力の差(軍事保護国-非保護国)から米国の力に頼る政策に引っ張られ、日本憲法の精神に反することになりやすいので問題だ。
その為日本は米国と対等の立場で主張するべきところは主張すべきだ。
・小泉、安倍内閣の米国一本槍のやり方から考えると今の改憲には問題がある。
(護憲派:安倍さんは集団的自衛権のパネルを作る時反対論者一人を除いて全て三世論者で固めた。)
・軍隊は国の権力機構を護るもので国民は護ってくれない。
(沖縄の人:敗色の濃い時、一般人が軍の濠のに逃げ込もうとしたら追い出された。)
普通の日本人だったら、国土を護ると同じ位に一般人を護ったと思うし、どうしても護り切れないときは、一般人の生命を優先にして米軍への投降を勧めると思うのだが。
当時の司令官や現地の指揮官は誰で、どこ出身の部隊だったのだろう。
参照:戦前派から 伝えたいこと
<<護憲、改憲派で意見が一致しないこと>>
護憲、改憲の人達の間で意見が一致しないのは当然だが、その中で目立った所を書いてみる。
・米国と対等の立場で立つ為には。
改憲派:いざとなれば日本独自で護れる軍事力を持つ事が必要。
護憲派:日本国憲法を持ち出して、米国を説得すれば良い。
日本が軍事保護国である限り、米国が非保護国の言う事を聞くわけはない、日本が存亡のの危機に立った時、協力できぬかもとちらつかすだけだ。
<<護憲論者の主張>>
その他の護憲論者の主張に対して余り議論にならなかったことは、
・湾岸戦争の時の金だけの支援だけで十分だ。
同じ国際貢献をするのに、国民の生命を賭けて貢献するのと、金だけで済ますことの評価は遥かに前者の方が大きい。
金で済ませた日本を批判したり馬鹿にしたりする国が出ても、平和主義を貫く日本としてその批判に甘んじることも我慢しなければならぬことを知るべきだ。
・9条のため日本は50年間戦争をせずに済んだ。
アフガン・イラクの協力は明らかに反米の立場の人達から見れば明らかに戦争行為だ。
特に今続いている、イラク米軍への物資輸送はその典型だ。
ただ自衛隊が比較的、安全な位置にいただけに過ぎない。
そして、自衛隊が発砲もせず、犠牲者を出さなかったのは幸運だったに過ぎない。
・軍隊を持っていたらそれを使いたくなり、軍国主義になりやすい。
(1)植民地による領土拡張時代は時代は完全に過去のものになっている。
この為の侵略など世界が許さないだろう。
(2)日本は前大戦で多くのかつ非常に貴重な教訓を得た。
それを忘れて再度日本が暴発するほど日本人は馬鹿だろうか。
(3)世界の殆ど全ての国が軍隊を持っているが、その殆どの国が軍国主義ではない。
何故日本だけか軍国主義になるのか。
・日本は大国だから武力なしでも十分に貢献できる。最近の6ケ国合意がその良い例だ。
北朝鮮は完全に日本を無視している。米国でさえ日本の立場を無視して事を進めている。
・自衛隊の派遣でイラク内の日本の評判が落ちている。
確かにその傾向は考えられるが、もし日本が完全に独自の自衛力を持っていれば、もっと違った対応も出来た筈だ。
・戦争が始まったら逃げる
四辺が海の国で何処に逃げるのか。どの国が数千万と言う人を受け入れてくれるのか。そして戦争が終わって、日本に残って国の為と思って戦った人達とまた仲良く出来るのか。それとも日本か敵国のどちらか勝ち目の有りそうなほうに身を置くか。
<<議論されなかっこと>>
最初に書いたように、改憲、護憲両論者でもかなり意見の一致した点から見て感じたのだが、護憲派は、今更改憲をしなくても日本を護れると思っているのではないか。
つまり、日本政府は9条に関連して、日本は今までアフガン、湾岸戦争、イラク問題等を憲法解釈を変えて処理して来た。
それで今更何故憲法を変える必要があるのかと思っているようだ。
然しこのような微妙かつ重大な問題こそ憲法でしっかり歯止めを掛けて置くべきだ。
全般に見て今回は最初に書いたように今までの同種の番組に比して、かなりの成果が上がったと思う。
その功績の一つは的確かつ現実的な発言で、議論をリードしてきた、漫画家の小林よしのりさんだと思う。
NHKはもともと右翼的な発言をする人の登用は殆ど無かった。
今回の成功に鑑み、もっと舌鋒鋭い右翼的な人、左翼的な人をバランスを取って登用したらさらに問題点が明らかになり、その成果がさらに上がると思う。
参照:
カテゴリー → 憲法
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出席者は元経済同友会憲法問題調査会委員長の高坂節三さん,一橋大学大学院教授の渡辺治さん,慶応義塾大学教授の小林節,漫画家の小林よしのりさん,東京外国語大学大学院教授でもと国連で中東地域の紛争に関わっていたの伊勢崎賢治さん,ジャーナリストの斎藤貴男さんの他、一般の人も交えての討論だった。
NHKのこの種の討論会は同社の日曜討論と同様に、問題点の羅列にとどまりフラストレーションの残るものばかりだったが、今回は聴いていたかなりの収穫があった。
それは改憲派、護憲派の間で意見の一致する所もあり、今後の改憲論議に一つの道を示したことだ。
多くの設問では、いろいろな意見が出たが、特に記憶に残ったものを纏めてみた。
なお青字は討論中にでた意見、黒字は私の意見です。
<<護憲、改憲の人達で一致したもの>>
・日本はなんらかの形で国際貢献をすべきだ。
・現在の自衛隊の活動を評価する。(少数の反対意見あり。)
