宇治橋を挟んで上流と下流、上流はいかにもの山の花が見られ、下流とは植生を異にします。
でも中には共通で咲いている植物も・・・
その代表格がこちらです。
ノイバラ(バラ科バラ属)
日本全国どこにでも自生する、バラの原種です。
純白の花弁と黄色い蕊を見ると、キュンとなります。
特に咲き始めの蕊蕊しい蕊は格別ですね~
ハナバチでしょうか。お尻が見えていますね。
残念なのが蕊の色。受粉がすんだらすぐに茶色くなるようです。
なので、たくさん咲いていても、すべてが綺麗なゆで卵色とはいきません。
かなり棘がきついので、堤防などの草刈りをする人には嫌われているようです。
でもこのノイバラ、バラの接ぎ木の台座になったり、品種改良の原種となるとのこと。
園芸家にとっては、とても大事な種類なんですね。
秋に実る実は真っ赤になって初冬まで残っています。
実は食べられませんが、漢方薬で便秘やふきでものなどに使うそうです。
使い方が難しく、一歩間違うとひどい下痢になるようですが・・・
さて、もう一つのバラ科はこちら。
カナメモチ(バラ科カナメモチ属)です。
こちらは野生の木も多いですが、庭木や垣根にすることも多く、おなじみの樹木です。
残念ながら、行ったときはすでに旬の時期を過ぎていたようで、クリーム色~茶色になっていました。
しかも雨が降っていたので、この情けない姿(というか写真)・・・
本当はシュワプチ仲間にしたかったのですが・・・
仕方がないので、前に桃山御陵で見た花を再登場させることにしました~
蕾も多いですが、咲いている花はバラ科の五弁花(両性花)、蕊が沢山付きだしてプチプチ。
ただ、こちらの木は新葉が沢山出てきているようで、特徴的な赤い葉は写っていません。
花のない時期にカナメモチを見分けるには、一部の葉が赤くなっているという点が一番分かりやすいです。
(宇治川で見た花の写真には、少しですが赤い葉が見えていますね)
生け垣などに使われることが多いのですが、その場合は刈りこむので花は咲きません。
たまに放置されている生け垣にカリフラワーのように大きな花序がぼんぼん咲いているのを見かけると驚きます。
新芽が特に赤くて美しい品種は、カナメモチとオオカナメモチの交配種の「レッドロビン」かもしれません。
それにしても今日はバラ科つながりということで2種類ご紹介しましたが、見た目が全然違いますね。
ということでタイトルがバラバラバラ科となりました。
明日は、宇治川5月中旬特集は最終回です。
【撮影:2021/5/16 宇治川】