(日比谷交差点側の入口に佇む有楽門)
*明治生まれの日比谷公園は今年で102歳!
2005年に開園100周年を迎えた日比谷公園。歴史がある公園ゆえに園内には様々な遺構が残されています。
トップ画像の「有楽門」は明治35年の作。洒落た照明がついたこの門は開園時から使用されています。
----------------------------------------------------
■旧日比谷公園事務所
※現在は「フェリーチェガーデン」として生まれ変わりました(この画像は2005年に古いIXYデジタルで撮影したものです)。
日比谷公園の管理事務所として明治43(1910)年11月に竣工。
公園の北西端にひっそりと佇んでいたバンガロー風の小さな建物は、当時としてはたいへん斬新な設計で、訪れる人に瀟洒な印象を与えていたといいます。洋式の日比谷公園に相応しくドイツのバンガロー風に設計された、東京に残る数少ない明治期の近代洋風建築の1つ。当時の様子が偲ばれる貴重な建築物として、平成2(1990)年3月22日、都の有形文化財に指定されました。
木造二階建て、延床面積は201.94平方m。
1階部分が煉瓦造で外壁は玉石積、2階は木造軸組に下見板張りとなっています。棟を交差させた切妻造と、東面の入母屋造を組み合わせた屋根型。正面左の妻面に飾り窓、また正面右側屋根にも装飾用の天窓が設けられています。
こんな小さな木造建築が、大震災、第2次大戦、日比谷暴動を無事に生き残ったのは奇跡です。
----------------------------------------------------
■鶴の噴水
都市公園等の噴水としてはわが国で3番目に古いとされる(ちなみに、1番目は長崎諏訪神社、2番目は大阪箕面公園)明治38年の製作。当初は鶴、台座ともに銅製でしたが、戦時中の金属回収で台座のみ石造りとなりました。
----------------------------------------------------
■首かけイチョウ
園内の樹木数は中高木142種約3,200本、その他138種が植えられています。中でも有名なのが、公園の生みの親-本多静六が移植した「首かけイチョウ」で、日比谷公園の歴史を物語っています。
----------------------------------------------------
■水飲み
公園開設当時(明治36年)、照明灯と同じデザインで造られた鋳鉄製の水飲みです。
重厚な鋳鉄製ながら細かな装飾が施され、デザイン的にも見応えがあります。
馬も水を飲めるように作られています。
馬の水飲み
此方も公園開設当時(明治36年)のもの。陸上交通の重要な部分を担っていた馬が水を飲んだと言われています。日比谷通りを馬に乗った人が行き来していたなんて
21世紀の今となっては想像も出来ませんが、たしかに100年も前なら…。公園内のふとした光景に歴史の重さを感じます。
----------------------------------------------------
■アーク灯(レプリカ)
開園当時の公園灯。
園内には10基設置され、1200燭光の明るさがあったと言われています。これ以外はガス灯70基が設置されていました。
水飲みと同じ鋳鉄製で、デザインも統一されています。
----------------------------------------------------
日比谷公園を訪れる機会があったら、是非ゆっくりと園内を散策してみて下さい。
2007/08/28 画像6枚リサイズ