先月25日のブログに、
インフルエンザが大流行。注意喚起情報が出た。
我が家できるささやかな対策は、
外出の際にはマスクをはめる。
日々の食材と台所の衛生面には特に気を付け、手洗いと嗽を欠かさず行う。
他に、老人2人だけの家庭でできる、効果的なウイルス対策はないものだろうか。
ご存知の方、ぜひ知恵を貸していただきたい。
と生意気なことを投稿した。
ところがお恥ずかしい。自分がインフルエンザにかかってしまいました。昨年10月の予防接種も効果が薄かったようです。
老人はなるべく人ごみの中に出ないがよいのですが、先週は102歳で亡くなった叔母の喪儀や、義父の病気見舞などで外出する機会が多かったのです。
朝起きた時は、少し咳が出る程度でしたので、予防注射もしているので軽い風邪だろうと思っていたのですが、お昼を過ぎたころから熱が出はじめました。
計る度に体温が7度、8度とウナギ登りとなりました。5時を過ぎる頃にはとうとう40度を超えました。
頭はしっかりしているのですが、だんだん身体がだるくなってゆくのです。インフルエンザの高熱で脳症や肺炎を起こし、時には死亡に至る高齢者の方がおられると心配になりましたが、その日は土曜日、雨模様でもあり、かかりつけのクリニックはお休みです。
どうしよう「救急車をお願いしようか」とうちの奥さまに相談したところ。「熱が出たくらいで救急車はないでしょう。以前お世話になった救急病院にタクシーで行きましょう」とおっしゃったのです。
近くの人達にあまり目立ちたくないとの気持ちもあったのでしょう。世間体とでもいうのかな。
タクシーはすぐに来たのですが、タクシーを待つ短い間に、急に気分が悪くなり立つことも座ることも出来なくなり、歩くのはもってのほかの状態となりました。意識朦朧、うちの奥さまと運転手さんに抱えられながら、やっとのことタクシーに乗ることができました。
ところが病院までの道路は大渋滞。止まったり動いたり。日ごろは病院まで20分もかからないのですが、病院に着いたの40分以上も立った時です。
その間、車の中では非常に苦しんだそうです。うちの奥さまはその時の様子を「ばたぐるっていました」とお医者さまに話したようです。これを七転八倒とでもいうのでしょうか。その苦しさといってはありません。今、思い出してもぞっとします。
うちの奥さま、私の苦しむ姿を見て「何も連絡せずに病院に行っても、一般外来に回され、診てはいただけないのでは」と心配になったそうです。途中で救急車を呼んで乗り換えようかとも考えたそうです。救急車を呼ばなかったことがとても気になったようです。
病院に着くと、奥さますぐに受付にとんで行き車いすと診察をお願いしたようです。病院では受付の方、タクシーの運転手さん、看護師さんなど沢山の方々に大変お世話をかけたたようです。その間のことは全然記憶にありません。気づいたのは救急治療室のベットの上でした。
すぐに過去の診療記録が取り出され、それと付き合わせながら、いろいろな検査が始まりました。心電図、血圧、血液検査、もちろんインフルエンザの検査もです。検査結果を待つ間に点滴を受けました。だんだんと気分を取りもどしてきたようです。
ベットの上で3時間は過したでしょうか、検査結果を持って先生がお出でになり「検査の結果は過去の数値とあまり変わりなく、何も異常はありません。インフルエンザが陽性でしたす。A型です。点滴が済めば帰られても結構です」と説明がされました。
驚きました。現役時代はインフルエンザにかかっても2~3日仕事を休めば治ると高をくくったものです。それが今日は高熱で立つことも座ることも、もちろん歩くことも出来なくなった。歳は取りたくないものですね。
計らずも自分がその恐ろしを体験し、高齢者がインフルエンザの高熱で死亡に至ることも多い事に始めて気づき、やっと納得できたのは今回の収穫だったのでしょうか。
会計をすませたのは10時を過ぎた頃でしょうか。一般外来の掲示板には“ただ今の待ち時間、内科約2時間、小乳科約2時間半”とありました。
救急患者として間をおかずに処置を受けられたのは幸いでした。感謝、感謝、皆様に感謝。
いつもマスクをつける。必ず嗽する。手をよく洗う。これだけは最小限必要なインフルエンザの対策です。救急車の利用も1つの対策です。