・米軍との協力にはその力の差(軍事保護国-非保護国)から米国の力に頼る政策に引っ張られ、日本憲法の精神に反することになりやすいので問題だ。
その為日本は米国と対等の立場で主張するべきところは主張すべきだ。
・小泉、安倍内閣の米国一本槍のやり方から考えると今の改憲には問題がある。
(護憲派:安倍さんは集団的自衛権のパネルを作る時反対論者一人を除いて全て三世論者で固めた。)
・軍隊は国の権力機構を護るもので国民は護ってくれない。
(沖縄の人:敗色の濃い時、一般人が軍の濠のに逃げ込もうとしたら追い出された。)
普通の日本人だったら、国土を護ると同じ位に一般人を護ったと思うし、どうしても護り切れないときは、一般人の生命を優先にして米軍への投降を勧めると思うのだが。
当時の司令官や現地の指揮官は誰で、どこ出身の部隊だったのだろう。
参照:戦前派から 伝えたいこと
<<護憲、改憲派で意見が一致しないこと>>
護憲、改憲の人達の間で意見が一致しないのは当然だが、その中で目立った所を書いてみる。
・米国と対等の立場で立つ為には。
改憲派:いざとなれば日本独自で護れる軍事力を持つ事が必要。
護憲派:日本国憲法を持ち出して、米国を説得すれば良い。
日本が軍事保護国である限り、米国が非保護国の言う事を聞くわけはない、日本が存亡のの危機に立った時、協力できぬかもとちらつかすだけだ。
<<護憲論者の主張>>
その他の護憲論者の主張に対して余り議論にならなかったことは、
・湾岸戦争の時の金だけの支援だけで十分だ。
同じ国際貢献をするのに、国民の生命を賭けて貢献するのと、金だけで済ますことの評価は遥かに前者の方が大きい。
金で済ませた日本を批判したり馬鹿にしたりする国が出ても、平和主義を貫く日本としてその批判に甘んじることも我慢しなければならぬことを知るべきだ。
・9条のため日本は50年間戦争をせずに済んだ。
アフガン・イラクの協力は明らかに反米の立場の人達から見れば明らかに戦争行為だ。
特に今続いている、イラク米軍への物資輸送はその典型だ。
ただ自衛隊が比較的、安全な位置にいただけに過ぎない。
そして、自衛隊が発砲もせず、犠牲者を出さなかったのは幸運だったに過ぎない。
・軍隊を持っていたらそれを使いたくなり、軍国主義になりやすい。
(1)植民地による領土拡張時代は時代は完全に過去のものになっている。
この為の侵略など世界が許さないだろう。
(2)日本は前大戦で多くのかつ非常に貴重な教訓を得た。
それを忘れて再度日本が暴発するほど日本人は馬鹿だろうか。
(3)世界の殆ど全ての国が軍隊を持っているが、その殆どの国が軍国主義ではない。
何故日本だけか軍国主義になるのか。
・日本は大国だから武力なしでも十分に貢献できる。最近の6ケ国合意がその良い例だ。
北朝鮮は完全に日本を無視している。米国でさえ日本の立場を無視して事を進めている。
・自衛隊の派遣でイラク内の日本の評判が落ちている。
確かにその傾向は考えられるが、もし日本が完全に独自の自衛力を持っていれば、もっと違った対応も出来た筈だ。
・戦争が始まったら逃げる
四辺が海の国で何処に逃げるのか。どの国が数千万と言う人を受け入れてくれるのか。そして戦争が終わって、日本に残って国の為と思って戦った人達とまた仲良く出来るのか。それとも日本か敵国のどちらか勝ち目の有りそうなほうに身を置くか。
<<議論されなかっこと>>
最初に書いたように、改憲、護憲両論者でもかなり意見の一致した点から見て感じたのだが、護憲派は、今更改憲をしなくても日本を護れると思っているのではないか。
つまり、日本政府は9条に関連して、日本は今までアフガン、湾岸戦争、イラク問題等を憲法解釈を変えて処理して来た。
それで今更何故憲法を変える必要があるのかと思っているようだ。
然しこのような微妙かつ重大な問題こそ憲法でしっかり歯止めを掛けて置くべきだ。
全般に見て今回は最初に書いたように今までの同種の番組に比して、かなりの成果が上がったと思う。
その功績の一つは的確かつ現実的な発言で、議論をリードしてきた、漫画家の小林よしのりさんだと思う。
NHKはもともと右翼的な発言をする人の登用は殆ど無かった。
今回の成功に鑑み、もっと舌鋒鋭い右翼的な人、左翼的な人をバランスを取って登用したらさらに問題点が明らかになり、その成果がさらに上がると思う。
参照:
カテゴリー → 憲法
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・戦争が始まったら逃げる
という発言があったというのには、ビックリしました。大の大人が発言する意見とは思えませんね。朝鮮戦争のときに韓国から九州に1000万人移動の要請があり、当然日本は拒否しています。そんなもんです。
私も番組見ました。
TBします。
NHKの上番組、最後の30分だけですが、見ました。
私自身は現在の憲法は日本人が作ったものではないので、日本人の手で作り直すべきだと思っています。
9条に関しては私は日本がしっかりした国防を行えるように変更したほうがよいと思っています。
それにしても番組内のアンケート
「9条を考えるときに何を重視しますか?」という質問自体曖昧で意味が分かりづらい。NHKはどういう思想誘導をしたいのかと心配になります。
また伺いますね。
今後ともなお一層のご助言とサポートをお願い致します。