早寝早起きは年寄りの身上。朝5時に起きるが外はまだ暗闇。空を見上げると満点の星空、たくさんの星がきらきらと煌めいている。中でも明るく目立つ星は「明けの明星」、金星だろうか。昨日の位置より、細くなった三日月さんにずっと近づいている。
金星を辞書で開いてみた。
金星は地球型惑星、太陽系内で大きさと平均密度が最も地球に似た惑星であることから「地球の姉妹星」と呼ばれることもある。地球から見ると、金星は明け方と夕方にのみ観測でき、太陽、月に次いで明るい星でもある。金星は明け方と夕方にのみ観測できることから「明けの明星」「夕の明星」とも呼ばれる。とあった。
2010年5月21日に、観測波長の異なる複数のカメラを搭載して金星の大気を立体的に観測するための金星探査機「あかつき」が種子島宇宙センターから打ち上げられた。2010年12月7日に金星の周回軌道に入る予定だったが、軌道投入に失敗し、5年の間、金星に近い軌道で太陽を周回していた。
5年前に周回軌道投入に失敗して以来の金星探査機「あかつき」が今月7日、金星を周回する軌道に入るためエンジンを噴射した。金星を回る軌道への再投入に挑戦した探査機「あかつき」。宇宙航空研究開発機構(JAXA)は9日、予定通りの軌道に入り、投入に成功したと発表した。金星探査機「あかつき」は名実ともに金星の衛星となり、地球にかずかずの未知の資料をもたらすことだろう。
プロジェクトマネジャーの中村正人教授は「あかつきは金星の衛星になりました。大変時間がたってしまったが、我々の夢がついに実現した」と、 軌道計算を担当した広瀬史子主任研究員は「自分の計算が間違ってなかったのでほっとした。本当にいろいろな人に支えられた」とそれぞれよろこびを語っている。
小惑星探査機「はやぶさ2号」昨年12月3日に打ち上げられたが、1度は失敗した1年後の再挑戦で、地球の引力を使って軌道を変える「地球スイングバイ」に成功した。金星探査機「あかつき」と「はやぶさ2号」、軌を一にしての快挙。本当におめでとう。
寒い冬の朝に見る「明けの明星」。これまでとどこかが違っているのだろうと、夢が膨らむ。