私が1月2日に二大政党制度の検証 を書いたところ、自称、当たり前のことしか書かない私のブログに珍しく長文のコメントを二人から頂いた。
そのコメントの概要は私なりに捉えて見ると次のようになる。
(もしその趣旨がコメント頂いた方とずれていればごめんなさい。)
[真面目な政党では勝てない]
名無しさん
・真面目な岡田さんや前原さんでは選挙は勝てない。
・小沢さんは選挙の為に社民党を取り込むなど意識的に左旋回をしている。
・今は民主党が有利な情勢だ。
・政治に無関心な人達は、自分の身に直接的な影響がある消費税率アップや憲法改定などによる徴兵制導入の恐れがあるものは反対するだろう。
・参院選で農業従事者の票を自民党から奪った戦略を今度は労組の方にも広げて実施しようとしている。
・岡田氏は真面目さゆえ、現実的な政策を訴えて無党派層を取り込もうとしたが、無党派層ほどあてになるものはない。固い支持層を取り込むことは選挙のプロとしては当然の選択肢である。
・馬鹿正直に政策を訴えているよりは他党と選挙協力を行い、組織票を固める方がはるかに重要だ。
通りすがりさん
・民主党が本気に政権を取ろうとするんだったら若者対策に本腰を入れるべきだ。
・それ以上に民主党に今一番必要なのは政権交代より執行部の世代交代だ。
・前原時代がもう少し長く続いてほしかった。
・前原氏の姿勢はマスコミには受け入れがたいだろうけど、本来政党なんてのは与野党問わずそうであってしかるべきだ。
お二人のご意見は前者が現実を良く見ておられること、また後者が理想を考えられていることなど、それぞれ傾聴に値するものだと思う。
[政治家の本音]
昨日、フジテレビ系列の小倉智昭さん司会の「ニッポンがおかしい」の番組で自民、民主の議員とハマコーさんやタレントを交えた討論会があった。
この種の番組で面白いのは、問題の本質がポロリと垣間見得て来ることだ。
その中で印象に残ったのは、
・自民党から前回消費税アップを掲げて前回の衆院選を戦ったのに何故今回引っ込めたのだと言う質問に民主党の長妻さんが「数々の増税で、民主党が主張した消費税分の負担を国民に強いることになったからだ」と苦しい答弁をしたこと。
消費税については、選挙に不利だからそれが済んで出そうとする自民党がこんな質問をする資格はあるのかの問題はあるが、前回の衆院戦当時以上に社会福祉問題などで財政が苦しくなっていることを無視した長妻さんの返答も苦しい言い逃れだ。
・民主党の政策の財源問題で、今までの無駄遣いや政府機関の整理統合で、約12兆を捻りだすと言うが実際にどの部分から出すのかと言う質問に長妻さんが、約2兆の予定財源の説明をしたが、自民党からその他の財源と考えられる、各項目のフリップを示しての質問に長妻さんが絶句したことだ。
・それと今回のブログのテーマから少し逸れるが、介護施設の調査資料の提出の遅れの問題で、自民党からの野党さながらの厚労省攻撃で満場の笑いを誘った。
これについては、前にも何回か書いたように、福田さんの「まあまあ主義」で、私が指摘した様な前々から多くの問題を抱えている同省や年金その他の多くの問題を抱えている升添さん周辺の特別の強化対策をしなかったからこのような珍妙な光景になるのだ。
[もし民主党が天下を取ったら]
この厚生労働省の関係する問題が防衛省の不祥事とともに福田さんの支持率低下の一番大きな問題となっている。
それで福田内閣発足時の自民・民主均衡か自民や有利な情勢が変化して、今や民主が天下を取りそうな勢いだ。
問題はこれからだ。
もし民主党が参院選と同じマニフェストで衆院戦を戦って勝利したらどうなるか。
私は細川内閣で自民党が野党に廻ったときの攻撃の鋭さをまだ覚えている。
彼らは野党からの攻撃にあった経験から多くのことを学んでいる。
官庁の問題は政権与党として当然だが他の党以上に熟知している。
