運転免許を取ったのは昭和45年。その後、何台もの車を買ったが、サリーマン生活の最後に退職金で買った、あこがれだった外車はローバー。長い間、随分とお世話になったが、毎日が日曜日となってから、車に乗る機会がめっきり少なくなってしまった。走行距離は１５年もたったのに約７万㌔、外観は少し古くなったものの、私にとっては大切な愛車だった。
最近、高齢者による交通事故が多発しているおりから〝うちの奥さま”、私が事故を起こさないかと心配でならないと、ローバーに同乗するのを嫌いだした。そのようなことで７８歳になったとき〝うちの奥さま”に心配をかけてはと、少し早いが思い切って車を手放すこととした。併せて運転免許証も返上した。
廃車してから３年ばかりたつ。遠くに出かけることができなくなったのは少し不便だが、別に不自由することもない。マイカーを使わない分、どこへ行くのも歩くかバスなど公共の交通機関。買い物など夫婦で一緒に歩いて出かけることも多くなった。夫婦の会話も以前より少し増えてきた。
車を持たないので、もちろんガソリン料金など普段は気にならない。だが、今朝の散歩の途中、通りかかったガソリンスタンドの電光掲示板に「レギュラー１㍑1１8円」とあるのに気付いた。アレアレ、以前ガソリン代は１㍑が１７０円近くあったことを思い出した。ずいぶん安くなったものだと感慨しきり。
愛知県常滑市のガソリンスタンド（ＧＳ）では、ガソリンを原価割れの１㍑８５～８７円で販売し、公取委が独占禁止法違反（不当廉売）で警告する方針を固めたとニュースにでた。この業者が安売り販売を始めた時点の全国平均の販売価格は１㍑１３０・３円だったという。
物価は安いに越したことはないが、原油価格の値下がりはあまりにもひどい。ガソリン安は原油価格の値下がりだが、１時１バレル１００ドルを超えた原油価格も、最近では３５ドル台にあるという。世界経済の先行きにも大きな影響が出そうで少し心配になってくる。