自民党は政府関係機関の整理で、教育問題で日教組に手を焼いたように、口には出せないが自治労の抵抗が無視できないことを知っている。
自治労を支持基盤とする民主党が政府機関の合理化など出来るか突いてくるだろう。
年金問題で官僚からの情報を得た民主党から自民党が攻撃されているが、自民党は民主党以上に官僚と結びついているから、民主党が今度は官僚から泣かされる番だ。
民主党のばら蒔き政策の一番の弱点は財源問題だ。
そこを自民党が攻撃しない筈はない。
私がコメントを頂いたように、小沢さんは政権奪回一本槍だ。
然し、政権について以後の国会の対応まで考えた政策の立案も自民党の攻撃に耐えられるもので無ければ、細川さんのように三日天下で終わる可能性もあるかもしれないし、岡田さん→菅さん→前原さん→小沢さんの党首交代のように、目まぐるしい内閣の交代があるかもしれない。
そしてもし民主党が下野すればもう次のチャンスは遥かに遠ざかるだろう。
[政権政党に望むもの]
私は民主党がいつあるか判らない衆院選に備えて、今こそ専従の責任者を置いて真面目にマニフェストを見直すべきだと思う。
私のブログで真面目な民主党で勝てるかというコメント頂いたた。
これは理想論と期待が混じった意見だが、そして「タラレバ」の話だが次のようなシナリオもあったとしこれからもあると思う。
岡田さんは消費税アップを掲げて善戦した。
と言うのは実際は小泉さんの大勝に終わったが、総得票数では民主党と、自民党が殆ど変わらなかった。
然し岡田さんは責任を取って辞任した。
もし消費税アップの路線で参院戦を戦って、そのため負けたとしても(私はそれでも勝つたと思うが)、今回の一連の福祉関連の問題が起こった時一気に民主党有利の立場に立てた筈だ。
つまり消費税アップすればこんなことは殆ど解決したのにと言えるからだ。
そうすれば国民は民主党も案外やるじゃないかと思うだろう。
それはその次の選挙に有利に働くのは間違いない。
国民はいずれ消費税は上げなければいけないと知っている。
そして、自民党が選挙に勝つ為に、選挙後にいずれ出してくるだろうと皆思っている。
それを選挙に不利になるのを判って敢えて公約に入れる民主党とそれを隠している自民党のどちらが信用になるかと言う話しになる。
それが私の真面目な民主党待望論だ。
それともう一つ、日本は今800兆とも1000兆とも言われる借金を抱えている。
これは長年政権与党だった自民党のばら蒔き政策の結果生じてきたものだ。
昔は拡大する経済による増大する税金で処理できると思っていたのに、今は縮小傾向にある経済のために処理不能になっているのだ。
それが小泉さんの緊縮政策となったのが、借金は増え続けているのが現状で、その返済膨大な税金を使うと言う悪循環に陥っている。
そのような時、やり手の長妻さんさえ返答の出来ない、財源の当てのないばらまき政策の民主党が天下を取ったらどうなるだろうか。
これは勿論民主党だけでなく自民党も含めて日本の将来を考えている党であることを自称するならもっと真面目に考えるべき問題だと思う。
今は政争に走る時でく政策論争で戦うべきだと思うのだが。
このブログを、より多くの人にも見て貰いたいと思っています。どうぞご協力をお願い致します。↓
人気ブログランキングへ
政治ブログへ
つまり、法人税の減税、累進課税の緩和などで、取れるものを、取らなかったせいでもあります。
家計でもそうですが、遣う方ばかりでなく、入るを図るほうも、考えないと、いけないのです。
消費税は、二重課税なので、増税しなほうがよいと思います。既に、源泉で取られた残りで消費したら、また税を取ると言う圧政者もたじたじの税ですから。
なお、読売、産経などは、弱者への再配分を「ばらまき」と罵り、強者への再配分を「改革」と褒め称える傾向があります。
宅配制度という厚い中間層がいて初めて成立するビジネスモデルを自ら破壊する発言をしますから愚か者だと思っています。